劇場公開日 2025年1月10日

「松重豊版、孤独のグルメ!」劇映画 孤独のグルメ ヤスリンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0松重豊版、孤独のグルメ!

2025年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

 人気ドラマ孤独のグルメ劇場版が公開される!?これは第一期からのドラマファンであり、その前の原作からのファンとしては見ないわけにはいきますまい!

 物語はフランスのパリから始まります。パリに永住する日本人の老人から子供の頃の思い出のスープの材料を探して欲しいと頼まれた井之頭五郎は、その老人の出身地である五島列島で材料探しを始めます。最初は順調だった素材探しが途中からとんでもないトラブルによって大変なことに…。

 のっけから美味しい機内食が登場してストーリーの展開毎にいつものように食事シーンが出てくるため、観客は空腹感を煽られます。この映画、飯食っていかないと大変なことになります。五郎さんじゃないけど、腹が…減った!になってしまうというか。

 ストーリーはネタバレになるので詳しく言えませんが、劇場版ならではのパリ~五島列島~韓国と非常に国際的です。元々原作でも五郎は輸入雑貨商とされているので、TV版で省かれていた国際的雰囲気を感じることが出来てGOODでした。

 それより感じたのは、TV版と違う松重豊的演出。TV版ではキャラクターのストーリーがわりと淡泊に描かれますが、この劇場版ではその人の人生をより深く描いています。この辺が監督でもある松重さんの拘りの部分なのでしょうね。

 それと、今まで食べるだけだった五郎さんが自らスープ作りに関わるのも新鮮でした。松重さんがインタビューで言っていましたが、この作品は映画「タンポポ」のオマージュだとか。言われてみると後半のスープ作り~幻のラーメンの復活がまさにタンポポに重なります。つまりこの作品は孤独のグルメ+タンポポのハイブリッドなのですね。

 映画は中だるみもほとんどなく(たるみそうになると美味しい料理が出てくる)、最後まで楽しく鑑賞できました。何はともあれ、見終わって一言。

腹が…減った!

ヤスリン