グラディエーターII 英雄を呼ぶ声のレビュー・感想・評価
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劇場で観て正解。
自分はあんまり歴史に興味がない。
だって、後で、その時々の権力者が、自分の都合のいいように塗り替えそうじゃない。
実際、この国なんて数ヶ月前の事さえ、大量のデマで捻じ曲げちゃうじゃない。
で、そんな自分が『グラディエーターⅡ』を観に行ったのは、たまたま読んだ枝来静也のローマ時代の拳闘士を主人公にしたマンガ『拳闘暗黒伝 セスタス』が面白かったのと、町山智浩の『ブレードランナーの未来世紀』という書籍の文庫版あとがきで、監督のリドリー・スコットがあの年齢でクラブ・マガというイスラエルの戦闘術を習っていると知ったのと、予告編が面白そうだったから。
観賞当日は体調が優れず、劇場に行くのを止めようかとも思ったけど、結果、観て来て良かった。
冒頭から凝った映像。
そして、すぐに大スペクタクル。
脚本も無駄がないし、演出も意外と細かい。
とにかくローマの街とか群集とか、どこまでセットで、どこまでCGかわかんないけど凄い。
もうちょっとカタルシスが欲しかったけど、もう何十年も大作を作り続けてるリドリー・スコットに脱帽です。
当たりも外れもあったけど、これは当たりでしょ。
作中、本来、ローマが目指すべき国の理念が何度も語られてて、弱き者に手を差し伸べる国みたいな事を言ってたけど、本当、その通りなのに貧しい人々を放ったらかして、侵略戦争したり、殺し合いを見物して熱狂するような国になっちゃう。
現代の日本だって地震や水害に遭った人々そのままに、万博の準備なんかしてる。
格差はどんどん拡がってる。
取り返しがつかなくなる前に、良い方に変えていかないと。
ね。
リドリースコットありがとう
前作をもう一度観たい
リドリー・スコットの映像美、コニー・ニールセンの美しさ、は健在だった。また、デンゼル・ワシントンの熱演も見事だった。そして、競技場へ続く細かなステップの階段をルシアスが駆け上がる姿は、マキシマスを彷彿とさせ、前作を思い出させてくれた。でも私は、本作より前作をもう一度観たい。
つまらない
続編として完璧
キャスバル・レム・ダイクン
キャスバル・レム・ダイクンとランバ・ラルを、
想起した観客も少なくないのではないだろうか。
もはやシェイクスピア劇や歌舞伎のような、
王位継承権を隠して復讐を誓う物語は古今東西に数多く存在する。
本作も、王座を奪われた風、主人公の怒りを軸に展開される王道の物語だ。
この世界観、スケールであれば、
王道のプロットにアクションや恋愛要素を加えるだけでも十分に成立する。
観客は刺激的な娯楽を求める一方で、
いつものやつ、、、
見慣れた景色で、
安心したいものだ、
ベスセラーや名探偵の支えでもある。
しかし、リドリー・スコットは、
前作の手前、さらなる驚きと深みを求める。
どうするか。物語に揺さぶりをかけるような、
ユダのようなユニークなキャラクターを配置するという手法を取った。
加えて、
DUELに拘らず、
ビーストや、
6頭鮫まで泳いでいても、
不思議ではない割り切りも、
苦肉の策だろう。
そのユニークな役を担ったのが、
デンゼル・ワシントン演じるキャラクターだ。
世界観を背負う存在感と、状況に応じて仕掛人梅安や風車の弥七のような、小技も要求される。
シェイクスピアの決めセリフ、「We owe GOD a death」
風の名言も、デンゼルの口から他作品で、
何回出た事だろう。
トニー・スコットの幻影のように見えていた、
Scott Free Productionsの、
フライングロゴも、次回作からは、
そんな見え方にならないような気がする。
理由は、
本作OPの彷徨うような、
演出の分量が減少してきたように感じるから。
【蛇足】
マリー・アントワネットの都市伝説、
パンが無ければケーキ、
を真似たか、
カラカラとゲタ、
戦争を食わせとけ・・・
親指を上げればセーフ、
下げればアウト、
気分次第で生殺与奪、
葛藤不要、動機も要らない、
こんな論理体系のドラマツルギー、
作劇は時代劇特有だが、
現代劇だと、
どんなリアリズムの論理体系の物語になるのだろうか・・・
歴史が始まる前、
ヒトはケダモノだった、
から、
動物化するポストモダンだな・・・
壮大。圧倒的没入感。
『1』鑑賞は必須
前作未見だったため、まず家で『1』を観て、熱が冷めないうちにそのまま映画館に直行。
結果的には『1』を観ておいて正解だった。
観てなかったら意味不明な場面が多かったと思う。
『2』ではローマの政治が再び腐敗していることが冒頭で説明され、「『1』であんなに苦労して平和な世の中にしたのに、あの頑張りは何だったんだ」と思ったが、双子の皇帝が出てきた瞬間、腐敗に納得。
日本映画だと「爽やかイケメン」=「素晴らしい人物」として扱われがちだが、アメリカ映画では「爽やかイケメン」=「裏で悪さしている信用できない人物」として出てくることが多い気がする。
個人的には後者の方が現実に即していると思う(経験則)。
ローマ軍が敵軍を攻撃する場面から始まるのは前作同様。
前作も迫力ある映像に感じたが、24年経って迫力がさらに段違いに凄いと感じた。
矢の雨が降り注ぐ中、複数の大型ローマ船が敵国の防壁に突進。
いったいいくら金掛かっているのやら。
冒頭からクライマックスみたいな映像になっていて、リドリー・スコット監督のドヤ顔が目に浮かぶ。
前作の主人公と似た男を、本作の主人公が目の敵にする展開は興味深かった。
前作を観ている時も思ったが、「コロセウム」のシステムが、個人的に好きになれない。
人が殺されるのを観て熱狂するって…
悪趣味に感じるのは自分だけ?
前作は闘技場内に虎が出てきて驚かせてくれたが、現在の映像技術だとCGで動物を自由自在に動かすことができるので、闘技場内にいろいろな動物が出てきても前作ほどの衝撃は無かったように思う。
1戦目はリドリー・スコット監督だからエイリアンが敵なのかと思ったら猿だった。
2戦目の巨大なサイをグラディエーターのみんなで退治しようとする絵面が、『モンスターハンター』を想起。
3戦目はまるで『パイレーツ・オブ・カリビアン』で、「闘技場のスタッフ、準備大変そう」と余計なことを考えてしまった。
4戦目はマッチメイクとしては最高のシチュエーションだったが、意外とあっさり問題が解決して拍子抜けだった。
個人的にこの映画最高の場面は、デンゼル・ワシントン演じるマクリヌスが執政官に就任するところ。
皇帝が威厳を示そうとしても薄っぺらいため、賛同を必死に装おうとする議会の空気感が絶妙でたまらないものがあった、
グロくて滑稽で皮肉たっぷりで、リドリー・スコット監督らしさ全開の凄い場面だった。
劇中、主人公が演説する場面が何回かあるが、話す内容に魅力を感じず、話を聴いた周囲の人間が熱狂するのに違和感があった。
ラストは画面全体が兵隊(エキストラ)だらけ。
ムスカが「人がゴミのようだ!」と言いそうな迫力があり、Dolby Cinemaで観た甲斐があった。
業界屈指の映像派であり、美術から照明など細部にわたりディテールを詰めて構築していく完璧主義者であるスコット監督のこだわりがぎっしり詰まった本作に、その徹底ぶりには脱帽ものです(^^ゞ
本作は2000年に世界的な大ヒットを記録、米アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5部門を受賞した大作の約四半世紀を経た続編です。前作は、古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として苛烈な戦いに身を投じる男の姿を描いたスペクタクルアクション「グラディエーター」。齢80歳を超えた巨匠リドリー・スコットが再び監督を手がけ、前作とも密接につながった復讐劇です。
●ストーリー
ローマ帝国が栄華を誇った時代――。
将軍から剣闘士に身を落としたマキシマス(ラッセル・クロウ)が皇帝を討ち果たし、命を落とした前作の後、妻のルッシア(コニー・ニールセン)は、わが子ルシアスを権力闘争に巻き込まれるのを避けるため、密かにアフリカのヌミディアへ亡命させていたのです。 十数年後。ヌミディアでルシアス(ポール・メスカル)は、「ハンノ」という名前で平穏に暮らしていました。しかし将軍マルクス・アカシウス(ペドロ・パスカル)率いるローマ帝国軍の侵攻によって愛する妻を殺され、すべてを失い、捕虜になってしまうのです。その後ルシアスはマクリヌス(デンゼル・ワシントン)という謎の男と出会います。彼は奴隷商人でした。ルシアスの心のなかで燃え盛る怒りに目をつけたマクリヌスの導きによって、ルシアスは暴君カラカラとゲタの皇帝兄弟が支配するローマへと赴き、マクリヌスが所有する剣闘士となるのです。そして将軍アカシウスへの復讐心を胸に、力のみが物を言うコロセウム《円形闘技場》で待ち受ける戦いへと踏み出していきます。
一方、アカシウスは皇帝たちに忠実に仕えていましたが、彼等の悪政に耐えかねて、再婚したルッシアと共に反乱を計画したものの発覚。反乱を引き起こそうとした罰として剣闘士として戦うこととなります。ルッシアの目の前で、夫と息子がコロセウムで命をかけて戦わされることに…。
●解説
「aftersun/アフターサン」の繊細な演技で注目された気鋭の俳優ポール・メスカルが、筋骨隆々のアクショシスターとして主役を張ることにまず驚かされます。今回は絶望を経て激しい怒りを抱く役柄で新境地を見せるです。
今撮影中の『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』で主演するペドロ・パスカルは、将軍アカシウスの苦悩を体現し、多くの観客の共感を呼びそうです。
そして何といってもデンゼル・ワシントンでしょう。彼が扮する奴隷商人マクリヌスの存在が徐々に際立ち、権力の陰から野心をぎらつかせて、濃厚なドラマを堪能させてくれました。代表作「トレーニングデイ」を思い起こすような悪役で、恐ろしさが魅力的。心から乗り気で演じているのが伝わり、さすがの存在感でした。
ルシアスはマキシマスの子で、劇中では前作でラッセル・クロウが演じたマキシマスの映像が度々差し込まれます。彼が扮したマキシマスの歩みをなぞるようですが、もっと数奇な運命に直面していくのです。「歴史は繰り返す、ただし皮肉な形で」とでも言うように。物語としては"貴種流離譚"~高貴な身分に生まれた者が他郷を彷徨いながら試練を克服していく説話の類型に則ったものといえます。
物語の規模感やドラマがもたらす興奮、感動は前作の域を出ていないとも感じましたが、マキシマスに胸を熱くした人にはぜひおすすめしたいと思います。
1800年ごろの近世が舞台の「デュエリスト/決闘者」でデビューしたスコット監督にとって、因縁と対決の物語を描いたコスチューム劇の「グラディエーター」は原点回帰と呼べるものでもふりました。今回の「Ⅱ」も、「最後の決闘裁判」「ナポレオン」といった近作と同様に、業界屈指の映像派であり、美術から照明など細部にわたりディテールを詰めて構築していく完璧主義者であるスコット監督のこだわりがぎっしり詰まった最新作で、その徹底ぶりには脱帽ものです(^^ゞ
●感想
配役が素晴らしいうえ、映像のスケール感が圧倒的。 民衆を熱狂させる残酷ショーが繰り広げられるコロセウムには、怪物のような猿も登場するなど、血塗られたケレン味は前作より増ていました。なんといってもコロセウムに水を張り、歴史上の有名な海戦を再現する“模擬海戦”シーンの迫力に舌を巻きました。これは実際に古代ローマで行われていたというから驚きです。
剣を取り合わない世の中へ
正直期待しすぎていた。
前作はあの湿っぽさと静寂した雰囲気が評価されていると勝手に思ってるんだけど、本作にはそれがなく、ただひたすらに1の展開をなぞってるだけの映画になってしまっている。それでも十分面白く、150分弱にして飽きることは一切ないんだけど、所詮は2だなって感じでやっぱりどうしても劣って見える。
およそ24年ぶりの新作となったわけだけど、映像的な部分は技術の進化によりとんでもなくパワーアップしており、息を飲むほど圧巻ですごく興奮したものの、脚本はかなり雑。というか、リドリー・スコットの俺様を見てくれ!感がスゴくてちょっとな...。
目で見て、感覚的に面白い!と思える要素は前作と比較して明らかに増えている。映画館映えする映画であり、配信が主流になりつつある現代において大スクリーンで見ることを必須とするこのスタイルは、素晴らしいなと思った。87歳にして映画館を盛り上げ続けるリドリー・スコット。流石だ。
現代技術をふんだんに使いながらも、対人戦には癖のあるカメラワークと演出で圧倒的な没入感を与えてくれる。ハッキリ言って話はどうだっていい。音がなくてもわかる破壊力。年々、暴力描写に磨きがかかっている気がする。R15+になったこともあって、絶対的な権力に仕えることの辛さとグラディエーターという恐怖がより伝わってきた。
ただ、キャラクター性はかなり弱い。役者陣は相当頑張っていたし、ポール・メスカル、ジョセフ・クインに至ってはつい最近売れたばかりなのに、こんな難役よくも手を取るようにこなせるよなと驚きの連続だったけれども、そもそもの設定が前作と比較した時にかなりチープな感じだし、先程も言ったように前作をなぞっているだけの作りになってしまっているから、全体的に二番煎じ感が強い。
まあ可哀想な話でもあって、いまや大俳優のラッセル・クロウとホアキン・フェニックスの跡を継ぐというのは正直無理な話。ペドロ・パスカル、デンゼル・ワシントンも強烈だったものの、ちょっと映画用にデフォルメされ過ぎていて、内から出る憎悪や自己顕示欲といったものが感じられなかった。
「ブラック・パンサー ワカンダ・フォーエバー」とすごく似ていて、あの時の主人公が不在というのは続編としてかなり難しく、みんなのヒーローに勝てるキャラを用意するのは相当難しい。地味になるのは必然とも言える。それを本作では、より壮大なアクションと暴力による恐怖を真正面から描くことで、ストーリー以上に魅力的なものを用意しており、尚且つそれを取っておきにすることなく定期的に見せてくれるもんだから退屈は全くない。のだけど、アクションにワクワクするとはいえ、ストーリーにワクワクしないもんだから、いくら大それたことやっていても上手く乗れない。というか、総じてエンタメ色が強すぎるがあまりに、おふざけ感が出ちゃってる。サメとかサルとか...ちょっとちゃうでしょ。
リドリー・スコットが「オレ、人生かけて古代ローマ史勉強してきたんだ!だから見てくれ!オレすげぇもん作れるから!」と自慢を垂れてるのが容易に想像できる。好きな監督だけど、「ナポレオン」然り、最近はちょっと自分の知識を自慢する面倒くさおじさんになりつつあると思う。こうなったらマズイ。「最後の決闘裁判」は個人的にリドリーベスト映画だと思うから、まだまだいけるはず。
まあねー、監督の出世作にもなった映画の続編はなかなか難しいよねー。そんな中でよくやったと思う。IMAXで見てよかったと思える映画であったことは間違いないし、バイオレンス描写でしっかり恐ろしさを感じたのは久々で、やっぱすげぇなーと思うところは沢山あったし。
満足度は高いけど、時間が経ってよく良く考えれば...あれ?そんなにじゃない?と思っちゃう系の映画。前作のインパクトが強すぎた。改めて前作見たら、評価爆上がりしてしまうかもな。でも、もし見るなら映画館必須。映画はやっぱり映画館じゃなくっちゃ!多額の予算をかけて、それを証明してくれました😆
デンゼルパイセン
お金は掛かってますね。
リドリー・スコット監督万歳
話がチャチくて重みがないのは脚本のせいですかね。最近、日本もアメリカも古い時代背景の重厚な映画を全然作ってくれないので(お金が掛かるのにヒットしないから?)、そんな映画に飢えていた自分には観たいと思わせてくれた映画でした。
ちょっと話が嘘臭過ぎないかとは思いましたが(格闘場の舟戦は大迫力でしたが、絶対にサメなんか入れてなかったでしょうね)、どこがセットでどこがCGかわからない古代ローマの映像は圧巻でした。主演のポール・メスカルは確かにラッセル・クロウの息子と言われても違和感ないなと思っていましたが、髭がないと似てないですね(笑)
しかし、何よりおん歳86才のリドリー・スコット監督の精力的なこと。(普通はかつての名匠でも、年を取るとだんだん作品を撮らなくなりますよね) 40年以上も前の「エイリアン」や「ブレードランナー」は大好きな作品ですが、その監督が未だにこんな大作の監督をされているとは、尊敬しかありません。
ワンを観てないけど面白かった!
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