グラディエーターII 英雄を呼ぶ声のレビュー・感想・評価
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カラカラ帝
まさかの20年ぶりの続編
先月「午前十時の映画祭」で前作を観たのだが、ラッセル・クロウとホアキン・フェニックスしか印象が無く、今作で前作の流れのキャラをほとんど忘れていた…
冒頭に出てきた犬と猿の合いの子みたいなヤツ(ヒヒらしい…)
リドスコ師匠、これファンタジーですか!?と思わなくもなかったが、話自体もファンタジーみたいなモノなので、これはこれでいいのか、と
「カラカラ帝」高校の世界史で見た名前だな~とか、主演のポール・メスカル「アフターサン」のお父さんではないか!?とか思いながら電車で帰宅途中…
「あ、今日マイルチャンピオンシップ(G1)だ!」「買っとくか」
イエーイ(゚∀゚)的中☀️
オワリ💨
ハンス・ジマーさんじゃない❗
今回はIMAXではなくて、通常上映。
そのため、朝イチの回がなくて
11:20からの上映。
143席のキャパ。8割埋まっていた。
結構多い印象
今回の見どころは、ペドロ・パスカルさん。
期待通り、とても良かったが、
案外早くいなくなってしまった。
残念。
デンゼル・ワシントンさんも素晴らしかったけど、彼の目的がわからなかった。
主人公のポール・メスカルさん。
名前しか知らなかったけど、
良い俳優さんですね
でも、28歳には見えない。
洋画の娯楽作としては、充分だっけど、
感動する事もなく、ハラハラ・ドキドキもなく終わってしまった。
不満は、音楽がハンス・ジマーさんではなかったところ
音楽は全然印象に残っていない。
要所要所の場面では、グラディエーター1の
ハンス・ジマーさんの音楽だったが、
やっぱり、ハンス・ジマーさんの作曲したのが聞きたかった。残念。
長尺だったが、途中トイレで立つ人が
全くいなかった。びっくり。
その反面、エンドロールになった途端
席を立つ人多数。
みんなトイレに駆け込んだ事でしょう
あと、ゲタ皇帝が、ラーメンつけ麺僕イケメンの、狩野英孝さんに見えてしかたなかった😁
先に前作を観ておけばよかった
壮大なスケールの予告に興味と期待を抱いていた本作。公開初日にさっそく鑑賞してきました。時間の都合で通常スクリーンでの鑑賞となりましたが、できればIMAXで鑑賞したかったです。
ストーリーは、古代ローマ時代、ローマ帝国軍の侵攻により愛する妻を失った男ルシアスが、軍を率いていた将軍アカシウスへの復讐を誓い、その機会を得るため、奴隷商人マクリヌスのもとで剣闘士(グラディエーター)として戦う日々に身を投じていくが、その裏で、圧政を行う皇帝ゲタとカラカラに対して、ある人物たちが密かに計画を遂行していくというもの。
本作のキモはなんといっても大迫力のバトルでしょう。まずは開幕早々の海からのヌミディア攻防戦に度肝を抜かれます。投石器の凄まじい破壊力と船を巧みに操りながらの上陸戦の難しさを感じて、冒頭から大興奮です。なんなら全編通していちばんの見どころだったようにも思います。
その後は、剣闘士となったルシアスの闘技場での戦いが何度も描かれます。武器を用いた単純な格闘だけでなく、猿もどきの凶暴な動物との格闘や闘技場を海に見立てての海戦など、趣向を凝らした戦闘の数々が熱いです。闘技場に水を張るなんてすごい発想だと感心していたのですが、後で調べたら本当に行われていたと知って超ビックリです!ローマ人の娯楽へのあくなきこだわりに脱帽です。
そんな激しい戦いに身を投じるルシアスの周囲で、暴君ゲタ&カラカラに対してにわかにきな臭くなっていく雰囲気が、この先の展開に興味をそそります。ここにルシアスの出自の秘密も加わり、物語にさらに奥行きが広がります。
こんな感じで、ダイナミックな映像とドラマチックなストーリーにわくわくするはずなのに、なぜか胸にイマイチ響いてこないのは残念です。その原因は、前作未鑑賞のせいで人名や相関がよくわからなかったからだと思います。そのため、前作の知識や情報が不要な前半までは、そのクーデター計画の行方を巡ってわくわくしたのですが、ルシアスの出自が絡むあたりから登場人物の思惑がわかりにくくなってしまいました。おかげで、ラストもそれほど響くものがなかったです。機会があれば前作を鑑賞してから本作を再鑑賞してみたいです。
主演はポール・メスカルで、鍛え上げた肉体がグラディエーターとしの説得力をもたせています。脇を固めるのは、デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、コニー・ニールセン、ジョセフ・クイン、フレッド・ヘッキンジャーら。中でも、デンゼル・ワシントンの絶妙な演技が、物語を興味深く演出しています。
1を超えられない単なる凡作
簡単にレビューします。
◯主役の俳優に個性、存在感が感じられない。普通に剣闘士向けの俳優をキャスティング。
◯闘技場でのSFXが陳腐。エイリアン: コヴェナントでやっちゃった現実感ゼロのSFX.
◯悪にも2分の魂があるが、今回はただの悪。人間味無しの悪でがっかり。
◯主要登場人物のキャラが立ってない。流石にデンゼル・ワシントンだけがなんとか役作りができてた。
◯話のスジに無理がある。父の復讐?なんだか説得力のない筋書き。エイリアン2のようにジェームズ・キャメロンが脚本、監督して欲しかった。彼ならもっともっと面白い続編ができたはず。
SFX駆使したスペクタクル大作だが、人間が描かれていない凡作です。
闘わずして自由なし
昨日かなり落ち込むことがあり、映画しんどいかな〜とか思ってたんやけどかなり元気出た。ありがとうリドリースコット監督、ありがとうポールメスカル!
これから観ようとする方は必ず1を観てからの方がいいと思われます。結構リンクしてるので。
絵画風のオープニング映像から、これは期待できそうやと前のめりで鑑賞。ラッセルクロウからポールメスカルって雰囲気違うけど大丈夫なんかなと思ったが、これはこれで全く問題なし!愛する人を奪われ復讐に燃えるルシアス、そしてその復讐心を利用しようとするマクリヌス。ローマ帝国に君臨する独裁者の双子。そしてまたもや運命に翻弄されるルッシラとアカシウス。
リアルな格闘のみならず、様々な人間の心理戦もひとつの見どころ。特にマクリヌス演じるデンゼルワシントンは屈託ない笑顔の裏に抱えてる腹黒さみたいなものが垣間見え恐ろしい…。
自由を掴み取るためにはとにかく闘うしかない。過酷な時代を生きた人々の意思の強さを感じることができる映画やった。
ポールメスカルとリドリースコットは新たな作品で再タッグを組むらしいのでそちらも絶対観に行こう!!
前作の『グラディエーター』は24年前に公開時に観たきりでなんかモッ...
前作の『グラディエーター』は24年前に公開時に観たきりでなんかモッサリした映画だなという印象があったのだが、それって単に(現在の)ラッセル・クロウのルックスに引っ張られているだけなのでは、と思い昨晩観直しておこうと思ったのだが観はじめたら24年前というとオレまだ20代だったんだなまるでつい最近のようだ、と余計な思いが頭によぎって映画の印象全然残らなかったのだがあの頃のラッセル・クロウは全然モッサリしてなくて格好良かったです。
結局前作を踏まえない感想としては闘技場のシーンがサイだのサメだの頭悪い方向に行ってるのが素晴らしい。デンゼル・ワシントンが何やりたいのか今一つわからない、最後とかもうちょっと狡猾に立ち回っても良いのではと思ったが、リドリー・スコットは自分で脚本書く人ではないので仕方ないが。
前作(2000年)は面白かったという印象は残るも、細かい所は薄らい...
前作(2000年)は面白かったという印象は残るも、細かい所は薄らいでおり、古代ローマ史も良く分からずでの鑑賞。
前半の戦闘シーンから中盤のコロッセウムを中心とする市内の様子など、どこまでセットで、どこまでCGなのか見当つかないほど素晴らしいVFX、壮大かつ繊細なBGMを背景に、デンゼル・ワシントンの怪演(マクリヌス役)とポール・メスカル(ルシアス役)の肉体が躍動、敵役アカシウス(ペドロ・パスカル)も一本筋の通った軍人で悪役ではなく、戦う男たちの世界を存分に楽しませてくれます。と、前作から受ける想定通りの期待は満たされつつ、残るは暴君ゲタ・カラカラ両皇帝とどのように戦っていくのかに移るのですが、この二人がまったくの小物で、それでも忠義を尽くす強者か賢者が周囲にいれば、戦うハードルが高くなるも誰もいない。更に小物らしく臆病+猜疑心設定で宮殿の防御が高いのならいいけど、そうでもないと。つまりは倒そうと思えば誰でも倒せるレベルなので、観ている側にカタルシスが生まれてこないのが、この映画唯一にして最大の欠点だったかと思います。
とはいえ、迫力ある戦闘シーンにハラハラ、ドキドキ感は十分であり、それを見に行くだけでも価値ありかと思います。
猿とサイと鮫と…
正直、前作もすこぶる傑作というほどでは
無いと思っているので、この続編の仕上がりには
納得というか上出来でしょう。
時間を忘れてしまう程のスペクタクル娯楽大作にした手腕はさすがのリドリー・スコットではあります。
まあ、確かに二番煎じ的な話ですが、わかりやすいし
この時代背景では、こんなお話ばかりでしょうね。
あと皆さん仰る様にキャストにはやや難有りかと。
主役もそうですが、
前作のオリバー・リードやリチャード・ハリスみたいな豪華俳優も使って欲しかった…
もちろんデンゼル・ワシントンの貫禄は十分でしたが…
ポールメスカル、デンゼル・ワシントンの演技が圧巻❗️
グラディエーターシリーズは初見。
見事な作品だった。さすが歴史シリーズは
リドリー・スコット監督の真骨頂。
主演のポール・メスカル、デンゼル・ワシントンの演技が圧巻だった。
ポール・メスカルはファンが多い。アフターサンの彼を忘れて観た方がいい。その作品のイメージで観ると痛い目に合う。それだけ、演技が素晴らしかった。
デンゼル・ワシントンはさすが。
歴史シリーズはリドリー・スコット監督の真骨頂。ハラハラドキドキ感はさすがの一言。
時間は長いけど以外とあっという間。
ポイントが高いのは日本語字幕担当が戸田奈津子。彼女の字幕が素晴らしい作品に仕上げた。
観ごたえがある作品。
日本的?
1.仇討ちっぽい?私はわかりやすい
2.主人公でもないのにワシントンの子供目立っていた
3.サラサラヘアーの子供、大人になったらゴッツクなっていた
4.きっと変態ホルモン、チロキシンが多いのだろう
5.コロッセアムすごかった
6.海にして、サメ放つなんて...
7.あの凶暴なサルは?遺伝子操作?絶滅した?
8.俺が皇帝の子供だってすぐ理愛するんだなぁ
9.あの双子の皇帝、わかりやすかった
10.やはり一作目のクロウが最高
11.ヒット作の二作は、外野に支配されやすい
12.川の中での戦い、あんなに剣で刺してるのに傷つかないなんて。最後だけ死は避けていく?
長時間の割に陳腐な展開で見せ場が盛り上がらん、エキストラの多さは圧巻
ハリウッド系大作なので見応えあるけど①ルシアスが実は後継者という陳腐すぎる設定でストーリーがすけすけ過ぎる②妻やアカシウス、母死の場面あっさり過ぎて感情移入できない→邦画の大泣きも嫌だけど、また密告や皇帝兄弟の確執もあっさりしすぎ③最後の大団結、執政官を殺したのはどこの馬の骨ですか😆一応両方ともローマ軍なんだよetc
水陸両用のコロシアムやバトルはそれなりだが、エキストラの多さにしか感激しません。あれなら100分くらいで十分かな。皆が応援した?アカシウスの最後、ローマ軍の射手は優秀すぎる、全部アカシウスに命中しルシアスは無傷✨さすがローマ帝国です😆
久しぶりの大作
待ってました。
大スペクタクル、これはIMAXで見るべき。
最初の海戦から、古代ローマに入り込んだ。
前作をなぞっているようで、違う展開。
デンゼル・ワシントンの狡猾な政治家がいい。
現代にも通じるものを感じた。
これを見て、古代ローマの衰退と現代アメリカが重なった。理由は、中間市民を大事にしないこと。
そんな事考えさせられた映画でした。
教えて!町山智浩さん!!もしかしてリドリー・スコットさんはトランプさん推し?
どうやらカラカラが弟ゲタを殺したのも、マクリヌスがカラカラを殺したのも史実らしい。
ただし、マクリヌスは北アフリカ、ヌミディア出身の近衛隊長で、カラカラが殺されたのも国境線を守るための遠征中だったし、決して闘技場で面白半分に殺し合いを楽しんでたわけでもない。
手配師云々も含めて、脚本は周辺事情を上手く加工、違う物語として、つまり剣闘士のヒーローものとして仕上げたのですね。
冒頭のナレーションでは、政治情勢が腐敗に塗れて…みたいな感じでしたが、本当はもっと構造的にローマ帝国の政治システムに綻びが見え始めた大きな転換点の始まりの時期。
塩野七生さんの『ローマ人の物語』では〝終わりの始まり〟というサブタイトルで語られる部分に当たります。
キリスト教圏では、キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝以前のローマ皇帝はみんなキリスト教迫害をした人たちみたいに大雑把に括って悪印象を持つひとが多いせいか、ホアキン・フェニックスのコンモドゥスも含めてやたら残虐で無能な人として描かれます。
※ローマ皇帝の騎馬像として、唯一破壊されなかったマルクス・アウレリウス(コンモドウスのお父さん)の騎馬像もコンスタンティヌス帝と間違われたために残ったそうです。
私などは映画を楽しむうえでそういうところは洗脳されたくないな、と思ってしまうからなかなか物語世界に入りづらくなるのが悩ましいところです。
それに有能な将軍は知略・戦略が優れているのであって、猛獣や剣闘士よりも個人戦が強いから指揮官になるわけでもないしね。
【2024.11.18 追記】
大したことではないのですが、
『MAKE ROMAN EMPIRE GREAT AGAIN』
というふうに置き換えれば、トランプ大統領の『メイク アメリカ グレート アゲイン』と方向感が一緒ではないですか!
もしかしてゲタとカラカラはバイデンとハリスを模してバカにした?
実際は、全盛期のローマ帝国は、属州出身者にもローマ市民権や元老院の椅子を与える寛容(ラテン語でクラメンティア)さで、国内の分断とはほど遠い、とても安定した国家運営をしていたので、今のアメリカとはまったく違うのですが。
肉弾戦が熱い!
今回は、グラディエーター主人公の生い立ちに関する話とそれにまつわる敵のきな臭い話が主です。(恋人がいましたがローマ敵軍に弓にていられあえなく死亡)。悲しみにうちひしがれている主人公はローマ敵軍の捕虜となり強さをみいられ敵軍の役人に闘士として買われる。賭けの対象の闘技場にて闘士として出場させられる。
主人公→ある偉い人の子供だが、ある村に敵が攻めいった時、母親が、馬に乗せてにがしている。
ローマの敵軍の軍将、しかしながら恋人が何かをかくしているようす。後に主人公に大いに関係する人物と判明。ローマ敵軍の軍将もローマを統括する王にたいして敵対心をもっていた。(王は敵国を軍将が倒してきたにもかかわらず褒めもしない残忍な王)
あるお手伝いが王に軍将と恋人が敵対心をもっていることを告げ口し激怒した王は闘技場で主人公と決闘することを軍将に告げる。
恋人も後に、ある言葉を聞いた瞬間、ある人物と気ずき主人公に接触するが、時すでに遅してローマ王に対しての敵対心をもっていることにきずかれてしまい、闘技場にて処刑されると思いきや主人公たち闘士が助けにいくが、あえなくローマ王の指示により弓の攻撃によりあえなく絶命してしまう。
ローマ王は闘士を買った役人により口車にのせられ絶命してしまう。実はこの役人ローマ王になろうと画策していた。
主人公は身分をあかし、この役人と決闘する。この結末は劇場にてご覧ください。すへてにおいて肉弾戦が素晴らしいので是非とも大スクリーンにてご覧ください。
スケールアップしてる
Ⅰからの続きでスケールアップで大作の上を行く制作費のかけ方。しかし、映像は迫力もありなのだが、いまいち名作感は無い。
海戦シーン等は良いのだが、ストーリーに関係なく無理矢理感があり。面白いのだが物足りないのは感情移入出来ないキャラクター達なのでは。いきなり皇帝の血を引いてますって言われてもなー。映画館だからこその大作であり、映画館以外で観るとねてしまうかも。
壮大な復讐
北アフリカのヌミディア王国で幸せに暮らしていたルシアスは、将軍アカシウス率いるローマ帝国軍に攻められ、愛する妻を殺され、国は滅亡し、領土は奪われ、ルシアスたちは捕虜となり、ローマの近くへ連れて来られた。そこで、剣闘士を手配してたマクリヌスという謎の男と出会い、ルシアスは剣闘士となり、コロセウムでの戦いへ挑み、ローマ軍を率いたアカシウス将軍を倒そうとした、そんな話。
ルシアスはマキシマスとルッシラの息子で、その事に気づいたルッシラが牢屋のルシアスに会いに行くが、最初は嫌っていた。しかし、最後は母を想う息子になったと思ったら・・・これは悲しかったなぁ。
結局、暴君の2人の皇帝が悪いのだろうが、ルシアスは次の皇帝になるのかな?
壮大な戦いを生き残り、復讐を達成できたのに、愛する人たちを次々に失い、悲しい話だなぁ、という感想。
決闘シーンも凄かったし、見応えあった。
柳の下に二匹目の鰌は居るか
それにしても『リドリー・スコット』という監督は
関連作品を作るのが本当に好きなのだなと思う。
一本には盛り込め切れなかった構想を、
全てアウトプットしたいとの強い欲求でもあるのだろうか。
〔エイリアン(1979年)〕
〔プロメテウス(2012年)〕
〔エイリアン: コヴェナント(2017年)〕
と並べた時に、前日譚の二作は
規模は大きくなっても、評価は下がるとの残念な結果に。
そして本作は〔グラディエーター(2000年)〕の続編(後日譚)。
同じ轍を踏むのではと、一抹の不安が胸をよぎる。
物語りの核となるのは、
同様に個人間の宿縁。
しかも、過去の時代を舞台に描くのにも
デビュー作の〔デュエリスト/決闘者(1977年)〕
近作の〔最後の決闘裁判(2021年)〕と
執拗な関心を示す。
今回はそれに「貴種流離」を絡める。
北アフリカのヌミディアで妻と平和に暮らしていた主人公が
ローマ軍の侵攻により、妻は殺され
自身は奴隷となったのちに剣闘士にされ、
しかし、妻を殺害した将軍に復讐するため爪を研ぐとの流れ。
その過程で『ルシアス(ポール・メスカル)』は幾つもの闘いを強いられる。
何れもが奇想としか言えぬシチュエーションだが、
主に(金に糸目をつけず実物大を造ったという)コロシアムでのそれは
とんでもないスペクタクル。
が、次第に、直接的な仇だけが問題なのではなく、
その後ろに巣食う存在が見えて来る。
帝国そのものを腐らそうとしている影が。
それにして、千年を超える古代ローマの歴史で
暴君を冠される皇帝の多いことに驚く
(勿論、名君も数多居るのだろうが)。
『ネロ』『カリギュラ』と並び『カラカラ』も腐敗した権力。
就任と時を同じくしての弟の殺害や
「アントニス勅令」の発布、
版図を拡大するためだけに繰り返す無謀な遠征も
悪評の背景だろう。
本作では、歴史的な事実や実際の人物は取り込みつつ、
史実とは異なる役割を与え
虚実をないまぜにしながら
絡み合った人間関係が生み出す影と光を外連味たっぷりに描く。
とは言え根幹の部分に焼き直しとも取れる既視感はあるし
「貴種流離譚」と示されたところで
結末が想定できてしまうのは残念な部分。
ましてや、冒頭と最後のシークエンスを
同じ科白を使い、構成まで似せてしまうのは
やり過ぎの感もある。
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