グラディエーターII 英雄を呼ぶ声のレビュー・感想・評価
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絵にかいたような筋を絵にしてる力業
レビュータイトルどおり、流浪の王子が帰還して個の力でのし上がり、ラストには1万人を前に演説して鬨の声が上がったりする。途中二重三重の復讐や仲間との出会い、カマリア、じゃないや、生き別れた母とも複雑な再会、いろいろと絵にかいたような筋ではあるが、冒頭から絵でねじ伏せられて全く快感の連続なのである。コロッセオに作られた人工の海、あの水の色はさすがにアカンじゃろう。それにしてもデンゼルワシントン、あそこまでのし上がるのは並大抵ではない。悪者にしておくのは惜しい逸材じゃ。
悪役?
達成感が込み上げて…!?😅
主人公ルシアスがマクリヌスに討ち勝ち、兵士たちに、平和な理想のローマ帝国を築こうと呼びかけるラストシーンで、胸の中に湧き上がってくる“やった〜“感、『私は何にもしてないのに…』と苦笑する自分がありつつも、快感ではありました。
巨匠リドリー・スコット監督が、かの超大作”グラディエーター”の続編を、24年の時を経て最新技術を駆使して製作した、壮大なentertainment spectacle.『映画とはこういうものなのだ!』と胸を張るような作品。
撮影当時若干26歳のポール・メスカルが、オスカー主演男優賞に輝いたラッセル・クロウに劣らぬ、“strength and honor”の男を演じてみせました。さぞやpressureだった事でしょう。この先、目を離せない俳優の一人になりました。
Key person、謎の策略家マクリヌス役デンゼル・ワシントン。Press conferenceでは、自分は大変な思いをしているポールを見ているだけなので、“easier”だったと笑っていましたが、マクリヌスが放つ、次元を超越した余裕のオーラが恐いほどでした。因みに、記者会見場階段でコニー・ニールセンの手を取りエスコートする、彼の自然な振る舞いがとっても素敵でした。リラックスしている素顔の彼でさえ、無限のオーラがあります。並ではないcarrierは、男をこんなふうにするのですね。
凛として一輪の華を添えるルッシア役のコニー・ニールセンは、流石にもう前作程のbreathtaking beautyではありませんでしたが、不自然な美容整形アンチエイジングを施す女優達が殆どのこの世界で、natural and elegantに歳を重ねている彼女の姿は、とても好感が持てました。一層彼女が好きになりました。
総じて、御年87歳の偉大なるクリエイター、リドリー・スコットに、世界の称賛が止むことは無いでしょう。
恐るべき策略
ローマが栄華を誇る時代。北アフリカにてローマ軍を迎え撃つ戦士ルシアスが、アカシアス将軍率いる兵に妻を殺され、復讐を心に誓うが…といった物語。
大ヒットとなった前作から実に20年を越えた続編。同じように、諸々あって決闘場に辿り着き、グラディエーターとなったルシアスだが、彼には秘密があるようで…。
最序盤、はじめからクライマックスと言わんばかりの大迫力の戦闘!!ここだけでも滾りますね。
敵はアカシアス将軍!!
…だが、敵として描くには良き将軍といった佇まい。悪政に耽る双子の若き皇帝も、美しい御尊顔でありながらしっかり愚かさも感じさせる。素晴らしいキャスティングですね。
見所はやはり闘技場でのシーンでしょうか。白熱のバトルもさることながら、この民衆の声。いかに皇帝が愛されていないかがよく表現されている。
そんな中、奴の見事すぎる策略ときたら…。
皇帝が未熟なのを差し引いても、敵ながらアッパレですな。
ストーリーも単純すぎず、それでいて分かりやすく描かれているし、奴隷達の意地とプライドには胸が熱くなる。カオスと化した闘技場の闘いと来たらもう!…その中で射手に対する観客のローリングアタックはちょっと面白かった(笑)まぁあの場面ではアレが有効ですね。
終盤は、え〜ここからズドンと始まるんじゃないの〜!?…なんて思ったりもしたが、生まれ変わるローマを予感させるなら寧ろこの展開で良かったのかな。
2時間半の長尺を感じさせない、熱く素晴らしい作品だった。
戦の迫力もあって演出もいい、話も分かりやすい、キャストの演技もよく...
主人公の存在感は大切なんだね
リドリー・スコット監督作品「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」を見てきました。
しっかり前作のお話の続きになっているんですね。前作を見ていなくても楽しめる作りにはなっていますが、まずは、前作同様スケールと言う部分では圧倒されるぐらい凄い映像ですね。
まずは、ケチを付けてしまえば、ルシアス役のポール・メスカルの存在感・・・・正直、あまり強そうだとは見えない、戦っているシーンも誰と戦っているのか分からなくなってくる・・・この手の映画にとって、ポール・メスカルには、存在感がなさ過ぎるかな・・・デンゼル・ワシントンは、嫌になる程、安定感があって・・・・・スケール感の高い映画なんだろうけど、逆にチープな印象で終ってしまったかな・・・・
コニー・ニールセンは、もう60歳ぐらいでしょ・・・しかし、綺麗だね・・・・びっくり過ぎるぐらい綺麗だよ・・・
カラカラ、ゲタ兄弟はもっとぶっ飛んで欲しかったかな・・・
いったい、誰が一番悪いのかなどがいまひとつ分からないと言うか理解出来ないから、主人公が浮かないんだろうね・・・
ま、最初から最後まで安定してみていられる部分は、さすがにリドリー・スコット監督だね。
どうしてこれを作ったのだろう
つまらなくはないが新しさもないかな
タイトルの2の出方がそうであるように、ある意味ジョーカーとフォリアドゥみたいな関係性の続編のあり方でもありながら2だけ見ても楽しめる復讐の英雄もの、大きな物語はしっかりある。
しかし、リドリースコットはこの年になっても精力的に興行の最前線にいるのが凄い。この前がナポレオンだし。だからかもう金のかかったスペクタクルシーンみても驚きがほぼない。さすがに冒頭の海戦やローマの景色、コロセウムを更に金のかかったCGで観れるのは楽しいけれど、恐竜も何回も観てれば飽きて来るのと同じでこの映画ならではの面白さの発見はない。冒頭の海戦観ながら、やっぱり日本のアニメはこういうアクションの中での主人公たちの見せ方はうまかったんだよな、とか、インド映画だったらどう観せるだろうは、とか思って観ていた。
にしても、リドリースコットならではのお金をかけてもらえる良さやキャストの抜擢などの良さはもちろんある。兄弟の暴君っぷりとそこを謀略で落とし込もうとするデンゼルワシントンの悪役っぷりはもっと観ていたくなるが、正直どれもこれも突き抜けていないよくあるハリウッドプロデューサーに支配された映画にしか見えない。退屈させらないように作られた映画と、これでなければと争う映画は違う。せっかくならリドリースコットはこの脚本と共にプロデュースに回っても良かったのでは、と思った。
北野武氏が激賞したのも納得の大迫力のアクションシーンは必見
他人の作品を褒める印象がない北野武氏が激賞した『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』(2024)を映画の日(12/1)、TOHOシネマズ日比谷さんのIMAXにて鑑賞。
一部ネタバレあり。
『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』(2024)
『グラディエーター』(2000)の主役マキシマス(演:ラッセル・クロウ)の死から16年後の生き永らえた子息ルシアス(演:ポール・メリカス)を描いた続編、グラディエーター・サーガ。
ルシアスが剣闘士(グラディエーター)として頭角を現すまでの序盤は前作のストーリーを継承していますが、公開から四半世紀が経ちCG技術も飛躍的に進歩、コロッセオでのアクションシーンも大迫力でIMAXのスクリーンに映え、掛け値なしに観て損は無かったですね。前作は敵役ルキウス皇帝(演:ホアキン・フェニックス)の狂気を帯びた演技が出色でしたが、今作は奴隷商人のマクリヌス(演:デンゼル・ワシントン)が本人のキャリアでも珍しい悪漢を憎々しく見事に演じていましたね。
主役のポール・メリカスも『aftersun/アフターサン』(2022)、『異人たち』(2023)ではマッチョなイメージは一切ないのですが、本作ではビルドアップされた説得力ある体躯で驚きましたね。
サーガとしても24年越しに大団円での完結。ぜひ前作を復習した後の鑑賞をおススメしますね。
しかし『最後の決闘裁判』(2021)、『ハウス・オブ・グッチ』(2021)、『ナポレオン』(2023)と老いて益々盛んなリドリー・スコット監督には脱帽です。
典型的な貴種流離譚
いいところ
デカい舞台に広大な戦場。とにかく細かく大きい。
?なところ
ストーリーが割と単純なので長くかんじる。
まあ、血筋ってのがそれほど重要か?みたいなことを感じなくもないが、その当時だと文字が読めるだけでも人を鼓舞できるだけでも相当な教養なわけですよ。
そう言う意味だと貴種流離譚ってのは能力だけでなく育った環境というのは強さの理由としても有りなんだろう。とは言え、あれだけの戦場や闘技場だとうっかりあっさり死んでしまうこともあるからなあ。まあ、なんだかんだで明確に殺意はある割に「素直」な策略なんでうまく生き残らせていた、のかもしれない。
コロセウムには水を満たして海戦ができるとは聞いたことはあったが、ああまで再現されるとリアリティあるなあ。正直サブストーリーみたいな場面だけど、しっかりと作り込まれてると思う。
史実としては愚帝の後始末ではあるんだろうけど、きちんと勧善懲悪してて未来に希望が持てるいい結末。3は作ろうと思えば作れるのかな。
これぞ「続編」の模範
戦争、政争が続く現世で、憂さを晴らしてくれるエンディング
ローマ(共和国ないし帝国)ものは、マイ▪️フェイバリットなのですが、本作の冒頭から中盤までは、多くが望まぬ戦争、自己保身だけの政争という展開で、今日の世界や日本の社会状況を思い起こさせて、とても陰鬱に感じました。全体的に見れば、VFXは進化したとはいえ、グラディエーター1におけるストーリーの斬新性、キビキビしたアクションシーン、俳優の魅力などに、本作は及ばないものの、後半からはグラディエーター1で敷いた伏線が回収されていき、気持ちが良かったです。主人公の演説には胸が熱くなりました(善人が皆んな死んでしまい、主人公がつぶやくシーンは寂しさと今後の不安を感じさせるのですが、本作はグラディエーター1の明るいシーンに回帰するのが救いです。)。鑑賞直後の劇場では良かったねの感想が交わされているのを聞いて、鑑賞者の肯定的な評価に安堵しました。
たくさんのローマ軍団兵士が現場に駆けつけために行進するシーンは、交戦するシーンより好みで、もっと長尺で見たかったです(最後に騎兵隊や特殊部隊などが現れて大団円を迎えるお話が好きです。)。
実際の歴史ではゴタゴタが続くようですし、いずれはローマ帝国も滅んでしまうのですが、それはともかく、本作は一服の清涼でした。
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