劇場公開日 2024年11月15日

「不安全開で観に行ったが良い続編だった!」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 Ko Fuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0不安全開で観に行ったが良い続編だった!

2024年11月24日
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先日、前作のリマスター版を見に行ったばかり。あのまとまりすぎるほどにまとまっている物語の続編?成功するのか?と不安だったが、見てみれば続編として申し分ない出来栄えだった!
あの戦いから二十年。物語も現実も同じくらいに時間が経った。ローマは衰退の一途を辿り、民衆は苦しみ政治は腐敗している。この設定はなかなかにうまい!と感じた。実際のローマ史では、カラカラとゲタの時代はまだギリギリローマは詠歌の中にあったはずだが、そのあたりを現実の、鑑賞者の世界に合わせることで感情移入しやすくしている。映画の中のローマ市民も現実の我々も怒りに燃えている!
そこに同く怒りに燃える主人公が登場。彼の怒りの理由はシンプル!嫁さんが殺された!憤怒!分かりやすい。そして彼は約束されたローマの王子様でもある!もうバカでも理解できるわかりやすいヒーロー!
宿敵はアホな上司に振り回される疲れたおっちゃん。しかし、本当の敵は政治を利用して個人的な復讐に燃える野心家だ。この映画は怒りに燃える者たちの復讐譚なのだ!
と、実にシンプルな映画!その一方でシナリオに共感してもらうための工夫が様々してあり、ただ単純なだけではない奥深さもある。
最近のスコット映画は肩透かしが多かったが、これは原点回帰ともいえる。

Ko Fu