ウィキッド ふたりの魔女のレビュー・感想・評価
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The best way to bring folks together is to give them a real good enemy.
エルフォバを演じたシンシア、グリンダを演じたアリアナに尽きる? 長めの上映時間も、あっという間で、すぐに第二幕を続けて欲しくなりました。
最初はノスタルジーもあり、昔 観た舞台の方が断然良かったような気がしていたのですが、エメラルドシティに向かう後の展開は圧巻で、主役の2人とハリウッドの底力を改めて感じました。 パチパチ👏
エルファバが家族から疎まれ、周りからも差別されるシーンが続く、そし...
エルファバが家族から疎まれ、周りからも差別されるシーンが続く、そしてグリンダがウザすぎて前半ストレス。
グリンダの腹立たしさは純粋だから?この人気者をアリアナグランデが演じると説得力が出てくる。
エルファバが着丈に振舞っていることに気づき、グリンダが寄り添うシーンから一気に好きになった。
ここから2人の友情、イケメン王子との恋模様、全て見ていて楽しく、順風万端で多幸感あふれて良い。
そこから、ジェフゴールドブラムが出てきた時点で胡散臭さが溢れ出す。この人とヒューグラントは胡散臭いおじさん役の2トップ笑。
本作の内容を知らないから、こっから次作でどうなってしまうんだろう…エルファバは戦い抜けるのか?グリンダはどうなってしまうのか?純粋に気になって仕方がない。、
幕間に突然劇場を追い出されたような喪失感
舞台ウィキッドは見たことが無いが、舞台の構成を想像できるくらいに、とても舞台を見ている気持ちになった。
とても楽しかった。
それだけに、エンドロールに入った時に、一幕を見終わって幕間の休憩時間に劇場を追い出されたような感覚を覚えた。
映画の前後編を見た時に「ここで終わるのかよ!」「続きが気になる!」という気持ちになったことはあったが、こんな気持ちになったことは初めてだった。
舞台という非現実の物語の世界から、一幕の興奮そのままに幕間に劇場から追い出されオフィス街の往来を目にしてそそくさと歩き出さなければいけないような、興奮の喪失感というか、やるせない気持ちを覚えた。
舞台は、一幕終わりの盛り上がりと興奮の余韻の中30分の休憩時間を挟んだならば、そのまま二幕を観なければいけないのだと、強く感じた。興奮出来たからこその弊害だった。
あとは前半から中盤のあたりがちょっとダレたので2~30分くらい短縮出来たのではないか、という気持ちはある。
オズのこと全く知らんがこれは!!!!
オズの魔法使い、、
今まで全く無縁で、恥ずかしながら童話の本、映画版、舞台版、どれも見たことがない。。
今作の評判がとても高いらしいのでとりあえず鑑賞。
感想、これはいい映画!早く続きが観たい!
普段ミュージカル映画もほとんど観ないが、エルファバ役シンシア・エリボと、グリンダ役アリアナ・グランデの歌唱が圧巻なのは分かった。
後から調べたら、何と二人の歌はスタジオでなく現場収録らしい!
シンシアは体を吊られてラストシーン歌ってるらしい!!驚愕
アリアナの嫌〜な奴役を清々しく演じてるのがいいね。
美術と衣装にめちゃくちゃ拘ってるのも分かった。
ミュージカルシーンで舞台がゴリゴリ動くのは映画ならではの魅力。
グリンダの部屋で衣装箱がパカパカ開くシーンや、極め付けの図書館の円筒形?書棚がグルグル周るミュージカルシーンは、耳も目もアドレナリンがダダ漏れ。
パート2を早くみせてくれー!
シンシア・エリヴォ圧巻のパフォーマンスにだいぶ寄りかかった作品
本作は、舞台の大ヒットミュージカルの第一幕だけを映画化したものだが、上映時間なんと161分。舞台版の第一幕がブロードウェイ、劇団四季ともに約90分だから、単純計算で70分以上延びていることになる。とはいっても映画独自のオリジナル曲が増えたわけではない。これほど延びた理由は、舞台版にはなかったエピソードをいくつか追加したり、既存場面やミュージカルナンバーに新たな描写やセリフ、アレンジを加えることによって、大幅にドラマ性を強化したからだ。それにしても長い…。
また本作では、舞台と違って空間的制約などを受けない映画ならではの強みを前面に押し出したビジュアルが次々と繰り出される。
たとえば、いきなり壮大に組まれたセットと人海戦術を見せつけるオープニング(「No One Mourns the Wicked」)からしてそうだ。ここでは往年のMGMミュージカル映画、ことに『オズの魔法使い』への原点がえりを想起させる(余談だが、このシーンで巨大な藁人形を燃やすさまは、“映画の国の住人”なら『ミッドサマー』を連想して、ビミョーな空気になってしまうだろう、笑)。
また、空間をフルに使った「The Wizard And I」のパートでは、『サウンド・オブ・ミュージック』冒頭のように、広大な野を駆け巡る開放感が存分に味わえる(ただし本作でその行き着く先は、文字どおり断崖絶壁なのだが…)。
さらに図書室でグルグル回転する円形書庫(「Dancing Through Life」)のセットデザインはモダンで洒落ているし、エメラルド・シティへ向かうスチームパンク風な列車(「One Short Day」)は『ズートピア』の旅立ちにも似てワクワク感が広がる。
そのほか、CGで描かれたリアル動物たちが喋ったり、主人公の心の昂りに併せてド派手にフライングしたりと、映画の「自由度」は舞台など比ぶべくもない。
それではミュージカル本来の魅力という点で本作はどうだろう。ここでの「本来の魅力」とは歌とダンスのことを指す。「歌」と「ダンス」の力こそが、ある意味デフォルメされたステレオタイプなキャラクターに息吹を吹き込み、直截的に心に刺さってくる原動力となる。ミュージカルを見る醍醐味はここにあると言ってもいい。
で、まず本作の「歌」について。どのナンバーも聴いた瞬間こそキャッチーなのだが、一聴してメロディーを(サビの部分だけでも)耳コピできるものはごくわずかだ(…って自分が音痴ということ?)。メロディアスな旋律が少なく、高い歌唱力を要するものも多い。記憶にとどめにくく意外と敷居が高いのだ。むろん長いブロードウェイ・ミュージカルの歴史で往年の名作と呼ばれるものには必ずあった「誰でも口ずさめるような親しみやすい歌」が近年の舞台からは生まれにくくなっているという時代的変遷はあるだろう。しかし本作はかりそめにも『オズの魔法使い』を下敷きにしているのだから、そうしたナンバーがせめて2曲くらいあってもいいのに、と無いものねだりしてしまうのだ。
それでもアリアナ・グランデが歌う「Popular」とシンシア・エリヴォの「Defying Gravity」、この2曲は素晴らしい。ことに後者は、エリヴォの圧倒的な歌唱力によって、自立した緑の肌の女性が前に向かっていく力強さが画面からあふれ出している。こんな時、生歌唱・生パフォーマンスに立ち会える舞台と比べて、映画というメディアは圧倒的に不利だが、彼女のダイナミックな表現力はそれを補って余りある。
なおエリヴォは、「カラーパープル」のブロードウェイ再演時にも、前向きに歩む黒人女性の姿を力強く造型してトニー賞ミュージカル主演女優賞に輝いている。同じような意味合いで、悪い魔女エルファバ役へのキャスティングは本作を勝利へと導いた最大の要因といえるのではないか。
この「Defying Gravity」を含む一連のシーンは、まずヒッチコックの『めまい』のように木造階段を昇りつめた先で、エリヴォが座頭市みたいにマントを翻しながら魔女宅のデッキブラシよろしく箒を構え、天窓を突き破って飛び出す。その後、熱唱を聴かせながらクリストファー・リーブ(!)のスーパーマンみたいに彼方へ飛び去っていく——という流れだ。いささか子ども向け映画を思わせるノリの描写ではあるが、彼女のパフォーマンスは各ショットの熱量を一段高く引き上げてくれて、気分爆上がりのうちに幕は閉じる。
さて次に、本作の「ダンス」について見ていくと、ジョン・M・チュウ監督は、典型的なミュージック・ビデオ・スタイルによってダンスパフォーマンスを切り刻む。思えば前作『イン・ザ・ハイツ』でもオープニングナンバーからいきなりカット割りの嵐。ありきたりなビデオクリップみたいで結構イライラした覚えがあるが、本作でもその傾向は強い。また、ヒップホップに傾きがちな振付(映画版の振付は、前作に引き続きクリストファー・スコットが担当)は当世流といえばそうだし、好みもあろうが、正直なところ往年のミュージカルに寄せたダンスパフォーマンスも少しは見てみたかった。
そんなダンスナンバーの中で特に目立っていたのは「Dancing Through Life」のパート。図書室を舞台とするその前半部では、王子様役のジョナサン・ベイリーが朗らかに本を足蹴にするシーンが個人的には軽いショックだった(笑)。話によると、ここでの振付には一部、映画『恋愛準決勝戦』へのオマージュが込められているとのことだが、個人的にはむしろクリストファー・ノーラン作品、なかでも『インセプション』でビル群がひっくり返るショットが想起された。これは前作『イン・ザ・ハイツ』の“無重力デュエット”でも感じたことだ。
そして同パート後半部のダンスでは、オズダスト・ボールルームを舞台に主役2人によって踊られるデュエットが本作最高の見どころだ。とくにシンシア・エリヴォのパフォーマンスは不粋なカット割りさえもはねのけ(笑)、圧巻のひとこと。複雑なセットピースを廃したシンプルな動きが化学反応を引き起こす。今まさに目の前でアリアナ・グランデとの間に精神的な絆が形成されていく様がまざまざと「見てとれる」のだ。入魂の身体表現が発するパワーに心揺さぶられ、しばし涙が止まらなかった。
最後に、エリヴォ以外で気になった共演者たちをざっと記しておく。
まずアリアナ・グランデ。彼女が予想外の善戦で、ちょっと不思議ちゃん要素も加味したぶりっ子キャラがよくニンに合っている。『バービー』のマーゴット・ロビーのような“あざとさ”も感じさせず好印象。オープニングで、彼女が自分の乗ってきたシャボン玉(?)を割るのに小杖の先でちょこんと触れ、再びシャボン玉をつくる際はつま先でスイッチを入れるような仕草をするのがなんともユーモラスで、一気に心掴まれた。もちろん、このミュージカルのために肉体改造した歌唱法が立派だったのはいうまでもない。
アジア系のミシェル・ヨーは魔法学部長のマダム・モリブル役。そうか、悪の手先なのか、はあ……。同じくアジア系のボーウェン・ヤンはアリアナ・グランデの取り巻き役の一人だが、SNLではあんなに溌剌としている彼が、本作ではステレオタイプなオネエ的演技に終始して鼻につく。『バービー』でライゴスのやはり取り巻き役だったシム・リウの方がはるかに善戦していた気がするな……。
以上、まとめると「シンシア・エリヴォあっての本作」といった印象が強く、彼女の存在感に相当寄りかかった作品のように思えたのだった。
評判がすこぶる良かった分、「え、そんなに良かったかな」というのが正...
おもろい
オシャレな衣装、優れた美術、そして圧巻のミュージカルシーン
【イントロダクション】
2003年に初演を迎え、今なお公演の続く大ヒットブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』を原作とした2部作映画の第1部。
元はライマン・フランク・ボームが1900年に発表した児童文学小説『オズの魔法使い』及びその映像化作品『オズの魔法使』(1939)を基にした、グレゴリー・マグワイアによる1995年の小説『ウィキッド 誰も知らない、もう一つのオズの物語』。これに基づくウィニー・ホルツマンとスティーヴン・シュワルツによる舞台である。
主人公となる“ふたりの魔女”の内、「悪い魔女」エルファバ役にアカデミー賞ノミネート女優シンシア・エリヴォ、「良い魔女」グリンダ役にシンガーソングライターとして世界的に評価を受けるアリアナ・グランデ。
監督は『グランド・イリュージョン/見破られたトリック』(2016)のジョン・M・チュウ。脚本には舞台と同じくホルツマンが参加し、他に『ベガスの恋に勝つルール』(2008)のデイナ・フォックス。
第97回アカデミー賞、美術賞、衣装デザイン賞受賞。
【ストーリー】
「西の悪い魔女が死んだ」
オズのマンチキンランドでは、その知らせを受けた住民達が歓喜し歌い踊っていた。空から現れた「良き魔女」グリンダは、人々から歓迎を受ける。住民の1人から質問を受けたグリンダは、「悪い魔女」ことエルファバの過去と、かつて彼女と知り合いだった事について語り始める。
生まれつき緑色の肌を理由に周囲から拒絶されて生きてきたエルファバ・スロップ。彼女は、スロップ提督の妻が旅のセールスマンと不倫し、緑の酒を煽って生まれた経緯を持っていた。そして、生まれつき“怒り”の感情が昂まった際に協力な魔法を行使する事が出来たのだ。
成長したエルファバは、足が不自由で車椅子に乗る妹ネッサローズの大学入学の連れ添いとして、魔法の名門シズ大学を訪れる。そこでは、新入生として生徒達の中で最も目立つかつてのグリンダ(ガリンダ)も居た。ガリンダはエルファバも自分と同じ新入生だと勘違いし、彼女の緑色の肌への同情から手を差し伸べる。しかし、エルファバはこれを拒否。「私は単なる付き添いだ」としてガリンダを突っぱねる。
単なる連れ添いだったエルファバだが、予期せぬ魔法の発動が魔法学部長マダム・モリブルの目に留まり、彼女からの個別指導の為、急遽大学への入学が決定する。モリブルに気に入られようと必死にアピールするガリンダは、咄嗟にエルファバとの相部屋の提案を飲んでしまう。
部屋を訪れたエルファバは、大量の荷物で部屋の大部分を占領し、自分には片隅の小さなスペースしか渡さないガリンダへ反抗する。2人の相性は最悪。互いを嫌悪し合いながらの、波乱のキャンパスライフが幕を開けた。
【感想】
私は原作の『オズの魔法使い』や映像化作品、本作のオリジナルである舞台版も未鑑賞。
あくまで『パート1』のみを判断材料として綴って行く。
本作は、様々な登場人物を通して描かれる「理想と現実」、その「折り合い」をどう付けるかの物語であるように感じた。
まだパート1なので、「折り合い」についての解答を示したのはラストのエルファバのみだが、少なくとも主要人物達は、皆それぞれ「理想と現実」を突き付けられていたように感じた。
エルファバは、自らの肌の色とそれに対する周囲からの差別を、オズの魔法使いに気に入られる事で覆せると思っていた。忌まわしい自身の肌の色も、彼の魔法でたちまち消え去るだろうと。しかし、実際のオズの魔法使いは、魔法はおろか(あれは単なるマジック)、オズに伝わる伝説の呪文書“グリモリー”を読むことすら出来ない詐欺師。しかも、動物達から言語を奪った張本人であると判明する。
ガリンダは、魔法と優秀な魔法使いであるマダム・モリブルへの憧れから、希望を胸にシズ大学へ入学する。しかし、憧れのモリブルはエルファバの才能に夢中であり、「ハッキリ言って、あなたには才能がない」と告げる。これまで持ち前の可愛さから失恋など経験した事が無かったというのに、編入生のフィエロとの恋すら、彼の関心が本当はエルファバにある事から暗雲が立ち込める。
そんなフィエロは、軽薄な振る舞いから編入を繰り返す問題児ながら、ウィンキーの王子でもある。恐らく王子という肩書きや自身に寄せられる期待に反発する為、軽薄な男を演じている。しかし、根は動物思いの優しい青年であり、唯一エルファバだけが「(軽薄そうにしている)あなたは全然幸せそうじゃない」と彼の本質を見抜く。
ガリンダに密かに想いを寄せるボックは、低身長の冴えない青年で可愛く人気者のガリンダとは不釣り合い。憧れのガリンダからは、名前すら正しく発音してもらえない。自身へ向けられる好意を他所へ向けさせようとしたガリンダの悪知恵から、ネッサローズへアプローチを掛ける事になる。しかし、本心ではガリンダへの想いを捨て切れず、ダンスパーティではフィエロと熱い口付けを交わすガリンダの姿から目を背けるように、ネッサローズにダンスを申し込む。その何たる残酷な事だろうか。
しかし、ガリンダが悪いとはいえ、悲しみを誤魔化すかのように目の前のネッサローズにアプローチを掛けるというボックの行為もまた、ネッサローズには残酷であり失礼にあたる。
足が不自由で車椅子で生活するネッサローズは、提督から溺愛され物質的には何不自由なく生活してきた事が窺える。姉のエルファバに対しても少なくとも他の者より親身になって接しているし、世間知らずの優しいお嬢様といったところ。ボックからの好意の真意を知らず舞い上がってしまう姿が切ない。しかし、エルファバがエメラルド・シティへ旅立つ直前に、ディラモンド教授への敬意から自らの名前を「グリンダ」に改名したガリンダを讃えるボックの姿に、彼の本心を見てしまう。さり気なく流されていくシーンだが、彼女の淡い初恋が無情にも打ち砕かれるこの瞬間が切ない。
ガリンダがエルファバへの意地悪をキッカケに、彼女がダンスパーティに訪れて周囲から差別を受ける姿を目の当たりにし、“平気なフリをしているだけ”と気付いてからの行動が良い。無音の空間でエルファバのダンスを真似てみせ、やがて互いが、そして周囲がダンスを踊っていく。その後の寮室での「初めてのパーティだったの?」「葬式以外ではね」という2人のやり取りが面白い。
オズの魔法使いが言う「人々を纏めるには、共通の敵を見出してやればいい」という台詞は、一つの真理であると同時に、冷たい印象を与える。本作では、大干ばつによって食糧難に陥ったオズを纏める為、高い知能を持ち、喋る事の出来る動物達を弾圧する事で人々を一つにした。それは、かつてヒトラーがユダヤ人を敵に仕立て上げ、虐殺へと走った人類の暗い歴史を想起させる。他方を悪とする事で、自分達に正義がある、正しい側に居るのは自分達だと誤認させる醜さが、華やかな衣装や凝った美術のガワの下に確かに流れている。
【嫌悪感の正体は、前時代的な価値観ゆえか?】
本作を鑑賞していて常に付き纏うのが、「古いなぁ」という印象だった。
小説が95年、舞台の初演が03年という事が多分に影響しているものと思われるが、今日において「肌の色が違う」という理由だけで、エルファバがあそこまでの差別を受ける姿に違和感を感じずにはいられなかった。
それは、現代社会におけるポリティカル・コネクトネスの精神が功を奏した結果でもあり、人々が“少なくとも表面上は”差別の意識を表立って出す事は減りつつある(あくまで、ある)し、もしそのような発言を行えば容赦なく糺弾される。だからこそ、エルファバが肌の色だけであそこまで周囲から酷い扱いを受ける姿には、前時代的な印象を受けるのだ。
せっかく、彼女には強大で制御し切れない魔力を持つという個性があるのだから、現代で映像化するのならば、「肌の色」という理由は残しつつも、もう少しそちらに対する人々の恐怖心を差別の根幹に据えた方が良かったようにも思う。ましてや、本作には舞台版の脚本家の1人であるホルツマンも参加しているのだから。
【印象的だった楽曲】
実際に組まれた大掛かりなセット、個性豊かで色鮮やかな衣装の数々は、オスカー受賞も納得の出来栄えだった。そして、それらと共に繰り広げられる数々のミュージカルシーンも、豪華絢爛で一級のエンターテインメントを観ているという満足感があった。
その中でも特に印象的だったのは、次の4曲。
『What Is This Feeling?』
相部屋となったエルファバとガリンダが、両親への便りの執筆を皮切りに、互いを嫌悪し合いながらキャンパスライフを送る様子はコメディチックでオシャレ。歌詞の内容は、まだまだ大学中がガリンダ側に付いているので、エルファバが気の毒になる内容ではあるが。
『Dancing Through Life』
編入してきたフィエロが主導となって、生徒達を『スターダスト』というダンスホールへ連れ出そうと繰り広げる図書館でのダンスシーンは、皆キレが抜群で迫力がある。また、回転する本棚等ビジュアルのインパクトも抜群。
『Popular』
ダンスパーティを通じて仲良くなったエルファバとガリンダ。ガリンダがお節介でエルフィーを人気者にしようと、メイクや服装をあれこれ試す。ピンクを基調とした美術や衣装、その可愛さに思わず「可愛い」「オシャレ」という感想を抱かずにはいられなかった。
『Defying Gravity』
間違いなく、本作最大にして最高の一曲!
この曲を通じて描かれるラスト10分の展開が、私の本作に対する評価を上げる要因となった。
これまでエルファバは、緑色の肌や不安定な魔法という不幸な生い立ちや、周囲からの差別や妹への罪悪感・責任感という様々な“重圧(重力)”によって、「自分らしさ」に気付かず、また誤った存在へ「憧れ」を抱いてきた。
しかし、憧れていた“オズの魔法使い”は、グリモリーを読めない詐欺師に過ぎず、動物達から言語を奪った張本人であると知り落胆する。
「理想と現実」の差に打ちのめされ、ようやく「現実」を見つめる事が出来たエルファバは、自分が何をすべきかを理解する。
〜It’s time to try defying gravity(今こそ、私は重力に抗って自由になる)〜
グリンダと互いに「あなたの幸せを願っているわ」と友情を確かめながら、彼女は黒衣に身を包んで魔法の箒に跨り、1人孤独に空へと飛び立つ。
“魔女が箒に乗って空を飛ぶ”
現代を生きる誰もが、生まれた時から「魔女といえば」のド定番、まさに王道だったこの姿。その姿にこれほどまで心打たれるとは思わなかった。
オズの魔法使いの思惑により、世界中が彼女を“悪”と見做す中、エルファバは自分らしさと自らの正義を胸に西へと飛び去る。その姿はまるで、正義を成す為に自らが悪を買って出た『ダークナイト』(2008)のバットマンのようなヒーロー性の体現だった。
【総評】
鮮やかでオシャレな衣装の数々、膨大なレッスン量を感じる圧巻のミュージカルシーン(エンドクレジットでのダンサーの人数の多さも圧倒的)は、劇場の大スクリーンで堪能する醍醐味が詰まっている。
作品を流れる価値観や登場人物達の行動に、若干眉を顰める部分もあるが、ラスト10分でのエルファバの覚醒が強烈に胸を打つ。
物語としては、まだまだ始まりに過ぎないので、『パート2』でどのような幕引きを見せるのか期待して待ちたい(出来れば、本国アメリカと同じく年内の公開が望ましいが、丁度1年後となる来年春辺りになりそうな気もする)。
コスパの良い映画
城と魔女の最先端ミュージカル
予告編観てる限りはあの世界観についていけそうにもないのでそんなに観たいと思ってなかったけど観てよかった。むしろあの世界観でないと成立してなかったでしょうし、とにかくアリアナグランデを観てるのが楽しい。ディズニーでもないパラマウントのミュージカルを元にした映画で、魔法と学校ということもあり、ハリーポッター風味も、ディズニー風味も、また、バービー風味もあるし、そこにジブリ宮崎駿風味もある。城と魔女なので。ということでこのジャンヌの良きものをかなりアダプトするのに成功しているので多分まったく飽きることはないのだけど、また暖房が効きに効きまくっていたため、睡魔が襲う。いかんせん長い。
スピルバーグのウエストサイドストーリーとそんな変わらない尺にも関わらず、若干長くは感じる。何はともあれ最先端のエンタメだとは思う
It’s great!!!
ミュージカル映画としては最高!
美術部の作り込みが異常
長い
2部作の前編なのねw
久しぶりの映画館で「ウィキッド ふたりの魔女」を観てきました。「オズの魔法使い」の裏側を描いた物語で、ブロードウェイでの大ヒットミュージカルを映画化した作品です。私自身はミュージカルのウィキッドも観たことがなくストーリーも知らない状態です。
ピンクと白の正義の魔女(グリンダ)と黒と緑の悪の魔女(エルファバ)の構図で始まり、オープニングでオズの国の人々は悪い魔女が倒されたいことを喜んでいたのが印象的であった。グリンダの回想となり、緑色の肌を持つエルファバの生い立ちのあと、美しく人気者のグリンダと魔法学校で出会います。当初は激しくぶつかり合う二人ですが、次第に友情を育んでいく様子が描かれています。
この作品は「悪い魔女」と「良い魔女」という単純な二項対立ではなく、「正義とは何か」を問いかけていると思います。権力者によって真実が歪められ、エルファバが追い詰められていく様子に歯痒さを感じました。
その中で特に印象的だったのは、エルファバの覚醒シーンです。塔から落ちていく途中で過去の自分と向き合い、手を取った瞬間に魔法の力を解き放ち、魔法のホウキを片手に大空に飛び上がっていくシーンは圧巻で鳥肌が立ちました。
ただ、160分という上映時間はやや長く感じ、途中で眠気に襲われる場面もありました。最後に「続く」と表示されて初めて二部作だと知り、少しずっこけましたが、続編も楽しみにしています。魔女たちの知られざる物語がどう展開していくのか、次回の公開が待ち遠しいです。
アリアナの歌唱に星5
シンシアももちろんめちゃくちゃうまいのだけど、アリアナグランデの歌唱がとにかくすごい。いつものアメリカンスターらしい歌唱ではなくかなりクラシックな歌い方(オペラの歌唱法を学んだらしい?)が物語やキャラクター、ディズニーにがっちりハマっている。存在がファンタジー。こんなにうまいミュージカル作品初めて見たかも...。本領発揮を見た感じです。
アカデミー賞のステージもお二人ともすごかったですが2人が歌い出すと心躍る感じでした。
監督がクレイジーリッチの方なので楽しみにしてたのですが脚本には置いてけぼりにあいました笑。クレイジーリッチはテンポが良く設定わかりやすかったので気になりませんでしたが確かに男性側の心情とか説明を割愛するとこあったなと思い出し。
全473件中、201~220件目を表示










