劇場公開日 2025年3月7日

「立派なミュージカルだが、僕は明るさを期待していたために」ウィキッド ふたりの魔女 60代の男ですさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0立派なミュージカルだが、僕は明るさを期待していたために

2025年5月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映像は豪華絢爛。主人公たちの歌声はもちろん文句なし。その点は完璧。

ただ童話のような雰囲気から感じさせる期待とはうらはらに、イジメ問題の学園もののような内容のため、主人公エルファバの不快でつらい感情の描写ばかりが続き、楽しさは薄いのがちょっと残念。
能天気な親友グリンダのほうも、周囲からチヤホヤされているのでハッピーハッピー、ではなく、魔力を持たないために尊敬する先生から邪険な扱いを受けてばかりで傷つくので、主人公でなくてもこちらも気分がへこむ。
内容がそんなふうなので、歌と踊りのシーンは明るく楽しげなのに、明るい気分になれない。

今は、悪役の立場の人間にもその人なりの事情があることなどを盛り込んで、みんなに魅力を持たせる作り方が主流になってきているが、本作は主人公と親友のカップル以外は、たんなるイヤな連中ばかり。
とくに最高の魔法使いとして尊敬を集めているのに単純な悪役でしかない教師ミシェール・ヨーなど、少しはいいところを加えられなかったのか。

まあ、本作はまだ前半だけの映画化なので、後半を観れば印象がどう変わるのか分からないが。

60代の男です
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