「なんとも言えないリアルさがある」ウィキッド ふたりの魔女 浅野さんの映画レビュー(感想・評価)
なんとも言えないリアルさがある
エルファバをいじめるシーン、モリブル先生の言うことを民衆が盲目的に信じるシーン、なんとも陰湿で胸糞なシーンが多く、ミュージカルがあるからこそ見続けられる映画だった。そしてなんとも言えないリアルさがあった。色々あったが2つだけ。
ガリンダは思うままに行動するタイプで、そこに善悪を感じていない能天気な人間。別にボックをエルファバの妹に差し出したのも自分の目的を達成するためであり優しさではない。ガリンダが真の優しさに気づき始めたのは単なる偶然で、エルファバが妹のことを感謝しモリブル先生の個人レッスンを取り付け、ガリンダの帽子を受け入れたからこそだ。ああいう何も考えない人が自分から変わるわけないよなあ…
フィエロ王子は軽薄そうに見えて実は色々考えている男だった。獣を逃がしてやるシーンでそのことをエルファバに言われると『そんなことはない俺は本当に軽薄な男だ』的なこと返していた。色々自分のこと見つめて考えている人間だからこそ変に怒らず謙虚にそうやって言えるんだよなぁ…
なんて色々リアルさを感じた。つまり、とてもキャラクターの性格と言動がマッチしている作品だった。世界観も良かったし続きも気になった。ただ、ちょっと胸糞シーンはやはり多めかな…
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