劇場公開日 2025年3月7日

「エルファバのウソで固められた世界で抗い西の悪い魔法使いとなる前日譚」ウィキッド ふたりの魔女 donkey in bootsさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0エルファバのウソで固められた世界で抗い西の悪い魔法使いとなる前日譚

2025年4月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

最初はオズの魔法使いの二次創作のミュージカル映画化であることを知らずに見たけどとても楽しめた

動物が喋り魔法という概念が存在しエメラルドシティにいるオズが讃えられているがその裏ではオズが魔法使いではなかったり動物を喋れなくさせたりと陰謀がうごめき裏がある世界観の中で全てが真逆なエルファバとグリンダのストーリーが良かった

肌が緑色で魔法の才能に溢れているエルファバ
コミュ力が高く魔法の才能がないグリンダ

同じ部屋になり性格が正反対な2人はいつも嫌ってばかり。この時の「大嫌い!」は2人がいかに対立し嫌っているかがよく表現されていて単純に音ハメが凄く素晴らしいミュージカルだった。だけど同じ人が気になったり魔法使いになりたいなどの共通点が見つかり仲良くなっていく

そこで仲良くエメラルドシティに辿り着きエルファバが魔法使いになる…と思いきやオズは魔法使いではなく動物を喋れなくさせてたのはそのオズ本人。子供の頃から憧れ続けてきたオズとエメラルドシティは欺瞞に満ちた世界だとしエルファバは抵抗する

そして最終的にはグリンダはエルファバの誘いを断り、エルファバは西の悪い魔法使いとなってしまう。昔みたいにもう2度とエメラルドシティを目指し楽しむことが出来なくなり、結局2人は完璧に相容れることはなく、エルファバも自分自身のオズ達に裏切られた気持ちを優先した時の寂しさは計り知れないだろう
この時の「重力に逆らって」のラストの絶叫はまさにエルファバの鬱憤が解放されたかのようでまさにこの作品の真骨頂だろう

この完全に分かれてしまったエルファバとグリンダはどうなっていくのか?その後のオズやエメラルドシティはどうなるのか?とにかく続編が楽しみ

あと単純にCGとセットすげぇ
CGは特に歴史のヤギ先生や王子の乗ってたウマとかホンモノそっくりやわ

それとセットは冒頭のバラの畑を再現するために900万本用意したり、「重力に逆らえ」の時の飛行シーンはCGを使わずほぼ人力
とにかくこだわりが凄く、過去に何度も頓挫しかけてきたからか最高の作品に仕上げてお出ししてくれた

ジョンMチュウ監督はまさに素晴らしい監督だ

donkey in boots
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。