劇場公開日 2025年3月7日

「アナ雪の元ネタである今作の映画化を10年以上待ってたから」ウィキッド ふたりの魔女 弁明発射記録さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5アナ雪の元ネタである今作の映画化を10年以上待ってたから

2025年3月7日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

幸せ

この後、長々色々書く。四季舞台版観てる人の1600字越え感想。

もちろん舞台版や『オズの魔法使い』の映画や、さらに言えば『アナと雪の女王』を知ってたらより楽しい、みたいのはあるが、そこら辺は全然知らない人でも問題ない。

どんだけ待ったと思ってんだ。劇団四季の日本初演(2007〜2009年)時点から待ったよ。四季舞台版観てからすぐに絶対実写映画やるだろうと思ったしやるべきだとも思った。ポピュラーなんて何十年後でも何かのCMソングになるくらい浸透するとその当時ですら思った。

でも映画やる報道出てもなかなか実現しないし。

そうこうしているうちに『アナと雪の女王』が公開された。レリゴーを聴いたウィキッドのファンは皆こう思ったはず。「これウィキッドのDefying Gravityじゃねえか!歌ってるキャストまでウィキッド初演のイディナ・メンゼルじゃねえか!」

ディズニーはうまく姉妹の話にして差別化した。結果、ご存知のとおりアナ雪は2含めてアニメ映画の世界興収記録を塗り替えるレベルの歴史的ヒット。2も四季の舞台版アナ雪も観たよ。アナ雪はアナ雪で素晴らしいと思う。それは本当に。

でもね。

ウィキッドがなかったらアナ雪はあの形にはなってなかったと思う。レリゴーはあんな難しい歌になってなかったと思う。

で、ようやくウィキッド映画化決定で二部作だというニュースが入って。ウィキッド舞台版のファンはこのニュースだけで「ああ多分あのシーンまでで前編作るんだ。切るならあそこしかないよね」と思ったはずなんだよ。それくらいインパクトあるタイミングがあるから。

で、実際の予告映像観てからもさらに待ったわけよ。日本公開2025年春かよ!と。

アナ雪が日本でめちゃくちゃヒットしたからウィキッドもめちゃくちゃ期待されてると思う。「春休みにぶつけるぞ!さあ日本の観客よ、アナ雪並みに流行らせてくれよ!」というユニバーサルの声にならない声が聞こえてくる。

執筆中の2025.3.7時点では日本でどれくらい興収が伸びるかはまだ未知数。でもどう転ぼうがやっとウィキッドの映画が観れるということでそれだけで感無量なのよ、自分は。もう一日中頭の中でポピュラー鳴り響いてたくらいだから。

で、実際観てみてどう感じたか。

完璧。

とまでは言い切れないとしてもやって欲しいことは全部やってくれた。あそこまでだろうと予想した箇所で終わったし。

エメラルドシティの劇な。あそこはこのコンテンツ知ってる人ほど感激よな。

そりゃ細かいツッコミはあるよ。曲をぶつ切りにして演出を入れる傾向とか。でもあれも映画ならではのことをやりたかった意図はいたいほど分かる。やはりエルファバの見た目が変化していく過程とかしっかり見せたいもんな。

さすが衣装と美術でアカデミー賞とっただけあり、あの世界をよく作ってくれたよ。グリンダのピンクの荷物もモノにあふれた部屋もイメージ通り。エルファバが持つ帽子も箒もマントもイメージ通り。図書館グルグルさせるセットよく作ったよな。あの大学にわざわざ舟で行く場面はよく水を用意したよな。エメラルドシティ行きの電車の歯車がグルグル動いてるのすら感動。後半の城の中は基本機械だらけだからあの空間が好きな男とか絶対いるだろ。

グリンダが倒れたところを支えてもらう場面やポピュラーで地面はうようなコミカルな場面すらイメージ通りで感動した。

まあ前後半の前半までだし、そもそも舞台版が名作だからということもあるし、さらに言えば「よくできたオズの魔法使いの二次創作」とも言えるし、カット出来なかった気持ちは痛いほど分かるけどでもやっぱり前半だけで3時間近くは新規にはちょっとハードル高いだろ、とか色々言おうと思えば言えるし満点はつけられないところはあるが、そんなことは些細なことだ。かなりハードルが高かった名作舞台版の映画化でここまで作ってくれただけで感謝だ。

本当に生きてこの映画観ることが出来て良かったとすら思ったよ。後編も観ないとな。生きる理由がまた増えて感謝よ。

あと上映前にすげえポップコーン食ってたとなりの姉さん、上映後に一緒に小さく拍手してくれてありがとう。

弁明発射記録
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