劇場公開日 2025年3月7日

「多様性が、損なわれた世界で」ウィキッド ふたりの魔女 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0多様性が、損なわれた世界で

2025年3月30日
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 西の魔女が召還されました。

 どうして、悪いヒトがいるの。

 その悪とは、誰にとっての悪なの。

 どうして、共通の敵が要るの。

 多様性を閉じ込める檻は、何のため。

 その答えを見つけるには、虹の彼方まで歩く勇気が、試されるようです。

 このタイミングで、この映画が公開されることに、何やら皮肉を感じます。男らしく、女らしく、それ以外は嘲りの対象とでも言いたげな大統領令に、サインされました。

 嘲りの対象となったヒトの気持ちは、いつ解ける?、あるいは、溶ける?。

 悲壮感、たちこめる空へ旅立つ。その先にあるのは、復讐なのか、それとも…。

 その刻が訪れるまで、赤い靴を磨いておきましょう。ブリキの友だち、案山子さん、臆病な獅子さんも、捜さないとね。

 この後、どうなるのかな~。

追記)
 炎上したら、ごめんなさい。

 ア◯でマ◯ケな白人。
 何時でも、何処でも非道い目に遭うアフリカ系。
 好い人そうに見えて、腹黒い東洋人。

 この三者のアンサンブルの行方は、どこ?。

 この映画を創った方に、そんな意図はなかったと思います。でも、そう見えるんです。それは、この映画の製作陣の問題ではなく、この世界そのものの問題です。殊にコロナ禍以降、この影が強くなったようです。世界の分断と不寛容は静かに、そして確実に蔓延しているような気がします。

 改めて、オズの国って、どんな国でした?。

 誰もが分かり合えるクニは、何故、共通の敵を作り、倒すことで、はしゃいだ?。その時、ヒトの言葉を解する動物さんは、何処にいた?。スクールカーストの頂点にいた、南の魔女の憂いた瞳は、何をもたらす?。
 傷ついたクニが、元に戻ることはないでしょう。それにヒトは、時間を戻すことは叶いません。だとすれば、私達は…
 楽しげなビジュアルに潜む、何かが、どうにも、私には気がかりです。私の思い過ごしならいいけど。
 以上、アルコールの力を借りて解放した、私の本音でした。

機動戦士・チャングム
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