「多様性が、損なわれた世界で」ウィキッド ふたりの魔女 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
多様性が、損なわれた世界で
西の魔女が召還されました。
どうして、悪いヒトがいるの。
その悪とは、誰にとっての悪なの。
どうして、共通の敵が要るの。
多様性を閉じ込める檻は、何のため。
その答えを見つけるには、虹の彼方まで歩く勇気が、試されるようです。
このタイミングで、この映画が公開されることに、何やら皮肉を感じます。男らしく、女らしく、それ以外は嘲りの対象とでも言いたげな大統領令に、サインされました。
嘲りの対象となったヒトの気持ちは、いつ解ける?、あるいは、溶ける?。
悲壮感、たちこめる空へ旅立つ。その先にあるのは、復讐なのか、それとも…。
その刻が訪れるまで、赤い靴を磨いておきましょう。ブリキの友だち、案山子さん、臆病な獅子さんも、捜さないとね。
この後、どうなるのかな~。
追記)
炎上したら、ごめんなさい。
ア◯でマ◯ケな白人。
何時でも、何処でも非道い目に遭うアフリカ系。
好い人そうに見えて、腹黒い東洋人。
この三者のアンサンブルの行方は、どこ?。
この映画を創った方に、そんな意図はなかったと思います。でも、そう見えるんです。それは、この映画の製作陣の問題ではなく、この世界そのものの問題です。殊にコロナ禍以降、この影が強くなったようです。世界の分断と不寛容は静かに、そして確実に蔓延しているような気がします。
改めて、オズの国って、どんな国でした?。
誰もが分かり合えるクニは、何故、共通の敵を作り、倒すことで、はしゃいだ?。その時、ヒトの言葉を解する動物さんは、何処にいた?。スクールカーストの頂点にいた、南の魔女の憂いた瞳は、何をもたらす?。
傷ついたクニが、元に戻ることはないでしょう。それにヒトは、時間を戻すことは叶いません。だとすれば、私達は…
楽しげなビジュアルに潜む、何かが、どうにも、私には気がかりです。私の思い過ごしならいいけど。
以上、アルコールの力を借りて解放した、私の本音でした。
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