バーン・クルア 凶愛の家のレビュー・感想・評価
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期待していたけど、予想していたより面白くなかった。
話しの展開が分かりにくい。
怖くはなく気持ち悪い映画。
奥さんが貸していたマンションを荒らす意味が未だに分からない。
亡くなった子供の魂を憑依させる?
よく分かりません。
不動産仲介業者がピストルを持っている?
なんだかねー。
水損事故で突然天井が抜け落ちてくる。
映画の設定が9月の雨季なので
個人的に私の大嫌いな「G」がウジャウジャ出てくることが一番恐ろしかった(笑)
タイの「G」は日本のより巨大ですね。
もっと恐ろしかったのは観客が私一人だったこと。。。。😱
上映時間 124分
Triangle
タイのお家ホラーという触れ込みのみで鑑賞。
邦題の副題は関係ないかなと思いましたが、意外とあった珍しい例です。
前半はリアクション祭りで胃もたれしたんですが、後半になるにつれ謎だった展開の一つ一つが繋がっていって挽回していったかなと思います。
しっとり始まる感じかなと思ったら家を貸すことに反対していた旦那がすんなり家を貸すことを許諾して、見るからに怪しいですよと言わんばかりの老婆がやってきて、そこからポルターガイストっぽい事が起きてきて…といった感じでポンポン進んでいくんですが、主人公がリアクション芸人ですか?ってくらい全ての出来事にどデカい反応で驚いていくので、そんな過剰にならんでもと冷めた目で見てしまったが故に、その驚きが続きまくる展開はちょっとキツかったです。
中盤からはガラッとカルト的な雰囲気のホラーに様変わりしていき、旦那の行動の不可解さにも納得がいくものになりましたし、それ故に描かれる過去の虚しさがカルトに飲み込まれる要因だったのかなと思うと物悲しいところがありました。
主人公のリアクションも行動に徐々に影響されていき、危ない状況だろうと娘を救うためには何がなんでも駆け抜けていく覚悟が味わえて応援しがいがありました。
終盤は中々に残酷。
人間の体を器にして取っ替え引っ替えの挙句、あんな終わり方をしていったら誰も報われないですし、少し明るい表情が切ない雰囲気を醸し出しているのも映画としての締め方はとても良かったなと思いました。
喪失したもの同士、傷の舐め合いというわけではなく、これからを生きていくという希望も同時に垣間見えて良かったです。
映像面的な不満点としてはR指定の割にはグロいはずであるシーンが暗くて見辛かったり、直接的な描写がそこまで無いのもあって、せいぜいPG12とかで良いんではないかなと思ってしまいました。
前半がどうしても足を引っ張ってしまって後半の巻き返しがあってもイマイチな評価になってしまいましたが、様々な要素の入り乱れるハイブリッドホラーの挑戦には敬意を示したいです。
鑑賞日 11/30
鑑賞時間 18:10〜20:20
座席 H-3
パンフがないのでほぼ理解不能だが、タイ語が得意ならググったら何か出てくるかもしれません
2024.11.28 字幕 アップリンク京都
2023年のタイ映画(124分、R15+)
家を貸してヤバいことに巻き込まれる家族を描いたホラー映画
監督はソーホップ・サクダービシット
脚本はソーホップ・サクダービシット&タニーダ・ハンターウィーワッタナー
原題は『บ้านเช่า..บูชายัญ』で「犠牲のための賃貸住宅」、英題は『Home for Rent』で「賃貸住宅」という意味
物語の舞台は、タイのバンコクにあるバーン・クルア地区
専業主婦のニン(ニッター・ジラヤンユン)と夫のクウィン(スコラワット・カナロス)、娘のイン(サンヤパット・マユラリーラ)は、クウィンが所有するコンドミニアムに住んでいた
ニンには独身時代に住んでいたマンションがあって人に貸していたが、借主は部屋を無茶苦茶にして逃げてしまっていた
仲介業者のトム(Supthak Chatusriyawon)は簡単な修理を施して、再び誰かに貸してはどうかと提案した
修理代を捻出できないニンは、クウィンに相談を持ちかけることに決めた
それは、コンドミニアムを誰かに貸して、マンションに住むというものだった
クウィンは赤の他人に貸すことを拒んでいたが、ニンは無理難題を押し付けて、借主の内観日を勝手に決めてしまった
クウィンは渋々内観に応じることになったが、やはり誰かに貸すことは躊躇われて、内観当日にニンにキャンセルするように電話を入れた
ニンは慌てて家に戻ると、すでに内観は始まっていて、どうやって断りを入れようかと悩み始める
だが、何があったのか、クウィンは「1ヶ月もあれば貸せる」と言い出し、賃貸契約はあっさりと結ばれることになった
隣人のポーン(Natniphaporm Ingamornrat)は別れを惜しみ、ニンたちはマンションでの新しい生活を始めることになったのである
物語は、新居に来てから寝付きの悪くなったインが、「この家には誰かがいる」と言い出すところから動き出す
その意味はニンにはわからなかったが、クウィンには心あたりがあった
それはコンドミニアムの屋根裏から持ち出した人形にまつわるもので、それをインの誕生日にプレゼントしたことがきっかけだった
その人形は、クウィンと前妻との間に授かった娘ジャー(Pawarisa Surathin)のもので、彼女は給湯器の故障によって、全身やけどで亡くなっていた
クウィンは人生を諦めかけていたが、そんな時に出会ったのがニンだった
彼はジャーのことをニンに告げぬまま新しい関係を始めていて、そしてインが生まれたのである
映画は、金銭に困った夫婦がコンドミニアムを貸し出すことで不穏なことに巻き込まれる様子が描かれていく
借主は元医師のラトリー(ペンパック・シリクン)と、その娘ヌッチ(Namfon Paldee)だったが、彼女たちが住み始めてからの様子がおかしいと、隣人のポーンはニンに告げる
何かしらの儀式をしているようで、朝の4時ごろに何かを唱えている音が聞こえると言う
ニンは気味が悪いと思いながらも、借主の自由を尊重する意味でも、干渉することを避けていた
その後、インはさらに寝つきが悪くなり、奇妙な行動を取り始める
そして、彼女の言葉の端々にジャーとの生活のことが含まれるようになってきた
さらにラトリーがインに接近し始め、ニンはよからぬことが起こるのではないかと、彼女たちが何をしているのかを探り始めるのである
映画は、予告編などでは「実話ベース」と謳われているのだが、タイ語でググっても詳細が見つからないし、パンフレットもないので、まともな解説書がない作品になっている
映画のタイトルも当初は意味不明だったが、どうやら地名のようで、その地にゆかりの儀式もしくは宗教が絡んでいると推測される
このあたりの情報の決定的なものがないので歯切れが悪いのだが、ともかくそう言ったところをあまり考えない方が良い作品のように思える
ホラー要素としても、突然出てくる、大音量が流れるなどの定番の怖がらせ方で、人形の造形は怖いけど、それ以上でもない感じになっていた
このあたりの呪術的なものに詳しくないと話の本筋は分かりにくいのだが、どうやら人形の中に封印されていた魂の入れ物を探していたようで、その犠牲になるのがインと言う感じになっていた
ラトリーも実はパポンと言う人物の入れ物になっているみたいで、中身18歳の少女が仮住まいとしてラトリーの中にいる、みたいな感じになっていた
ラストの畳み方が意味不明なほどに瞬足で、どうなったのかわからないまま、インの中にパポンが入ったような終わり方をしていた
ラストでは、中身が入れ替わっていることに気づいても普通の暮らしを始めるニンが描かれているのだが、ひょっとしたらこっちにも別の何か(ラトリー?)が入っているのかなと思わせる
おそらくは、ラトリーの娘がパポンで、母娘の生き直しをニンとインで行おうとしているようにも見えるので、そのあたりの本当のところは何度か見直せば近づけるのかな、と感じた
いずれにせよ、怖いか怖くないかと言う基準なら、不気味だけどあまり怖くないと言う印象だった
呪術とか儀式の由来は全く説明されないのでわからないが、魂を転生させることができる儀式のようで、その入れ物探しを繰り返しているのがラトリーとヌッチということになるのだと思う
ポスタービジュアルなどではラトリーが主人公の呪術師で、ニンたちを助ける系なのかなと思い込んでいたので、ある意味うまく騙されたような気もする
面白いかどうかは何とも言えないが、可もなく不可もなくという感じなので、疑問符が残ったままでもOKとか、考察が趣味なんですよという人以外はスルーしても良いのかな、と感じた
プレイバックpart3
死者復活を目論むカルト教団?に目を付けられた一家の悲劇の物語。
実話が元になっているだけに気持ち悪さはしっかりとあるのだが、実際どこからが脚色なんだろうか?
父親が1人で抱えていた闇の部分につけ込まれ、母親が娘のインを助けるために教団に1人で立ち向かうが、父親自身の同じ娘インに対しての感情がよくわからなかった。
教団と言っても人数が不明確で、出てくるのはごく少数。
不動産屋のようにもっと身近な人間が実は教団の人間でずっと見張られていた、みたいだったらもう少し怖さが増したかも。(これもベタ過ぎか)
単純に理由を明かすのではなく、何度かプレイバックしてあの時は別のところであんなことをしてましたという、詐欺集団が大仕掛けで騙すドラマでよく見るかける手法で種明かしするのは、その分長尺になるデメリットはあるが、複雑な展開をより分かりやすく観ることができ良いと思った。
同じ場面が繰り返されるも... 1度で2度美味しい、そして3度もってか?
意表を突くように、見ていて理解するように、そしてサスペンス力が倍増するように... これこそ究極のノンリニアー・ナラティブという演出方法をとったピカイチ作品と言えるかも... すいません。少し大げさでした。
Ratree: Everything happened so fast. At least she wasn't
in any pain.
Kwin: Who are you talking about?
Ratree: You should know better than me. She left before
her time. Her spirit is still lingering around where
she passed. Perhaps this book might be of help to
you. If I'm able to move into this house, we will
probably have a chance to talk more.
※ノンリニアー・ナラティブ
この作品の特徴というか、面白さはある時点で、フラッシュバッグをすることでノンライナー・ナラティブの手法によるアクセントを映画のプロットに効果的に加えている。
映画の最初の時系列では、妻という一人の登場人物の視点からシナリオは始まる。その始まりは、夫は最初は家を売りたくないと言っておきながら次の瞬間、「いいよ」って、無表情で感情を表さない夫...夫のクウィンを演じたスコラワット・カナロスさんの演技がどうもあまりにも素人っぽくって、あたしは心の中で「この大根役者!」なんて心の中で言ってしまってもいた。その後、彼女ニンにとって最悪な事態を迎えようとしていた。
Kwin: On that day we first met, it's as if you can see my
daoughter's spirit. Ing also seems to notice that
Jaa is still around,but why... Why can't I ever see
her?
Ratree: If you have faith in His Mightiness, he will hear
your prayers, son. It depends on... whether you
open your heart to His Mightiness or not.
そして途中からフラッシュバッグをすることで今度は夫のクウィンの視点から物語が始まる。それはクウィンが今の妻ニンと出会う前の暮らしから物語はリスタートする。
Ratree: The crows you see are the messengers from His
Mightiness. He came to say that it's time for Jaa's
spirit to depart.
Kwin: Why? I... I haven't even met Jaa yet.
Ratree: She doesn't want to leave you, but she has no choice.
Ratree: Ms. Ratree, do you have a way to help Jaa? Ms. Ratree.
I'm begging you.
Ratree: Son. I can perform a ritual to bring Jaa's spirit back.
But firstly, we have to find a new body for her. The body
needs to be around the same age as Jaa and is able to
communicate with spirits.
Kwin: Do you mean lng?
Nuch: Two spirits can live together in one body. Jaa will just
be a resident. Will it put lng in any danger?
Ratree: She won't feel any kind of change.
そして、最後のフラッシュバック...
これで全てのことが、説明され悪夢のような出来事が解決される大団円へと向かう。しかも予測不可能なツイスト・エンディングなので、この場面は、ネタバレというか映画のエッセンスなので控えさせていただきます。
ただ言えるのは、邪魔にならない程度のフィルム・スコアがより一層人の心理を表現している。それとホラーを体たらくに安直化したとされるジャンプスケアーを使っていないことがホラーというよりもどちらかと言うとオカルトチックなサスペンスと捉えている。だからそこんとこあたしは好きです。
本作『バーン・クルア 凶愛の家』は、とにかく切なくて、切なくて... ただただ悲しみの憤りの解決の方向性を見つけるのに苦労をする。そんな作品なのかもしれない。ただニンとイン(?)の次のエンディングの会話で救われます。
Ning: I will take you to the beach after school, okay?
Ing(?): Hmm.
※ lng の後ろにあたしが故意に (?)を何故付けたのかは理由があります。でも言えませんので悪しからず!?
クウィン役のスコラワット・カナロスさんには謝らなければならない。何故なら「この大根役者」なんて一瞬でも思ってしまったことを... 何故って、彼クウィンの視線からの演技はこの作品において、人の肉体ではなく、いかに精神に対しての苦悩、苦しみが、人を傷つけダメージを与えられた為に人が再起不能になるのか?それとも人が変わったように狂気の世界にのめり込み犯してはならない禁を解き放ってしまうのか? その彼のクウィンは最初とは別人の様で、脚本も書いているソフォン・サクダピシット監督の演出によるところだけではないようにも感じる... それにしても
嫌みのない自然体で演技をしていたイン役のThanyaphat Mayuraleelaさんには拍手を送ります。よくがんばりましたね💮 ごめんね。名前が読めませんでした。
映画を観終わって...
幼い女の子が頑張るホラー映画。しかも人形とスピリットとの因果関係をモチーフにした西洋では理解されないアジア圏のお話... それは、2014年『生き人形マリア』。多分マイナー過ぎて知らない人は多いのは当然だけれども... 亡くした子供を取り返したい一心のドラマとしたら他には映画のプロダクションの名前にもなった 小説『The Monkey's Paw』やドラマでは、ウルトラQ も最初はドラマ作りを望んでいたテレビの黎明期の名作『The Outer Limits』のS1E12『The Borderland』が直ぐに思い浮かぶ。何故なら、『The Borderland』だけ言わせてもらうなら、ラストの父親が息子に会いたいが為にとった行動が今でも思い出されます。
ノンリニアー・ナラティブの有名な映画としたら多くのサイトで必ず上位に登場している記憶のホットさが分かる『Memento』かな?
異色なものを挙げるとしたら同じタイ産のホラー映画『三眼ノ村 黒魔術の章(Art of the Devil 2)』と『三眼ノ村 輪廻の章(Art of the Devil 3)』... 日本の題名では分かり辛いけど英語題名では "2" と"3" と続きのシリーズ物と思いがち... でも話の内容と時系列は、 "2" と"3" は逆転すると言う映画の話の中のストリーではなくて映画そのものをトリッキーな順番にしている一風変わった映画もありました。(そう言えばスターウォーズがありました。)
※余談として
南の島で働いていた時、タイ人の友達が、庭の隅に行きたがらなかった。おおよその見当が付くけど言わなかったけれども、タイに行ったことのある方ならレストランやホテルには必ずと言っていいほど小さな祠がある。タイ人の多くが仏教徒であるとともにアミニズムをおろそかにしないのも彼らの文化にはある。(ほかのレビューの焼き回しです。)
そしてあくまでもパタヤ出身の女性が言うには「プーケットに住む人たちはブラック・マジックを信じている人が多い。」のだそうです。 (これもほかのレビューの焼き回しです。)
それでは失礼します。
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