バーン・クルア 凶愛の家のレビュー・感想・評価
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怖さと見応えがほどよくブレンドされている
表向きはよくある絶叫ホラー映画のように見せながら、その襞を一枚めくると意外にも周到な構成(後半は事の経緯を描いたサスペンス的展開も)、時間軸の妙、反転する人間模様、そしてなんとも言えない暗黒に引き摺り込まれていく感覚に唸らされる。他のアジア系ホラーに比べて、若干「見せる/見せない」の線引きに拘った日本のホラーに近い味わいがするのも安心して見られるポイントか(仏教文化の影響なども背景にあるのだろうか)。加えて、ここぞというポイントでエキゾチックかつ不協和音的な歌声がけたたましく鳴り響き、目の前の恐怖を無尽蔵に盛り上げてくれるところが快い。そもそも「家」という存在は人の輪廻転生や魂のイン&アウトの如く住人が入れ替わるので、それだけで知られざる謎が生まれ、ミステリーを育む土壌となりうる。さすがその見せ方を熟知しているというべきか。超絶怖いというより、むしろ巧くて見応えのある一作と記しておきたい。
やっぱり人形は怖い
娘が・・・怖い
ニンは夫クウィン、7歳の娘インと3人で暮らしていた。一家はローンや売却価格など経済的な理由から貸していたマンションに引っ越し、住んでいた庭付きの一戸建てを元医師ラトリーと娘ヌッチ親子に貸すことになった。その後、クウィンが奇妙な行動を取るようになり、不安に感じたニンはクウィンが毎朝午前4時に外出していること、そしてヌッチと同じ三角形のタトゥーを入れだ事を知った。
実はラトリーとヌッチはカルト教団のメンバーで、クウィンも彼女たちから亡くなった長女の霊を呼んでもらうために入信していた。娘インが狙われていることに気づいたニンは、娘を守ろうとし・・・さてどうなる、という話。
バーン・クルアって何だ、と思い調べてみたら、怖い賃貸、という意味らしい。
確かに貸した物件をあんなにぐちゃぐちゃにされたら怖いよな、と思ったのと、魂が乗り移る時の表現を目の瞳が入れ替わる様きな映像で見せてくれるのは説得力があった。
体は自分の娘でも中身が亡くなった他人だったらこれから愛していけるのかなぁ。そんな怖さもあった。
以前にも可愛い子に霊が乗り移って奇妙な行動をする作品を鑑賞したが、タイ映画って霊が取り憑くのが好きなのかな?
ニン役のニッター・ジラヤンユンは綺麗だった。
緊張感が最後まで持続
見せ方が上手い。
終盤までぐいぐいと引っ張ってくれる脚本の妙。
11年前とか、4か月前とかの、裏で何があったのかの「種明かしパート」でややダルさを感じましたが、そのあとのお母さん&娘の大活躍もあり、なかなかの緊張感の持続に成功。
かなり楽しめました。
家そのものではなく、家に棲むこどもの地縛霊と、魔女たちに狙われた一家の話なので、邦題に疑問。
原題/英題が「บ้านเช่า..บูชายัญ/Home for Rent」で直訳すれば「賃貸住宅(の犠牲者)」。
タイ語の「บ้านเช่า(賃貸住宅)」の日本語読みが「B̂ān chèā バーン・クルア」なので、邦題に関して前半はいいんだけれども、後半が意味不明であった(「狙われた家」とかの方がすっきりする)。
今年見たホラー系ではベスト3に入るかも
「対外秘」を見たあと時間があったので、そのまま鑑賞。
ストーリーがしっかりしていて面白かったです。
ホラー、オカルト系でも、私個人の感想としては、ただ怖がらせるだけでなく、理屈というか、なぜそうなったか、なぜそういう現象が起こったのか、その原因が新興宗教だとしても理にかなっていないとイヤなので、その点では回収してくれていて、すっきりしました。
また、怖がらせるための造形や事象も、ゾッとしないとイヤなので、そこも良かったです。
ゾッとしました。
2体出てくる人形はどちらも不気味でした。
見えているのかどうかギリギリの写り込み、何か聞こえてる?的な音もいい感じでした。
ダメな点は、予告篇かなぁ。
この女、何かあるって感じの予告篇だったと思うのですが、もっとザ・ホラー映画的な、blumhouseのモーションロゴくらい怖い感じを出せば、空いている時間だから見ようというより、これが見たくて映画館に行く!ってなったと思います(少なくとも私は)。
あと、タイってチャットアプリはLINEなんだ、って思いました。
てっきり、zaloかと思っていました。
それと、タイ語はやっぱり、音がかわいい。
コワいせりふを言っていても、カーとか、にゃーとか、ぷーとか、ぷややーんみたいに聞こえるので、恐怖感には欠けるのは否めないかな。
65点ぐらい。事故物件モノじゃない。
説明パートなげぇ〜
2024年劇場鑑賞306本目。
パンフレットないのでマイナス0.5。
映画ドットコムによると実話がベースだそうです。えっ!?でもそれ以上はわかりません。パンフレットないから。クソが!
家賃収入を見込んでいたマンションが何者かに荒らされ、犯人探して損害賠償して・・・とやっていると時間がかかるので、今住んでいる一軒家を貸してマンションは自腹で最低限直して住めば家賃収入得られるという不動産屋のアドバイス。ただ夫の持ち家なので夫は大反対。しかし借主に先に会うことになった夫はなぜか急に来月からでも貸しますと協力的に・・という話。
中盤から話が二転三転する構成は良かったとは思うのですが、はしょっているとはいえ説明パートなのでもうちょっと短くてもいいかなと思いました。最後はなんとも言えないラストでした。
傀儡
経済的な理由から、貸していた賃貸マンションに引越して、住んでいた豪邸を貸し出した家族が不穏な事態に陥って行く話。
なぜだか荒れ果てたマンションに始まって、最初は反対していたけれど、内見者が来たらあっさり折れた旦那と共に、娘を連れてマンションに引っ越したら魘される様な出来事が次々と起こり…。
荷物を置いてきたとはいえ、大家が一々来たらそりゃあ嫌がるだろ?とか思っていたけれど、あれ?そのシンボルみたいなタトゥーって…。
前半は何の背景物語もなくジャンプスケアばかりで、とにかく不穏なだけというか、主人公が勝手に騒いでいるだけにもみえて何をみせられているのか…。
半分過ぎて話しが動き始めたら、今度は説明的過ぎてテンポ悪過ぎ。
上手くまとめたら面白そうな話しなのに回りくどくて、前半で飽き飽きとしたメンタルが盛り上がることはなかった。
久しぶりなじっくりサスペンスホラー。
家関係ある?
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