「家族が新興宗教にはまってしまう恐怖」バーン・クルア 凶愛の家 レントさんの映画レビュー(感想・評価)
家族が新興宗教にはまってしまう恐怖
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もし突然自分の娘が統一教会の合同結婚式に出たいと言い出したら、それこそ本作で描かれた恐怖とは比べようもない恐怖でしょう。
本作はそんな家族が怪しい宗教にハマってしまったらという恐怖から後半意外な方向へと展開を見せるスリラー映画。
とどのつまりは魂を奪い他人の体を乗っ取るという古典的なホラーネタなんだけど、脚本がしっかりしてるし、演出もうまい。俳優さんの演技も子役の子が驚異的にうまくて感心した。日本のこの手の映画なんか大抵アイドルを起用したりして演技なんて見れたもんじゃないし、こういうオーソドックスなホラー映画をうまく作れるのは映画製作の基本がしっかりしてる証でもある。タイの映画恐るべし。
物語もスリラー映画としてじわじわと恐怖感を与えるのがうまい。ただ後半事実が明るみになるくだりは少々くどいというか後付け感がする。黒幕たちのたくらみは中盤から断片的に伏線としてはっておいた方がよかった気もする。前半の複線回収はお見事だけど手紙のくだりは余計だったな。あのシンボルのマークを使ったミスリードなんて何気にうまかったな。
熱湯シャワーで死ぬほどの火傷負うものなんだろうか。普通熱いと気づけばよけるだろうから火傷で済みそうだけど、とまあ、細かなことは置いといてよくできたホラー映画でした。
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