「異同事例は音楽隊」ロール・ザ・ドラム! uzさんの映画レビュー(感想・評価)
異同事例は音楽隊
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コメディという割に笑えないし、色々と何がしかいのか分からなかった。
アロイスの夫婦関係、ピエールの親子関係、アロイスとピエールの因縁、コリネットとカルロの恋愛etc…
これらに女性の社会進出や移民差別などを絡めていくのだが、すべてが雑。
切り抜きを見つけるという有り触れた解決がされたピエール親子はまだマシ。
アロイスとピエールは監禁状態で呑み交わして和解。
閉じ込めたまま放置してたマリーが演奏(指揮者も知らない、いつ練習したかも知れないアドリブ)に涙。
逃げてたハズのコリネットとカルロが何の展開も挟まず結婚し、両バンドの軋轢もいつの間にやら解消。
その他諸々どこに感情移入すればいいやら。
メインで描かれるのは子供じみた醜い小競り合い。
音楽が題材かと思えば、演奏で争わずに楽器で闘うという蛮行も不快。
コリネットの窃盗も、特に酌むべき事情もなく色恋のキッカケにしかしないなら初めから恋人でいいよ。
終盤の下剤やらクッキーやらも結局なんだったのか。
アロイスが娘のワインを認めるシーンとオーディションでの演奏は好き。
ただ、ここも含めて全体的に場面の繋がりが悪いため、そこに到る感情の流れは汲みきれない。
様々な要素が有機的に絡まず、ブラスバンドである必要性も皆無で、キャラにも魅力を感じない。
この題材で90分の作品にここまで退屈を感じるとは思わなかった。
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