劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来のレビュー・感想・評価
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主役は猗窩座
オープニングへの入り方から期待感&テンション高く鑑賞することができた。
オープニング、めちゃめちゃかっこいい。
しばらくはバトル、上限の弍 童磨、獪岳、上弦の参 猗窩座。
特に童磨戦は気が滅入る。
強さが圧倒的すぎることと、私のお気に入りキャラがやられてしまうのは見るに耐えない。
獪岳と善逸とのバトルシーンも秀逸で、シリアス善逸が見どころ。
とまあ、ここまではバトル中心なのだが、バトルも勝負の付け方がロジカルで説得力がある。
ジャンプ漫画だが友情と努力だけでは勝っていない。ちゃんと勝利を裏付ける根拠があるのも鬼滅らしさだろう。
そして、何といっても猗窩座戦における、猗窩座の掘り下げが素晴らしかった。
もはや後半1時間は猗窩座が主役だといって過言ではない。
したがい、猗窩座を単に悪役だとは見れなくなるし、感情移入する観客も多かろうと思う。
恐ろしく強い、悲しい、せつないキャラクターであった。
狛治としての最期は感涙ものである。
ストーリーの紡ぎあげ方もさることながら、ビジュアルも圧巻であり、無限城をよくぞここまで
再現できたものだと思う。やはり原作よりもアニメーションでここまで再現してもらえると
臨場感が半端ない。映像にした価値のある作品であると思う。
本作は3部作の1作目だが、残る2作もこれから楽しみだし、私が生きている間に完結編が観たいと切に思う。
それにしても、コナンをもはるかに凌駕する圧倒的な集客力にはあらためて畏れいった。
その集客力を裏付ける作品のクオリティにも納得。
私は原作を読了しているから楽しめたが、いちげんさんには理解するのは難しいと思うので、
できれば原作やアニメシリーズに触れてからの鑑賞が望ましい。
155分の作品だが、長いとは全く感じない。それほど没入できること間違いなしである。
山場が無限状態なれど、拭えぬ総集編感
"鬼滅の刃(映画)" シリーズ第2作。
IMAXレーザーで鑑賞。
原作マンガは未読。
1日の上映回数のあまりの多さに「無限列車編」の時を思い出す。私が観た回は満席で、相変わらずの高い人気を思い知った。夏休みなのに子供の姿が少なかったのは気になったが…
炭治郎とその仲間たち、柱、お館様の子供たち、そして隠までが一丸となって挑む総力戦に胸がアツくなった。
はじめから終わりまで、全編クライマックスのような展開がこれでもかと繰り出され、手に汗握りっぱなし。
それぞれの壮絶な戦いが超美麗なグラフィックと心揺さぶるドラマと共に描かれ、途轍も無い迫力と感動を齎す。
無限城の作画に圧倒される。どこまでも続く空間、緻密な描き込み…途方も無い労力が費やされたのではと想像した。
あまりにも山場ばかりなので、この状態が無限に続くのかと思われたほどだ。これで最終章の序盤とは恐れ入る。
なんと云うことだろう。三部作だから、このテンションの映画があと2本もあると云うのか。最高じゃないか。
猗窩座の扱いに不満が残る。原作どおりなのだろうが、煉獄さんを殺した憎き相手を炭治郎が滅殺してくれることを期待していただけに残念だ。あのように猗窩座の悲惨な過去を披露されてしまっては憎めなくなってしまうではないか。
悪を悪のままとせず、単純な善悪二元論で片づけない深いドラマ性が「鬼滅の刃」の魅力であることは分かっているつもりだが、猗窩座だけは…猗窩座だけは…猗窩座だけは…!
猗窩座の身の上話でウルッとなんてしたくなかった。だって煉獄さんの仇なのだから。しかし、猗窩座も他の鬼や上弦の鬼同様はじめから鬼になりたかったわけではなかったのだ。
せっかく掴みかけた、幸せで平凡な日常を奪った理不尽な世の中こそ「鬼」であり、憎むべき敵なのである。その悲しみ・苦しみにつけ入った鬼舞辻無惨こそ、最も非道で必ず倒さねばならない「鬼」なのだ。だから、人として魂が救済された猗窩座の最期に、いつの間にかホッとしていた。本当はホッとなんてしたくなかったのに…。なんだか悔しい。
原作を余すこと無く映像化しようとしているから仕方無いのかもしれないし、直近で特別編集版シリーズを観たせいもあるかもだが、総集編感が拭えなかったのが気になる。
そのような構造は「一本の映画」として見た場合どうなのだろうか、と云う疑問が湧いてしまうのを止められない。映画とテレビの境界線が曖昧になり、中途半端さが否めない。
実を言うと、「無限列車編」を観た時も同じように感じていた。実際「無限列車編」はテレビシリーズとして分割放送されたし、本作もいずれそうなるのではないかと類推する。
テンポの悪さも気になる。バトルシーンの合間、良いところでモノローグや鬼の過去のシーンが流れ、せっかくの良い流れを遮断してしまう。しかも長い。何度肩透かしを食らったか。
鬼もはじめから悪だったわけではないと示すことは、「鬼滅の刃」の根幹にも関わる重要なことであると理解しているつもりだが、全てを詳らかにする必要は無いのではないか。
何せ本作は「映画」なのである。個人的に「映画」とは、過度に説明をせず、ある程度観客に委ねる余白みたいなものを持つべきだと考えている。映画は劇場と云う特別な環境で、スクリーンに集中して観るもの、つまり美術館で絵画を鑑賞するのと同じで、映画には芸術としての側面があるからだ。
テレビドラマやアニメで説明ゼリフなどが多いのは、家事などをしながらでも気軽に観れられると云う想定の下につくられているためだ。よって本作の「説明」の多さは、前述したように、後のテレビシリーズ化を見据えたものとしか感じられず、よって「総集編」を上映しているようにしか思えない。
猗窩座の過去も、例えば1974年の映画「砂の器」のクライマックスのように、映像と劇伴だけでつくれば映画的な表現が際立ち、より感動を誘うシーンになったのではないか。
しかしながら、日本のアニメーション技術の粋を集めた素晴らしいシーンの数々は、スクリーンで堪能してこそ真の迫力を得られるものだとも感じた。二枚舌みたいで恐縮だが、大きなスクリーンで観る価値はあると、断言せざるを得ない。
[余談]
記念すべき、レビュー2000本目。このアプリに登録して7年、辿り着くことが出来た数字に心から感激している。
2000本目に、と狙ったわけではなかったが、それに相応しい超話題作のレビュー投稿で達成したことを喜びたい。
構成がひどい
本当にもったいない。
神作画に名演技、予算と労力がかかっているのはよくわかるし、原作『鬼滅の刃』も重厚なストーリーに緻密な舞台・人物設定と素晴らしい。
それだけに、このテンポ感の悪さが本当にもったいない。
体感3分切りあったら15分くらい回想が入って、3分戦闘シーン、15分回想……とほとんど会話劇だ。
あまりの歩みの遅さに、1時間半経過時点で私は席を立った。
誤解を招かないように言及するが、ストーリー自体は悪くない。
原作漫画では回想のお陰で敵も味方も奥行きがよくわかるようになっていて、読者の様々な感情を喚起した。
ちゃんと原作はすべて読んでいるので、そこはわかっている。
だが、いくらなんでも忠実に映画化しすぎる。
剣戟アクション映画を見に行って8割会話劇を見せられたら、期待外れに感じるのも無理はないと分かっていただけるだろうか。
映画と漫画では文法が異なる。
漫画の一コマは時間が止まっていて、全ての視覚情報が並列に飛び込んでくるので、剣戟の隙間の刹那に大量のセリフと思考を巡らせても不自然ではない。
だが、映像作品はそうもいかない。
視覚情報だったセリフや思考は全て音声として起こす必要があり、剣で切りつけるたった一瞬にセリフを唱えなくてはならない。
そのまま起こしたのではもっさりするのも当たり前なのだ。
そう考えると、柱稽古で圧倒的な補完をしてのけた制作陣なのか疑わしくなるほどに、「原作漫画に忠実」なのだ。
戦闘シーンも漫画で描かれているくらいで、あまり追加の表現があるように感じられなかった。
もちろん作画コストの関係が大きいのだろうが、なんだか戦闘シーンはさらさらと進め、回想シーンをじっくりやっているように感じられる。
それはなぜかと言われれば、この漫画の主人公・竈門炭治郎を登場させるには、炭治郎&義勇vs猗窩座戦まで話を進めなくてはならないからではなかろうか。
今回の映画のタイトルは『猗窩座再来』だが、件の上弦の参がスクリーンに現れたのは、劇場が暗転してから約1時間半後のこと。
広告などもあったから正確な時間はわからないが、2.5時間の作品でほぼ半分が経過するまで敵役が一切画面に映らないのだ。
さすがに無理があるのでは。
つまり、私は「映画にするなら童磨戦、カイガク戦までで作品にはなった」ものの、
①無限城編は長く、3分割以上にすると客が離れる。
②特に前半の猗窩座戦までは描写が細かく絡み合っており、下手に切るとそのたびにあらすじを挟まねばならず、さらに冗長にならざるを得ない。
③主人公人気が著しい作品で、主人公の戦闘シーンが山場にないと知られると、興行収益が見込めない。
④だが、前述の通り前半戦は複雑に戦況が絡み合っていて、猗窩座戦の前には童磨戦前半を終わらせねばならない。
これらの理由から、上映時間150分超えの長編にすることが強行されたのではないかと疑っている。
潔く、30分アニメにしておけばよかったのにとも思うが、やはりこちらも放送枠とかの問題で難しかったのではないか。
鬼滅の刃自体は悪くない。
だが、結果として壊滅的なテンポ感を神作画と名演技で誤魔化すような子供騙しに仕上がってしまったように見受けられるのは、大変残念である。
今回は『鬼滅の刃』のネームバリューに救われただろうが、第二章以降の興行収益がどうなるか。
少なくとも私はもう見に行かないだろう。
強さの向こう側へ。
柱稽古編の最終エピソード…鬼舞辻無惨を追い込んだと思った柱達だったが、無惨の“術”で無限城へ落とされた柱達と鬼殺隊に起こる話。
いゃあ~めちゃくちゃ面白かった!
柱稽古編は過去の放送時に観たぶりで、全くストーリーを覚えてないため配信にて柱稽古編の最終話だけ観てからの今作鑑賞。
原作は読んでない為、今作の予告動画を観た時に無限城で善逸を待ち構える誰か、善逸の少し虚ろな目の映像にカッコよさとドキドキしてたけれど。
観始めればそのドキドキもほんの一部で、キャラごとにあるエピソードと回想とバトルに胸熱だし泣かされるし面白すぎるしで。
しのぶさんの姉とのエピソードを絡ませたバトル、善逸の兄弟子とのエピソードを絡ませたバトル、猗窩座再来で猗窩座vs炭治郎、義勇のバトル、炭治郎と父エピソードの向こう側の領域エピソードとその強さを手にした炭治郎には鳥肌|д゚)!!
猗窩座が鬼になる前の狛治時代、父、慶蔵、恋雪、…大事な人達を守れなかったエピソード、猗窩座が求め続けた強さの意味も解った気がする。ボロボロになった猗窩座を止める幻の恋雪と狛治の頃の気持ちに戻り死を選んだ猗窩座の姿には泣かされた。
上映時間は150分越えだけど全く時間を感じず面白すぎた!平日金曜でどこの劇場も予約凄すぎ!土日月の3連休やばそうですね!笑
映画作品としては評価できない
前提を書く人が多いので(笑)自分も作品は大変好きです。細かく書くのは許して下さいと言ってるような感じが嫌なので書きません。なんせ期待大で早速観に行きました。
無限列車の場合は、話に流れがあり、起承転結もしっかりしていて、長い鬼滅の話の中で、1つの作品として成り立つ仕上がりになっていましたよね。
今回は、3部作という事を考慮したとしても、1つの映画作品になりきれていない。
他の方も多く感想述べていますが、TVアニメならとても良かったと思う。
原作をそのまま映画にしちゃったらそりゃこうなるよ。。賛否が怖かっただろうけどもっと大胆に展開を改変させて映画作品として成立させてほしかった。
(例えば、開始いきなりカナエのアニオリから始まるとか、ギリギリまで善逸の目を見せないとか、いきなりカナヲが扉開けて吸収からの戦いの回想とか、やり方は色々ある。)
以上はストーリー展開に対する不満でした。(いやもちろん原作の展開は好きです。映画として1つの作品にするのは疑問だという事です。)
次に映像に期待しすぎました。これまでの事があるから、目が飛び出るかと思うような神演出、顎が外れるかと思うような神作画。期待してましたよええ。
しかし、、今までのようなとんでもないシーンは特にありませんでした!
特に期待したのは花火の場面。とんでもない事してくれると思ってました。
善逸のシーンもごめんなさい普通です。蜘蛛と戦った時の方がかっこよかった。
凪も…ものすごく期待してたのですが…
これら、ほぼほぼ原作通りで消化不良でした。
それから良い映画の特徴として、特に長い映画は、開始10分以内、できるだけ早い時間に視聴者を驚かす大きな出来事がある事が重要と個人的に思っています。
この作品は特にそれがなかった。故に話がダラダラに感じ、2時間半ももたないんです。
オリジナル要素もあまり感じられず原作の流れに忠実すぎた結果かな。。
猗窩座の致命的な一撃を煉獄さんのツバが受け止めるとか炭治郎の後ろに煉獄さんの幻影を猗窩座が感じるとかの胸熱アニオリ欲しかったですごめんなさい。
追加。無限城の前半部分は、何が面白いって、絶望に一瞬で叩き落とされる演出が多いところだと思ってる。
・なんで毒効かないのよこいつのシーン
・腹切って死んだ!のシーン
・まさか毒殺されるとは思わんかったのシーン
ほぼ原作通りだったのだが、3つ共もっと盛り上げてからの思いっきり絶望に落として欲しかった。
猗窩座の毒殺のところは予想通り台詞だけでボソッと伝えられて良かった。あそこは変なことせずに淡々と台詞だけで絶望させてほしい。
ただ、それまでの幸せシーンをもっっと盛り上げて、ニッコニコで祝言期待してるとこから突き落としてくれ。
腹切って死んだ!で善逸が叫ぶとこは、むしろ戦闘シーンより濃く描いていいとこだ。
なんで毒効かないのよコイツのシーン。
ここもほぼ原作通りではあるんだが、やるとすれば主観に切り替えてゆっくり気持ち悪い笑顔の童磨が迫ってくるぐらいの吐き気を催すくらい大胆な事してほしかった。
好き勝手書いたが、お話の最後なんだ。2部3部はとんでもないやつ頼む。
見どころたくさんある!
まず、見どころがたくさんあるので、各々感動する場面など違ってるかと思いますが私なりのチョイスを一つだけ。
なんといっても今回は義勇さんの凄さに感動。炭治郎への優しさがあちこちで垣間見え何気ないシーンに涙が溢れてきました。冒頭の落ちていきそうな炭治郎を守るときで既に涙がでましたね。
あと、あの義勇さんに痣発現した時に衝撃というか、とても痺れました。原作の時にも衝撃がありましたが、映像になるとそれはもう興奮もので。この瞬間自身の手を握ってあせをかいてました。
見どころは本当にたくさんあります。全てを言いたいのですが、語りだしたら何時間でもいけそうですが、あとは見る人の楽しみに言わないでおきます!
※他の方のレビューでたまにいらっしゃいますが、『何々の映画と比べて〜』とかいう方はこの映画だけでなく、比べられた方の映画に対しても冒涜していることに気づいた方がいいです。映画って、比べるものではありません。
猗窩座と恋雪
胡蝶しのぶの戦いは、美しくも悲しくて、まさに命を削る覚悟の現れ。体格差を補うために毒の刃と突き技で戦い抜いた姿は、蝶のように軽やかで、刺すように鋭かった。でも届かない──その無力さがあまりに残酷で、最期まで彼女は強くて誇り高かった。
善逸と獪岳の戦いも胸が熱くなる展開。壱の型しか使えないことに悩み続け、それでも諦めず、ついには自分だけの「漆ノ型 火雷神」を生み出した善逸。臆病だった彼が、かつての兄弟子に立ち向かう姿には、思わず涙がこぼれました。
そして、何より心をえぐられたのが猗窩座の過去。
彼が鬼になった理由は、ただ強さを求めたからじゃない。
「狛治」として、病の父を支え、恋雪と出会い、未来を信じていた。
それなのにすべてを奪われて、守れなかった後悔と絶望が彼を鬼へと変えてしまった──。
最後に恋雪が微笑みながら言った、
「おかえりなさい」
その一言に、狛治という一人の人間の救済が詰まっていて、もう涙が止まりませんでした。
近年稀に見る最高の映画でした!
3部作ではない
吾峠先生は初めから三部作なんか作っていない
無限城から完結まで区切れる所がないから結果三部作になっていると思います
鬼滅の良いところは今までのアニメにないテンポの良さであり
予想外の急展開なのです
猗窩座の回想シーンが長いという意見をよくみるのでこれだけは言いたい
初めから三部作なんか作ってないのです
無限城編を1つの話と考えれば当然このボリュームの回想シーンになるはずです
そういう意味では
ufoの方々、スタッフの皆さんには限りなく原作に忠実に再現してくれていると感動しています
もっというと三部作で完結しないのではと思っています
最後は鬼舞辻無惨編があるのでは?
それぐらい作り込まれていた
僕は皆さんの様なコアなファンではありませんが
十分楽しませていただきました
さすがに原作知らない方にはキツイと思うので少し減点しました
びっくりした
大正コソコソ噂噺。筆者は興奮が持たないらしいですよ。
世間よりちょっと遅れて見始めた『鬼滅の刃』。
『炭治郎立志編』『無限列車編』『遊郭編』は配信やレンタルで見、『刀鍛冶の里編』『柱稽古編』はリアルタイムで。
いよいよ決戦の『無限城編』。
TVシリーズでやると思っていた。と言うのも…
最終エピソードの『無限城編』が国内歴代1位の『無限列車編』を超えられなければSNS上で色々言われるに決まってる。コケた、ヒットしなかった、『鬼滅』も終わったefc。有終の美を飾れず、『鬼滅の刃』のブランドも下がってしまう。
なので映画は避けて無難にTVシリーズでやると思っていたら…、
まさかの劇場3部作! そう来るとは…!
おそらく一本一本では『無限列車編』を超えられないかもしれないが、3部作併せてなら…? トータルで前人未到の1000億円を狙ったりとか…?
まずはOP記録更新なるか…?
今回はどれほどのヒットを記録するか…?
数字の事ばかりだが、勿論話も。
炭治郎たち鬼殺隊vs無惨と率いる残り3体の上弦鬼。
遂に最終決戦の火蓋が切られた…!
サブタイトルが『猗窩座再来』に決まり、今回は猗窩座との再戦がメインになるであろう事はまず予想付く。
しかし猗窩座はあの煉獄を殺した憎き敵。何故サブタイトルやメインポスターに…?
見て納得。原作は読んでないので(原作を読まないでアニメで見る!…と決めたので)、これには驚いた。
それについては追々語るとして、原作でもクライマックス戦。無限城に落とされ、鬼殺隊は散り散りになり、あっちでこっちで死闘。
使い古された言い回しだが、のっけからクライマックス! いや本当に。
大きな闘いは3つ。
しのぶvs童磨。
しのぶが遭遇したのは、上弦の弐の鬼。
常に笑顔を絶やさず、フレンドリーな言動ながら、その見た目や扇の武器にしのぶはハッとする。
鬼殺隊士だった姉・カナエを殺した鬼に酷似。姉を殺した張本人であり、仇。
しのぶも普段笑顔を絶やさず物腰柔らかな性格だが、仇に激昂。調薬した毒で最初は優勢だったが、童磨はあっという間に解毒。
一気に形勢逆転。劣勢となり、致命傷を負ってしまうしのぶ…。
本人は本当に思ってるかもしれないが、満身創痍のしのぶを労う童磨の嫌みっぷりにムカッ! 絶対コイツは鬼たちの中で一番性格悪い!
しのぶは自らを犠牲に最後の渾身の一撃!
しかし、それでも童磨を討ち倒す事は出来ず…。
駆け付けたしのぶの継子・カナヲの目の前でしのぶは…。
善逸vs獪岳。
善逸の前に現れたのは、かつての兄弟子。元鬼殺隊剣士だったが、命乞いして鬼になり、空いた上弦の“新”陸に。
再会した瞬間から罵り合う二人。
師・桑島の元で鍛えられ、善逸は雷の呼吸・壱ノ型を取得。獪岳は壱ノ型以外を取得。
二人で補う筈が、獪岳は自分より劣る善逸や善逸を贔屓する(と思っている)桑島を憎悪。
鬼となった力で善逸を圧倒するが、善逸も新技で反撃。
善逸は愈史郎や鬼殺隊士に助けられるが、瀕死の重体に…。
今回のメインバトル&エピソードである炭治郎&義勇vs猗窩座。
無惨を探す炭治郎たちの前に立ち塞がったのは、かつて対峙した上弦の参。炭治郎にとっては煉獄を殺した因縁の鬼。
炭治郎の成長を褒め称える。あの夜煉獄を殺した甲斐があったと。
怒りが爆発し、猗窩座に復讐。炭治郎はあの時より遥かに実力を高めたが、それでも猗窩座の方が上回る。義勇すら劣勢。
煉獄を殺した上弦の参の圧倒的な強さ。二人がかりでやっと互角。
そして遂に、炭治郎のヒノカミ神楽の一撃が猗窩座の首を跳ねる!
勝った!…と思いきや、首を跳ねられても消滅しない猗窩座。
炭治郎たちにも負けられない理由あるが、それは猗窩座にも。
もっと強く!
明かされる猗窩座の過去…。
江戸時代。まだ人間だった頃の猗窩座の名は、狛治。
病弱の父親の薬代の為にスリをしていたが、捕らえられ奉行所で刑罰。父親は息子の罪を背負い、自殺。
世の中への不条理を憎む中、とある武術道場の師範に拾われる。鍛練しながら師範の病弱の娘・恋雪を介護。やがて恋仲に。
父親の遺言。真っ当に生きろ。
師範から道場を受け継ぎ、恋雪と夫婦になる約束。こんな俺にも真っ当な人生が…。
が、師範と恋雪はライバル道場に毒殺。狛治は虐殺。
大切な人たちを失い、憎しみと殺しを繰り返す狛治の前に現れたのは、強い鬼を十二匹作ろうとしていた無惨。
守れなかったのは自分が弱いから。もっと強く。もっと強く!
そして狛治は武力に長けた鬼に…。
まさか猗窩座にこんな過去が…!
鬼にも悲しい過去があるのが『鬼滅の刃』の特徴。これまでは妓夫太郎と堕姫の兄妹鬼の過去エピソードが胸打ったが(それ故話もアクションも主題歌も『遊郭編』がお気に入り)、それに匹敵。
確かに狛治は真っ当な人間じゃないかもしれない。が、父親へ見せた優しさ、師範への敬意、恋雪への想い…。それでも真っ当に生きようとした。
それを忘れていた。自らの弱さを消す為記憶から消していた。
闘いの中で思い出した。大切な人を守る為闘う炭治郎の姿に、師範の姿を重ねて。
悪鬼になっても自分を受け入れ、還りを待っていてくれた恋雪。「お帰りなさい、あなた」に、ジ~ン…。
狛治と恋雪、結ばれて幸せになって欲しかった。いや、まだ遅くはない。
敗北を認め、自ら地獄へ行く猗窩座。その傍らに恋雪。きっと、あの世で…。
煉獄を殺し、鬼滅ファンの怒りと憎しみを買った猗窩座だったが、これから猗窩座の株が一気に上がるだろう。
しのぶと姉のエピソード、善逸と兄弟子のエピソードが霞むくらい、猗窩座に泣かされるとは…!
メインポスターやサブタイトルに納得。本作は猗窩座が主役の“狛治帰還編”であった。
アクションや作画の迫力は言うまでもなく。
無限城のビジュアルは圧巻。
メインストーリーがそのまま進むのではなく、各キャラの過去や内面が交錯。時折ボリュームたっぷりで脱線しそうになる所を、アクションと深いドラマで締める。アニメ映画としては長尺の2時間半もあっという間!
私なんぞの言葉で語るより、是非ご自身の目で!
LISAとAimerのW主題歌カムバックは嬉しい。早速ダウンロードしよ~っと。
猗窩座を討ち倒し、力果て気を失った炭治郎と義勇。
善逸の安否。伊之助や他の柱や隊士たちの命運。
残る上弦鬼は2体。すでにカナヲを痛め付けている童磨と、上弦の壱・黒死牟…!
損傷した身体を肉繭の中で再生させる無惨。無限城の何処に…?
今こそ、心を燃やす時。
決戦死闘は始まったばかり。
こりゃ第二章と最終章は早めに公開してくれないと!(望めるなら、来年『鬼滅の刃』は誕生10周年だから、夏と冬に続けて!)
ここで大正コソコソ噂噺。筆者は興奮が持たないらしいですよ。
(本当はレビュータイトルを“狛治の帰還”にしたかったけど、それだとネタバレになっちゃうであろうから)
にわかの意見です
「鬼滅の刃」は最初のテレビシリーズと無限列車編の映画を見てるだけなので、熱烈なファンではありません。
面白かったか、と聞かれれば、見てないテレビシリーズをちゃんと見てから、本作を再度拝見してもいいかな、と思うくらいには堪能しました。
ただし、それは内容面や映像面の話で、映画としてはかなり歪で、残りの2作がこのままの制作方針を取るならば、厳しいなあ、という印象です。
不満点は以下の通り。
・事実上3つの戦いが描かれているだけでお話は展開しない
・戦いの最中に入り込む回想シーンが全部長く、タイミングもよくない
・柱の半分は延々と走っているだけ
・序盤にちょいちょい出てきた絵柄の変わるコメディパートはもうやめてほしい
最大の問題はやはり回想シーンでしょうか?
回想シーンがなければ、単に戦いを描くだけになってしまうため、お話として成立しなくなるのは理解できますが、あそこまで丹念に回想シーンを何度も繰り返す必要はあったでしょうか? 童磨や獪岳あたりの過去はもっと省略してもよかったでしょうし、猗窩座の回想シーンは泣き所ですが、さすがに長すぎ、しつこすぎ。
このあたり整理すれば、上映時間を2時間以内に抑えることも可能だったでしょうし、全体のテンポ感やスピード感を損なうこともなかったでしょう。
日本のアニメーションとしては一つの到達点であると思いながらも、きわめてバランスの悪い作品になってしまっていることは事実で、次作以降、もう少し全体の見やすさを重視していただけると助かります。
少し残念でした
漫画未読
アニメ、映画のみで追っています。
映画として長いです。
構成を改めた方が良かったかと思います。
胡蝶 善逸 炭治郎と3戦する中で
回想が毎回入る。
これがテンポを悪くしているように思いました。
話自体はいいのですが、映画としてのエンタメは破綻しているように思いました。
確かに泣ける場面もありましたが、話が三遍あるので、間延び間があります。
アニメの放送で胡蝶、善逸を放送したあとに猗窩座編のみを映画にすれば、いい感じに纏まったように思いました。
期待して視聴し、泣けた部分もありましたが、残念に思ったのも本心です。
無限列車編がすごく良くまとまっていたので比較してしまいました。
村田さんが活躍するのは良かったです。
7/29追記
元のレビューはいじっていません。
私のレビューにコメント頂き、ありがとうございます。
言葉足らずだったかもですが、先ず私は鬼滅が好きです。
残念と言ったのはもっと良くなったように思えたからです。
無限列車がとにかく良かったから。
原作を見ていないのは
アニメから入ったので最期までアニメで追いたい。
声優さんの演技と動く派手なアクションで初見したいからです。
この先のストーリーも見ないように努めています。
劇場版とするならば多少の構成や編集はあって良いのではと思っています。(結末が変わるなど極端でなければ)
多分劇場公開が終われば、無限列車のように、地上波でアニメ放送すると思います。
原作をなぞるのは地上波で良いのではと。
原作をなぞることに重きを置くより、映画としてエンタメを追求しても良かった。
もっとカタルシスを感じたかった。
心の底から自身を揺さぶられ、泣きたいと期待した。
それが私の正直な感想です。
グーグル表示のレビューは変!鬼滅の刃の回想シーンは良かった
見に行く前にグーグルに表示されたレビューを見たら、戦闘シーンの回想について長いだとかお涙頂戴だとか色々批判が多かったので、今回の出来は悪いのかなぁと半信半疑でしたが、結果はなんといい出来の映画でした。回想も理にかなった内容で批判は的外れと思いました。
映画.comの大多数のレビューは高評価なのにグーグルには酷評のレビューばかり表示されているようなので映画.comのレビュー表示をしないように設定しました。
グーグルに表示される映画.comレビューはXに連携されたレビューなので、批判的な人たちはXにも投稿し、普通のレビューの方はXに投稿していないからそんなレビューばかり表示するのでしょうが、
なお、批評は個人の感性の違いなのであって当たり前ですので批判的レビューを否定したりしませんが、それをいたずらに誇張するようなグーグル表示はいかがなものかなぁ〜と感じました。
刀鍛冶の様なufotable
原作、アニメシリーズ、劇場版と全て鑑賞済。
待ちに待った無限城編第一弾、話の進展は予想通り、猗窩座戦の決着まで。
実直なまで原作の構成を守ってたと思います。
映像化の売りとも云うべき、戦闘シーンの超絶作画とエフェクトてんこ盛りでした。
不思議な作品です。
155分の長丁場、2回観る事は無いかと思ってましたが、レビュー書く為の確認で1週間空けて2度目を観ました。
2度目の方が良かった。
三つの戦いを原作の沿う様に構成を崩さず展開していますが、総力戦の一部分なので一本の映画としては少し歪な感じになるのは致し方ないし、闘いと回想がセットなのは鬼滅の肝なので、気になりませんでした。
回想のせいでテンポが悪くなったとも思いません。
初見からその感想は変わりませんでした。
ただ初見の時は超絶作画の戦闘シーンが、同じテンポに感じて、もう少しメリハリをつけて欲しいと思ってました。しのぶさんの蟲柱としての技の数々、
善逸の待ちに待った漆ノ型 火雷神、
富岡さんの水の呼吸のオンパレード、
炭治郎の斜陽転身、
切り取って観ればどれも素晴らしく、美しいのですが、前後にもっと緩急があればなぁと思いました。
ただ2度目になると、それが気にならなかったです。
初見の時は何も見逃がすまいと気合いが入ってたのと、原作との違いを感じようとする事とか、戦闘シーンのボリュームと情報量に観てる自分のリズムの方が一定になってたのかと思いました。
2回目のリラックスして身を任す様に観ると、戦闘シーンの色々違うテンポや工夫が感じれてビックリしました。
ただ完全に好みの問題ですが、透き通る世界の描写は、もっと他の戦闘シーンの差をつけて欲しかったです。モノクロで線画のみとかに。
刀鍛冶編の半天狗の時にも、似たシーンがありますが、今回は開眼したので差をつけて欲しかったです。
そして回想ですが、長さはさほど気になりませんでした。どちらかと言うと薄い気さえしました。善逸のじっちゃんへの謝罪からのじっちゃんの言葉のシーンは、もっと泣ける演出があった気がします。
コミックのコマの間に映像ならではの演出を施せばもっと泣けたと思います。
戦闘シーンではそのアプローチをしてるので、ドラマでも期待してました。
無限列車の時の炭治郎の猗窩座に対する慟哭の様に。
しのぶさんのパートは良かったし、しのぶさんの役目はまだ終わってないので、第二弾の時のしのぶさんのセリフに期待してます。
そして猗窩座の回想ですが、一点どうしても惜しいと思ったのは、毒を盛った隣の道場の人達との関係描写が薄い気がします。
原作でも何コマかの描写だったと思いますが、ココは少し盛るべきだったかなあと、狛治の怒りにもっと同調したかったです。
今回の盛り上りで深掘り動画もいっぱい出てますが、
猗窩座の髪の色が恋雪の着物の色だとか、羽織の背中の模様の意味だとかを知って、原作者の設定の深さにビビってる最中です。
その魅力的な原作をまるで絵コンテの様に、実直に再現しつつ、とんでもない仕事量をアニメシリーズと共に製作するufotableは刀鍛冶の里の人々の様に、トンテンカンテンと刀を打つ様に絵作りされてて、細部にまで及ぶ職人気質に頭が下がります。その仕事に見合うモノが得られるよう超絶大ヒットを祈ります。
本当に凄かった…
雑魚鬼との戦闘シーンは映画オリジナルで、甘露寺・伊黒さん、時透・悲鳴嶼さんのお互いを信頼しているところが見えてすごく良かった。しのぶさんが童磨のところに向かっているシーンで、原作では思わなかった城の大きさがよく分かった。他のシーンでも「確かに、無限城ならこれくらい広いよな」と納得されられるところばかりだった。
しのぶさんの死亡シーンは本当に泣けた。折れた音がリアルすぎて胸が痛くなった。カナエのシーンでは、童磨に刀を向けたカナエが童磨にやられる、という詳しいところが見れてよかった。
しのぶさんのブチギレの声が本当に怖かった。姉の敵ということが沸々と分かるシーンだった。私は童磨が好きだが、あの時だけは本当に苛々してしまった。
善逸と獪岳の戦闘シーンでは、獪岳の雷の呼吸や、火雷神の作画、善逸が師範が死んだことで憤っているところが素晴らしかった。所々でお館様が健闘されているシーンや、獪岳との戦いで応援を求めていたところが映画オリジナルでよかった。
猗窩座と鉢合わせする前の炭治郎が落ちそうになるところで、原作の、枠を手で支えるのではなく、水の呼吸を使うところが、遊郭編で使った水とヒノカミカグラの使い所を理解しだしたようなシーンで、成長を感じた。
炭治郎と義勇さんが、しのぶさんの訃報を知るところが、きちんと原作通りでよかった。しのぶさんが蝶屋敷のみんなから離れて笑顔で笑うシーンが本当に泣けた。
痣が発現したあとの義勇さんと猗窩座の戦闘シーンが、目で追えないほどで、痣が発現すると速度が上がる、という意味が動きでよく分かった。
無限列車編の時の炭治郎より、明らかに戦いに対する順応ができていて、上弦の参相手にここまでできるのかと感心した。義勇さんがなぜ「俺は柱じゃない」と言っているのかが分からないくらい、戦闘能力が高かった。原作では一つの部屋で戦っているのかと思っていたが、どんどん通路や部屋を破壊しながら戦っているところが、無限城の大きさを示していてすごいと思った。
炭治郎が透き通った世界に入ったあとの呼吸の違い、髪の毛、目の色の違いがよく分かった。
猗窩座の過去のシーンで、お手玉がどんどん増えていって、最終的に二つは部屋の中、一つは縁側に落ちていたのが印象的だった。
書き下ろしであった隣の道場の息子が殺されるシーンがきちんとあってスカッとした。狛治と恋雪が花火のところで約束をしているところが切なく、思わず泣いてしまった。
「そうだ、俺が殺したかったのは」のあとに映画オリジナルのセリフがあって、猗窩座の心情を見事に補完していて良かった。猗窩座の最期の笑顔が、子供のように幼い笑みだった。恋雪と死後の世界で出会い、泣きながら自分を責めているところが胸に刺さった。
全体的に作画も声優の声も当たりすぎて夢中になって見てしまった。最初のしのぶさんのシーンで泣きすぎて、猗窩座のところであまり泣けなかったのが悔しい。音楽は声優の声をさらに引き立てていて、オープニングもエンディングもこれまでにないほど良かった。
注意点としては、ポップコーンやおかしをあまり注文するのはよくないと思った。普段なら食べられるポップコーンも、今回は画面に集中しすぎてほぼ食べることができなかった。トイレ問題は私は大丈夫だった。私は、最近あまり長い映画を見ていなかったからか、集中することができなくて悔しかった。次回見るときまでに三時間ほどの映画を集中して見れるようにしておきたい。また二回でも三回でも観たいと思った。改めて言う、本当に素晴らしかった。
映画として『本当に』良いか?
・ティッシュどころかバスタオルがいるくらい泣いた。
・3時間弱が1時間かと思うくらい一瞬で終わった。
なんて声を聞いて公開後わりとすぐに鑑賞した。
正直な自分の感想としては、涙は一滴も出なかったし、まだ後何分もあるのか…と何度も腕時計をチェックするほど長くてしんどかった。
原作は全部読んでいるし、アニメも全部見ている。映画も鑑賞した。
無限列車を見た時は涙も出た。(見る前は、煉獄なんて原作ではポッと出の上弦は強いんだよ~って読者に思わせたいだけの噛ませ犬と思っていたのに)
今回の映画、鬼滅のファンは脳死で面白い!!と言っていないか?
映像に関しても頑張っているのはわかるけど、それほどいいものだったか?
回想のテンポも悪いし、終わってみればまともに戦闘シーンあったかな?ってほど迫力も盛り上がりもない戦闘シーンばかり。
え?もう決着?またダラダラした回想始まるんかい…(腕時計チェック)の繰り返し。
原作通りに映像化するだけじゃこうもつまらないものが出来上がるんだな、と思わされた。
原作をしっているので、もともと回想が多くて実戦闘シーンが少ないのはわかっている。その平成初期の漫画のようなテンポの良さも鬼滅の良さだと思っている。
アニメでは漫画での表現力の無さや絵の下手さ、サクサク進むテンポの速い展開を、映像美や戦闘シーンの描写の長さで調整し回想のバランスも良く仕上がっていると思う。
今回の映画は、ただただ漫画をそのまま映像化し、観客が盛り上がる・熱中する間もなく戦闘は終了し、クソだるいテンポの悪い回想を見せつけられて「ほら、感動シーンだぞ、泣けよ」と突きつけられることが繰り返されて終わる。
冒頭でも書いた通り、無限列車編では原作ではあまりにもパっとしない「あ~そんな柱いたなぁ」といったレベルの煉獄を社会現象と呼べる国民的スターに押し上げた映画の出来は良かったと思えた。
比べて今作は映画としては駄作。
ここまで全て見てきたので続編が出れば鑑賞はするでしょうが、しっかりひとつの『映画』として構成を考えて作ってほしい。
これは映画じゃない
本作品を楽しむためには、柱稽古編までの全編を鑑賞済みであることが必要です。
見てない方は本作の鑑賞はやめておきましょう。
また、本作はいわゆる映画的な作りではなくて、TV放映用に7話分くらいに分けられるような構成になっている。(画角も16:9)
逆に言うとTV放送をそのまま繋いだ感がすごい。
ストーリーは、最初からクライマックスなので抑揚も何もないし、相変わらずキャラの過去話を起承転結の「転」に使う癖が抜けてない。
過去話は全体のテンポが悪くなる要因だし、そもそも過去話を「転」に使うのは悪手だと常々思っている。(遊郭編など)
また、「もう皆原作読んで展開は知ってるんでしょ?」と言わんばかりで
アクションと殺陣、キャラの過去話の繰り返し。
単体の映画としては構成的にも、ストーリー的にも褒められない。
自作に続くなら何か「引き」を作っておくべきなのにそれもない。
「どうせ次も見に来るんでしょ?」と舐められているようだ。
反対に褒められる部分は、音響と殺陣。
音響は劇場で見てよかった、と感じられる。特に刀を床で引き摺る音や、床に涙が落ちてたてる音と音の遷移に代表される効果音と音響設計。
殺陣は早くて何やってるかわかんない系ではなく、早いながらもどうなっているかしっかり分かる作り。
これらはよかった。
個人的には第二章はTVまでスルーしようと思う。(無限列車編もスルーしたし。)
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追加レビュー:
いただいたご意見の代表的なものに
「原作通り」「原作リスペクト」だから問題ないのだ
というものがありました。
これについての一考察です。
漫画は読み手がテンポを自由に出来るメディアだと思います。
つまり、ページを操る読み手によってストーリーのテンポが異なるわけです。
これを映画版のテンポ(これは鑑賞者は自由に出来ない。)に落とし込んだというのは、製作者が意図して指定したテンポであり、私的には一つの映画としてその意図は失敗に見えたわけです。
回想について
原作読了、アニメはすべて観ています。
回想が長いことがマイナス点に上がってるレビューが多くて結構驚き。鬼滅は全体を通して回想ありき、回想が話の骨子なので「回想長くて無理」なら観るのは苦痛でしかなく、原作ではこの先第二章、第三章と回想場面がたくさん出て来ます。製作サイドが端折らない限り(端折ることはほぼ無いと思いますが)、丁寧に作り込まれた回想を観ることが多いに予想されます(多分ですが)。
決戦突入の章らしく、戦闘に次ぐ戦闘の展開、超絶美麗なアニメーションに酔いしれた、あっという間の2時間半でした。
もうひとつ、鬼滅の良いところは徹頭徹尾プロの声優さんで通しているところですね。
映画好きなので他のアニメも時々観ますが声優さんではない芸能人が声を当てていて、何とも言えない違和感を覚えること、ひどいと興醒めすることが多いんですよね(洋画の吹き替えも然り)。鬼滅を通してプロの声優さんの凄さをいつも再認識しています。
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