「ケンシロウが北斗百裂拳を繰り出すアニメを見て育った世代からすれば、隔世の感を覚えるほどの映像美」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 えすけんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 ケンシロウが北斗百裂拳を繰り出すアニメを見て育った世代からすれば、隔世の感を覚えるほどの映像美

2025年9月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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驚く

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鬼となった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため鬼狩りの組織《鬼殺隊》に入った竈門炭治郎。入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、成長しながら友情や絆を深めていく。
そして炭治郎は《鬼殺隊》最高位の剣士である《柱》と共に戦い、「無限列車」では炎柱・煉󠄁獄杏寿郎、「遊郭」では音柱・宇髄天元、「刀鍛冶の里」では、霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。その後、来たる鬼との決戦に備えて、隊士たちと共に《柱》による合同強化訓練《柱稽古》に挑んでいる最中、《鬼殺隊》の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻󠄀無惨。お館様の危機に駆けつけた《柱》たちと炭治郎であったが、無惨の手によって謎の空間へと落とされてしまう。

炭治郎たちが落下した先、それは鬼の根城≪無限城≫―”鬼殺隊”と”鬼”の最終決戦の火蓋が切って落とされる(公式サイトより)。

北斗の拳のケンシロウが北斗百裂拳を繰り出す際、そのパンチの速さを表現するために黒い線でそのまま((꜆꜄ ˙-˙ )꜆꜄꜆シュッシュッシュシュシュシュシュッと描かれたアニメを見て育った世代からすれば、隔世の感を覚えるほどの映像美である。

テレビ放映や歴代最高の興収をたたき出した前作から話題になっていたが、漫画の映像化につきまとう「やっぱ原作だよな」という事前想定を一掃する原動力は、映像制作者の原作の再解釈力に起因する。

例えば本作のタイトルにある「無限城」とは、主人公の敵対する頭目の圧倒的な力で創り出されたパラレルワールド的な仮想空間で、その名の通り、街並みが「無限」に、ジェンガとルービックキューブを組み合わせたように次々と不気味に構築・再構築を繰り返す。この場面がIMAX映像になると、テーマパークのアトラクションに乗っているかのような感覚にとらわれるほどの迫力を帯びる。これは平面の漫画原作にはなかった魅力である。

かつて漫画の映像化が、どこまで原作に近づけるかを追求していた。鬼滅に端を発した昨今のそれは、原作を映像によってどこまでさらに伸ばせるかを追求する、映像制作者の原作に対する再解釈が主流となっている。原作を模写するか、とモチーフにして新たに描くかくらいに違う。前作の経験から、相応にヒットが見えるので、製作段階からかなりの予算が使えたのだろうことも本作のクオリティ担保に貢献しているのだろう。

えすけん
もぐもぐたんさんのコメント
2025年9月7日

私も同じ感想でした。アニメとしての映像表現で現時点の最先端、贅沢な映像に圧倒されました。鬼滅の刃という作品は数ある漫画原作アニメ化の中、まさにアニメによって原作がさらにグレードアップされた成功例の最たる作品ですね。逆にアニメがあってこそここまでヒットしたとも言えるくらい。過去だと進撃の巨人とかも当てはまりますね。

もぐもぐたん
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