「映像とアニメーションの質と映画の質は別。」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 TKNさんの映画レビュー(感想・評価)
映像とアニメーションの質と映画の質は別。
アニメーションでしかできないアクションは最高でした。しかし、映画として観ているとどうしても上の様な採点。2時間半を超える映像はYouTubeでの動画と変わりのないアンプロフェッショナルなモノ。多分、原作に忠実にということの結果なのでしょう、週刊で進めるストーリーをそのまま何の編集もなく(言い過ぎ感があるのは重々承知です)2時間半の映画に収めると、そりゃあ、ブツ切り感も出てきます。鑑賞中のある時点で多くの観客がトイレ休憩でスクリーンを離れていたのがすごく気になりました。
また夏休みで「鬼滅の刃」というコンテンツの収益性を考えると多くのスクリーンでの上映が出てくるのはしょうがないとしても、今回の「鬼滅の刃」のスクリーンジャックはやりすぎです。他の映画を大きなスクリーンで観たくても、上映回数が激減でさらに小さなスクリーンに追いやられています。あたかも他の映画が鬼であるかの様。今回の「鬼滅の刃」のリピーターをアテにしているのだろうけど、前作の「無限列車編」と比べると明らかに今回の作品は下です。映画館での鑑賞が減少している中、こんな上映方式を映画館産業自体が許していると、どんどん、人はネット配信に移ってしまいますよ。
以下はIMAXに限りの情報です。
IMAXスクリーンで上映されている邦画はほぼ全部が通常で撮影されたものを単にIMAXの大きいスクリーンに投影させるために、デジタル上で大きく広げたもので、スクリーンサイズは大きいけど、画素数や色彩は通常スクリーンと同じものです。フォトショップなどの画像ソフトをちょっとでも使った方だったらわかるのですが、小さな画像を画素数そのままで大きく拡張すると、画質が荒くなります。
では、IMAX専用のカメラを使用するとしても、カメラ自体が超特大で価格が5000万円。(フィルムのそれ専用で超高価)それを扱う専用のカメラマンと機材は別途。レンタルもできるが1週200万円。日本の映画製作会社にそのような資金力はありません。潤沢な資金があるハリウッドか一部のカナダの映画会社しかIMAXスクリーンの本来の機能を提供できていません。
通常のスクリーン用に撮影されたものをIMAXのスクリーンで上映される時、画を全部投影しようとするとスクリーンの上下が帯になるか、スクリーンの形に合わせるためにデジタル的に拡大された(画質が悪い)画の左右をぶっちぎるかどちらかです。
当然、IMAXスクリーンで上映されていても、観客はIMAXでの追加料金を払って、通常スクリーンのクオリティのものを鑑賞しているだけなのです。
私は逆に、鬼滅は収益を見込めるのだから初動収益を最大化するためにスクリーン数を最大化するのは大賛成です。良くやった!と思いました。
取れる所から確実に取る事で、映画館全体の活性化に繋がるわけですから、そして鬼滅はそれが出来る作品なんだからスクリーンジャックは鬼滅の刃の使命みたいなもんかな、と。
映画館もアホじゃないので、しばらくしたら客入りに合わせてスクリーン数も減らして行くと思います。
今回人気なのはIMAX上映ですからね。通常のスクリーンは2週目から客入り減ってるし。
・TVシリーズの続編を映画館で見る
・初動が見込める作品は大量スクリーン開放
今回の鬼滅は↑の使命を背負っています
今後、これらのスタイルが当たり前になるように前例の道筋を作ってるんだな、と感じました。
30年前では考えられなかった。
アニメがこんなに映画館を牽引するほどの作品になるなんて、思いもしなかった。なので鬼滅人気はありがたいと思います。
さすがにスクリーンジャックは無いですね。映画の人気度を考慮した結果のシアター数でしょう。仮にジャックをしなかったとしても人気の無い映画に時間帯を割くことは無いと思いますよ。個人的に面白かったとしても映画館の経営者等も金にならなければ、成り立たないし。「個人的に」面白い映画が見れるのは映画館が上手く金儲け出来ているからということを知ったほうが良いですよ。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。