「背景や美術カメラワークは凄い、けど…」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 ryuzoさんの映画レビュー(感想・評価)
背景や美術カメラワークは凄い、けど…
個人的にufotableとは相性が悪いです。
何が悪いかと言えばアクションシーンがあまり好きではありません。
背景や美術カメラワークは凄いと思うんですがアクションシーンはホントに頂けません。
空の境界位の時はまだ良かったんですが、それ以降は正直好ましくないものが多かったです。
エフェクトで誤魔化した様な演出も好きじゃないですし、中割りがなく動きが高速でよく分からない動きをした後に見せつけるかのようにねっとりスローで動くみたいな、
160キロの直球と100キロのスローカーブを交互に投げるみたいな緩急の付け方も好きじゃないです。
では今回はどうだったかというと、今回は改善されてたと思います。
エフェクトはこの作品の表現の肝になる部分なのでそこには文句をつけませんがそれにしても今回は動きがわかりやすかったように思います。
いつものガチャガチャ動かすだけで中身のないアクションではなく今回は動きの1つひとつに流れが見えたので正直、お!と思いました。
相変わらずスローモーションは好きなのは頂けないですが個人的には遥かに進歩してるように感じました。
エフェクトで外連味マシマシにするのも刺さる人には刺さるんでしょうが、やはりアクションは動きの流れがないとアクションとは呼べません。次作以降もこの水準が保たれる事を願っています。
皆さんが指摘されている回想シーンですが、確かに多いです!
ですが個人的にはこれはそこまで気になりませんでした。
というよりはむしろ猗窩座のシーンは凄く良かったです。
アクションの流れの中で回想入れられるとダレるんですけど、割と1つひとつの動きの山場が終わった後に差し込まれていたので仕切り直しとしてキチンと機能していたように思います。
また構成もしのぶ戦、善逸戦、猗窩座戦とまとめてそれぞれに起承転結があったので映画として破綻してる感じもなかったです。
残念な点を挙げるならサントラが薄かったですねー今回は。
音楽がほとんど演出として機能してなかったです。
いい作品にはいい音楽が欠かせません、あるのとないのでは没入感が全く違います。
今回は全くと言っていいほどBGMが入ってこなかったです。
相変わらず背景や美術カメラワークは凄まじいものがあります。
無限城の表現など流石と思わせられる圧巻のものでした。
だからこそ、BGMには気合を入れてほしかった。(だからといってキャラソンみたいな子供だましの様な歌を挿し込まれても嫌ですが…)
忘れていましたがufotableって劇伴もかなり弱い部分だと思います。
梶浦さんがメインでやっている時は素晴らしいんですけど、ufotableお抱えの作曲家の時は恐ろしいほど薄い劇伴が多いです。
今回も恐らくそういうことなんでしょう。
個人的には今回の猗窩座の回想シーンのようなドラマ系を作らせたらufotableはかなり凄いと思っているので、そういうアニメを作った方がいい作品が出来ると思います。
京アニと似ていますね、あそこもアクションはからっきしだったので。
長々と書きましたが、今回は自分の相性の悪さからしたら鼻につく部分も少なく映像は間違いなく凄いんですけど、心に残るかと言われたらそこまでなので、このくらいの評価になりました。
最後まで読んでいただいた方ありがとうございます。
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