「祭りに参加してみた」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
祭りに参加してみた
“鬼滅の刃”には全く興味が無かった。邦画史上最高興収記録を打ち立てた前作も観ていないし、TVアニメも観たことが無かった。今作もスキップする予定だったが、今週映画館が“鬼滅の刃”に占拠されてしまったので困った。
週末の映画観賞は生活の一部であり、映画館までの往復1時間強の自転車通いが重要な体力&体型維持活動になっている俺にとって、映画館通いをサボるわけにはいかない(笑)
もう“鬼滅の刃”を観る以外に選択肢が無かった。
仕方なく、“祭り”に参加してみた。
【物語】
鬼殺隊の本部産屋敷邸で伏しているお館様は自分を囮にして、無惨を倒せと告げる。
お館様の危機に駆けつけた炭治郎や最高位の剣士“柱”たちは鬼の根城・無限城に突き落とされる。彼らは無惨を探すが、彼らの前に無数の鬼と“上限”たちが立ちはだかる。
【感想】
のっけから、“前週の続き”みたいな始まり方。
“鬼滅の刃”は凄い長編で、映画はある一部を切り取ったものでしかないことは何となく知っていたので、驚きはしなかったが、ストーリー展開は全く分からず(笑)
ただ、基本は “鬼退治”であることだけは分かったので、「これ、どういうこと?」みたいに頭を悩ますことは無かったのが救い。
全体のストーリー、背景、登場人物のキャラ設定を知らずに観るのだから、理解が極浅なのだけど、それでも
「ああ、これが人気の一要素なのか」
と感じたのは映像表現の凄さ。
一つは無限城の作画。唯一の予備知識だった映画館で予告編でも、まるで3D映像のような奥行きを感じる映像には少しだけ興味をそそられていた。全編この中で戦うのは知らなかったが、この筆致は見事だなと感心した。キャラ描画はアニメ、アニメしているのに背景画は超写実的というのがアンバランスでありながら、この作品の持ち味として思って面白く観賞することができた。
もう1つは、炭治郎たちと鬼の格闘シーンの迫力には目を見張った。はやすぎて何がどう書かれているのか良く分からないのだが、ハリウッド映画の実写&CGでスピード・“破壊”により迫力を醸すのとは異なる、アニメならでは描画の工夫が感じられた。 とにかく、これまで観たアニメでは経験したことの無かった対決の迫力が存分に伝わって来た。
これが本作で俺が一番感動したところ。
映画館が占拠されてしまったことに、半ば恨みを感じながら観た本作だったが、見て損は無かった。 門外漢のオヤジにも少しだけ人気の秘密が分かった。
オヤジはさすがに2回観ようとは思わないが、3部作らしいので次作も観てみようかなという気にはなった。
それにしても、日に6000回近い上映で映画館を占拠しながら、週末約8割の席が埋まったのは驚くしかない。これまで8割なんて数字は観たことないし、他のどの作品より販売率が高かったのだから、「これでも少なかった」ということになる。
いやあ、鬼滅恐るべし!!
映画館でアニメしか上映されなくなったら困るけど、コロナ禍以降ハリウッド作品を含めて興収100億円に達する実写作品が現れない中、国内映画業界を潤す“鬼滅”現象は映画ファンとしては喜ばしいと考えるべきなんだろうなあ・・・
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