「漫画とテレビアニメと映画のまとめ方→2回目鑑賞」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 ヤナコさんの映画レビュー(感想・評価)
漫画とテレビアニメと映画のまとめ方→2回目鑑賞
レイトショーなのに、6〜7割の観客数。人気の高さと、テンションが上がります。
作画、文句無し。無限城の床の木材の質感、雲などに至るまで一部の隙もない程。スタッフの努力、統括する担当者や監督の凄さを感じます。
音楽(BGM)も文句無し!シーン毎の世界観を的確に表現しているし、映画館の大音響だからこそ没入感に浸れる。
声優の皆さん、全員「鬼」のような素晴らしい仕事してました。
ストーリーボード、原作リスペクトなのは素晴らしかったのですが、個人的にテンポ感が悪く思った。
漫画(原作)は、毎週の展開から限られたページ数でまとめる必要があるので、多少行間を省略してもテンポやテンションを重要視する。バトルシーンなどは背景も含めコマとコマの間を読者が補完できるような、描き方をしている。
アニメはその行間を連続して、絵的に表現もしつつ、効果音やBGMもつける事で迫力が増す。
無限城の表現などはアニメならでは!!
とは言え、TVシリーズの場合納期や予算があるので、取捨選択の匙加減が必要。
映画も本来約2時間の時間と予算の制約があるが、本作は「三部作」、そして予算も潤沢、観客動員もしっかり見込めるので「2時間30分」と強気な展開が可能。
それ故に拘り過ぎて、冗長になるシーンがいくつか感じてバランスが悪く感じました。
童磨、猗窩座、獪岳3つのバトルがあるが、バトル+回想のパターンが繰り返されて、特に回想シーンが長すぎる印象。原作では、回想シーンの比重が少なめなので、勢いがあったのが本作は「やりたい事がやれる」環境な故に冗長に感じる。
三部作なので、童磨編は次回に持ち越しなのが消化不良。
上記の「バトル+回想」で物語の緩急を出していたのだが、単調にもなりがちな。。。。多分、バトルシーンのテンションと回想シーンのテンションが両方とも同じ濃さ。両方が濃すぎて胃もたれする感覚。回想シーンを少しあっさりさせても良かったかな。。。無限列車編はエピソードが一つなので集中出来て良かったんだよね。(漫画連載時、アニメ放送時は3つのバトルエピソードに区切りが出来るから、間延びせず「次はどうなるの??楽しみ‼️」となるが、必ず通して見る必要のある映画故に、この感想になる。コミック一気読みはテンポが良いので、高いテンションで駆け抜けられるけど、アニメ一気見はこの映画と同じ感想になるかと。でも、アニメ一気見は見るペースを自分でコントロール可能でもある)
思い切って獪岳を最初のバトルにして、猗窩座をメイン、童磨は次にするくらいの構成変更でもよいかなと。
上記の要素が合わさった故に、主題歌の印象が残らない。オープニングもエンディングも記憶に残らない。。。なんだろう???これ、この作品に限らず、最近のアニソンは「儲かる」が先行してレコード事務所のパワーバランスなどが見え見えであざとく感じるのです。
大ヒット映画の続編であり、クライマックスでもあり、それを意識してしまうと難しいのでしょうね。作り手も、期待値を上げてしまう観客も。
個人的に少し残念な部分はあれど、面白いです。大迫力です。スタッフ、キャスト素晴らしいです。映画館で観る方が絶対楽しい作品です!
8/17二回目の鑑賞、追記。
初回の鑑賞で「2時間半強制的に観るという映画故のデメリット」は変わらない。でも、バトルシーンの見せ方、特にBGMは変化を効かせている事に気がつく。そして、キャラの表情、声優の演技、仕草など本当に細やかな気配りをしている事にも気がついて、初見よりも楽しめたし感動レベルも上がりました。☆3.5→4に変更。
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