ブラックホーク・ダウンのレビュー・感想・評価
全73件中、21~40件目を表示
何のために戦うのか?
アメリカは蜂の巣を叩いてしまった。そう、女も子供も関係なく、市街地どこからでも襲ってくるのだ。まさに極限状態。アメリカ兵は自由と民主主義のイデオロギーの元、各国に軍事介入する。自分達が正義だと信じている。夫を失い悪魔に取り憑かれ殺人への道を歩む女や自分の父親を誤って殺してしまい泣き叫ぶ子供、人類を失い希望を失い絶望の淵に立たされている老人。政治家は言うだろう。自由と民主主義の為に我々は戦うのだと。現場の軍人は言うだろう。仲間のために戦うのだと。どちらも悪で、どちらもも正義である。
3.3なぜ他国の戦争に行くのか
全体的に普通な戦争映画。どこかでみたことあるようなストーリーではありました。
じゃっかん構成も長めで、ローン・サバイバーと比べるとパンチというかストーリー構成のパンチ感が足りないようにも感じました。
それはきっと小休止の場面が多かったからでしょう。さらに、相手方の思想なども描写としては皆無で、敵モブのエイムも「それどこに打っとるんやーい」と感じてしまう場面も。
足がもげたり、残酷な描写もあったもののなんか単調だなと感じてしまった。演者は有名ドコロばかりなのに、丸坊主でみんな同じ顔に見えるし、セリフもいまいち印象に残らない。
しかし、史実をもとにしているということで、ソマリア内戦について調べるきっかけを与えてくれました。また戦争と内戦、それとアメリカの目的や行動、国連の平和維持軍など関連事項を検索するきっかけにもなりました。
文化や言語、民族の多様性、立地関係、宗教、自然環境、食料、資源、自国の利益、政治、拒否権、同盟国、協力関係など多くの事項が重なって戦争が起こっていくのだなと感じ、戦争はもはや「自然災害レベル」なのだろう感じました。
作中でパレスチナと国連軍が出てくるところも個人的には示唆に富む描写だっと感じます。
個人的には最後の主人公のセリフは好きでしたね。
「ヒーローになりたいのか。いや今なら言える。そうー」
米軍の失敗作戦を通じ戦争の悲惨な現実をリアルに描写
現代の戦争映画を確立した
公開当時、劇場鑑賞に加えて再鑑賞。
これまでの戦争映画といえば、第二次世界大戦やベトナム戦争と
時代にやや古さを感じるものが多かったが、
本作は公開当時でも数年前に起きた、まさに現代の戦争を映像化したものである。
また完全な市街地戦という描写も当時から斬新で
そのスタイルやリアリティある映像は、
後発の戦争映画に多大な影響を与えていると感じて止まない。
また今、見てもどうやって撮影したんだろう、と思わざるを得ない大掛かりなシーンも多い。
(視覚効果程度、味付けはあったとしてフルCGはない、もしくはかなり少ないと思うのだが)
リドリー・スコットの映像美ともあいまれば、凄惨なのだが、ソリッド、スタイリッシュ。
映像のクールさにはシビれるばかりだ。
物語は世紀の大失態と言われたソマリアでの急襲作戦で、
ひたすら突入から帰還までをノンストップで追ったもの。
ゆえに二時間近く乱れ飛ぶ弾丸と、吹き上がる土砂。
肉が飛び、血がしたたる。
味方もどんどん負傷してゆき、手加減ない相手の残酷さはとんでもなく、
たみかけてくる緊迫と絶望の展開で埋め尽くされている。
正直、女子供に向かない度、200%だ。
ただ、イーストウッドの「アメリカンスナイパー」もそうだが、
とにかくアメリカという大国の病理の一端を感じ取るに、
これほど過不足ない作品もないだろう。
後の戦争映画の道筋を作ったとさえ思しきエポックメイキングな本作。
気合を入れてから是非とも見てもらいたいと、時を越えても感じた。
映像はなかなかすごいものがある
おもしろい、と言うのが憚られるジャンルではあるが、わりきって観た場合、手に汗握る紛争アクションという見方で間違ってなさそうな気はする。
あまり背景も描いていないしソマリア兵士側のドラマも省いて感情移入が起らないような構成になってる。単純に米兵に群がる暴徒化した民兵、くらいの見せ方。良い悪いではなく、ただ自分たちの命を奪うために押し寄せる敵を蹴散らしているといった感じ。やんなきゃやられる、ていう単純明快さ。しかしこの規模で制御不能な暴徒を演出した映像はなかなかすごいものがある。
以上かな、あんまり深掘りしても意外となんにもない、観たそのまんまの映画。
悲愴〜彼らが戦った意味とは
士気をを鼓舞する為か、明るく振る舞う兵士達。彼らの元に「強襲作戦」の司令が…。
生き残る為、押し寄せる民兵に銃を乱射する。負傷或いは命を落とした仲間を連れ戻す為、命懸けで挑む姿が余りに過酷。
凄まじい映像に心が痛む。ソマリア、アフガニスタン、アメリカ、そして日本の未来を思った。
-アイリーン
フジTVを録画にて鑑賞 (字幕版)
【ブラック・ホーク・ダウンの時代】
「なぜ、アメリカは他国の戦争を戦うのか」
エンディングの場面で、若い米兵が自問自答するように発する言葉だ。
このモガディシュの戦闘が行われたのは、ソ連崩壊により米ソ冷戦が終わり、アメリカが世界の警察或いは、民主主義の番人のような役割を、ある意味、期待されていた頃だ。
クリントン大統領は、国連の遅々として進まない内戦の調停、奪われっぱなしの援助食料、統治能力に欠ける国連軍に業を煮やして、世界最高の屈強なデルタフォースやレンジャー部隊を投入して、アイディード将軍の確保を目指したのだ。
しかし、映画「アウト・ポスト」でも描かれたように、政治家や軍の上層部の見通しは甘かった。
「アウト・ポスト」で描かれたのはアフガンの山岳地帯での孤立無援の戦いだったが、ここでは、市街戦だ。
多くの市民兵の反撃も予想してなかったのだ。
こうした政治家のエゴや、見通しの甘さでも悲劇は生まれるのだ。
ソマリアは独立後ずっと内戦状態で、2013年に国際通貨基金が、ソマリア連邦政府を承認したことによって、援助の道が開けたように思われたが、複数のグループが政府を宣言する状況で、政情は不安定なままだ。
最近では、ヴィム・ヴェンダースの「世界の涯ての鼓動」でソマリアの爆弾テロを阻止しようとする諜報員が描かれていたが、日本では自衛隊が警備の一部を担うソマリア海賊対策が知られているかもしれない。
ソマリア沖は豊かな漁場で、昔は日本向けの魚の輸出が盛んだったが、90年代の内戦で、輸出設備などが傷つき、また、ソマリア政府が、アメリカにソマリア沖での放射線物質の投棄を認めてから、漁民の生活は奪われ、アデン湾を中心に航行する船に対して略奪行為を行うようになったのだ。
「ブラック・ホーク・ダウン」の時代から、この国に安定は未だ訪れていない。
武装民間人何人ころしてんだよバカヤロー
あらすじのようにブラックホークヘリコプター2機が撃墜されるところからの救出戦闘ですが泥沼でした。
言葉が通じないし正義の価値観も違う地元民がわらわらと湧いてきては米軍負傷兵と銃撃戦になる。
見所は最後のほうの米軍負傷兵が地元民を打ちまくるけど地元民も10人ぐらい打たれてもお構いなしにわらわらと押し寄せる。最後は米兵が撃たれてオシマイなシーン。
あの米兵に正義なんてないと思った。
自分が生き残る確率があれば民間人何十人も道連れにしていいわけ?
こんな撃ちあいしてたら反米感情爆上がりで協力者も減ると思う。
この映画は米軍の言う正義の戦争が、実は撃ちあいでしか無いくだらない作戦だと言うことを強調してると思った。
プロパガンダ的に失敗だと思う。
これをアフリカや中東で放映してみ?
米軍の信用ゼロよ
3度目の正直‼️
何回観ても良い
米軍の出てくる戦争映画で3本の指に入る良作
まず、装備がまとも
どこのシーンでもおかしなところが無い
これには装備マニアもニッコリ
デルタが持っていたSpringfield Armory M14もM16の5.56x45mmだと弾が抜けて(ストッピングパワーが弱い)いたのをバスバス倒して尚GOOD
惜しむらくはアメリカ万歳映画であるが故にソマリア側が完全にゾンビの群れ描写
なにもソマリア側に感情移入が出来ない
むしろ敵意が湧きそうな感じだけど、押し入って荒らしているのはアメリカという事実
結論から言うと少数のアメリカ精鋭が舐めて掛かって、数千にボコられたけど正義の仲間パワー(国連)で無事勝利
多分実際に行った人もアメコミ的な頭の悪い感じに悪い奴をやっつける的なフワフワした感じくらいしか、何のために戦闘したか分かってないんじゃないかな
それを映画にしてアメリカ万歳するメリケン人はやっぱりすごいな
俳優が超豪華
ずっと見たかった映画。今みると俳優陣がめちゃくちゃ豪華。
トム・ハーディとニコライ・コスター・ワルドーは今作が初ハリウッド出演作らしい。
オーランド・ブルームがめちゃくちゃ若い。
ユアン・マクレガーもウィリアム・フィクナーも良い役で出てる。
トム・ハーディとタッグを組んでた人、すごい見覚えあるなと思ったらトレスポのあの人だった。ここでもユアンと共演してたのか!
約20年前の映画だからか、服装と髪型がほぼ同じだからか、映像が激しいからか、劇中誰が誰だかわからなくなる時があった。
エリックバナとトム・サイズモアは今と変わらなすぎ。
今まで見た戦争映画の中で1番リアルに描かれていたと思う。銃弾戦しかり怪我しかり。
結構グロい場面あり。下半身喪失シーンと太ももに手を突っ込むシーンは堪えた。
上の作戦練るメンバーと地上で戦うメンバーの差が、、。いつも下の人が痛い目ばかり見る。
敵地の中に墜落するの普通にめっちゃ怖い。群衆より先に早く着かなければ恐ろしいことが待ってる。実際、この作戦の最中に殺された米兵が民衆に引きずられる映像が世界にばら撒かれたらしい。
映画でも描かれていた、ゴードン(ニコライ)たち2人が自ら墜落現場に着陸すると志願し、そのまま死んでいったシーンの印象が強い。これも実話らしい。
描写は素晴らしかったが、実話に忠実に再現しているからかドラマ性はほぼ無かった。どっちかを悪人善人として描いている訳では無いように感じた。
今観ても迫力・緊迫感のある作品
紛争介入の難しさが浮き彫りに・・
90年代のアフリカ・ソマリアの紛争、民族大虐殺に抗議した米国を中心とする国連平和維持軍が派遣されたがモハメッド・F・アイディード将軍配下の民兵組織は国連軍に宣戦布告して紛争は泥沼化。そんな折、アイディード将軍の側近二人を捕らえようと1993年10月3日に米国特殊部隊が行った奇襲作戦の全貌を描いている、これは映画と言うより再現ドラマでしょう。
戦闘の舞台はソマリアの首都モガディシュの家並みが入り組んだ黒海市場、民間人も多く住む地域だから米軍も大掛かりな戦闘は想定しづらかったのだろう。ところが火蓋が切られてみると米兵160名に対し民兵は2千人近く、次々に湧いて出るから多勢に無勢、大規模な市街戦に発展してしまった。司令部はヘリを使った急襲作戦で30分で片が付くと甘く見ていたが米軍の動きは敵の見張りに察知されていた。武装ゲリラ定番のRPG(携帯ロケット砲)でヘリまで撃墜、救援部隊も燃やされた古タイヤのバリケードに阻まれ車両は蜂の巣の有様。
国連軍は装甲車を持っていたが米軍は国防長官レス・アスピンが平和維持軍にはそぐわないと装甲車両の使用を禁じていたので惨めな結果となった、本作戦の後、責任を感じて辞任、同様に作戦立案の甘さの責任をとって現地司令官のウィリアムF.ガリソン少将も退任しています。
この戦いの後、米兵の遺体が裸にされ、住民に引きずり回されるという悲惨な映像がソマリアから流されアメリカ国民の間で撤退論が高まりビル・クリントンは1994年、ソマリアからの撤兵を決定した。人道主義の発露としてもソマリアに助けに入った米国の若者が殺され、あるいは助けたかった筈のソマリアの民間人まで殺してしまう理不尽さは紛争解決の難しさを浮き彫りにしています。壮絶な15時間の死闘でした。
何が善なんだろ
反戦映画なのだとは思う。
見る価値もあると思う。
ただこれが、ソマリアの内戦にアメリカ軍が介入したこと自体は肯定してるのか、そこをも否定してるのかがイマイチわからない。
事態収拾のために送り込まれたレンジャー部隊。
ある日、30分で終わるはずの作戦が、ソマリア民平の反撃を受け、結局12時間以上の泥沼戦に発展してしまう。
1人の仲間も見捨てず、全員を戦地から基地に連れ帰るという絶対ルールを持つ米軍。
負傷兵救出に向かった兵士がまた負傷し、死傷者が増えるという悪循環に陥る。
激しい銃撃戦の中で、何のために戦うのかと聞かれたら、誰でも「今ここから、仲間と一緒に生きて帰るため」と答えるだろう。
大義名分なんか関係ない。
それを痛感させてくれる映画である。
米軍側の死者19人。
これに対し、ソマリア側の死者は1000人。
仲間を1人守るために、敵を100人吹き飛ばしたら、それは英雄なのか。
「良くやった」と言われることなのか。
それが私にはわからない。
何回観ても素晴らしい スコット、ブラッカイマー作品 忠実に再現され...
賛否が分かれる作品
戦争映画はちょっと辛い
ソマリアの内戦に参戦するアメリカ軍の話でした。戦争においては緩い計画と兵隊では作戦は失敗するという事なのかな。
後半はスプラッターシーンも多くてちょっと辛かったです。
敵を制圧する目的でもなく、敵の大将の側近を捕まえて今後の展開を有利に持っていくだけの作戦だった割に、アメリカ人は19人死んで、ソマリア人は1000人死んで、コスパで考えるとずいぶんな話だなと思いました。
まあ実話なのでそこに文句をつけてもしょうがないのですが。
リドリースコットらしく、街やセットの作りこみと戦争シーンの緊張感は凄いなとは思いましたが、個人的にはあまりフィットしなかったかな。
リアリティを追求した特殊部隊モノの最高峰
有名俳優がいっぱい
全編に渡る戦闘シーンは圧巻。グロテスクなシーンも満載。戦争による悲惨さ、無情さを不気味なまでに描いている。アメリカ万歳映画と批評されている方が多いようですが、むしろベトナム戦争と同じくアメリカの汚点を描いている映画でしょう。ソマリアは現在のイラクと同様にアメリカが過去において武器や資金を援助していた国です。強いてアメリカ万歳主義だということを挙げるならば、アメリカ軍が潔く撤退したこか?
反戦色も全く出ていない戦争映画ではあるが、何のために戦うのかということを後になって考えさせられる映画ですね。歴史を勉強すれば自ずとわかりますが、正義・自由・民主主義なんていう言葉が出てこなかったので救いです。事前に俳優の名前を確認せず見てたんだけど、ユアンやオーランドが出てたのね。。。わかんなかった(笑)
全73件中、21~40件目を表示