アイミタガイのレビュー・感想・評価
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「自分も誰かしら影響を受けている」
今年258本目。
人間一人じゃない。自分が人に与える影響より遥かにいい事を他の人から受けていると感じます。周りに恵まれている、簡潔に言うと。自分も人にいい影響を与える人間になりたい。アイミタガイとは持ちつ持たれつ。そこの説明が響きました。105分通してその言葉に作品が集中して行く、言葉を映画で表現する、帰って来てからも忘れない今作でした。
こんなんダメよ
すごく美しい映画だった。
便所の3人以外に悪い人がいない。
『夜明けのすべて』くらい優しい世界。
登場人物がそれぞれ繋がっていて、小出しにちょっとずつ見せられるたびに、ああココで⁈みたいに驚かされる。
普段でも何かあると「誰々が守ってくれた」とかあるけど、叶海が引き合わせた色々な出会い、チクショー良い話じゃないか。
冒頭に叶海のことを、見ず知らずの人を勝手にパシャパシャ撮ってヤダなぁと思ってごめんなさい。
草笛さん、90歳を過ぎて背筋もシャンとしていてハイヒール履いて素敵だった。
金婚式の披露宴って良いなぁと思っていたら、そんなところまで繋がってるなんて、よく出来てるなぁ。
澄人くんは頼りないけど、ほっとけなくて可愛らしくて、なんだかずっと観てられそう。
ロケ地は桑名と津なのかな?素敵な町並みだなぁ。
そういや配給会社にいた頃、ワーナーマイカル桑名ってのがあったな。
とても心地良く、穏やかな時間を過ごせる
地味なキャスティングなので、宣伝も地味だったが、見かけた予告編が心に引っ掛かるものが有ったので観賞。
観て大成功の作品だった。
【物語】
ウエディングプランナーの梓(黒木華)には中学時代からの無二の親友・叶海(藤間爽子)が居た。しかし、カメラマンの叶海は撮影に出掛けた異国の地で、山道崩落に遭遇し急死してしまう。梓は叶海を失ったショックを整理し切れず、日々の出来事を叶海宛にLINEで送り続けていた。
一方、叶海の両親の優作(田口トモロヲ)と朋子(西田尚美)は娘の死後に知らない養護施設から娘宛ての郵便物を受け取る。それをきっかけに生前の娘とその施設との関係を知ることになる。また、母親は娘のスマートフォンにメッセージが届き続けていることに気づく。
故郷の小さな町を中心に様々な人の温かい気持ちの繋がりが描かれる。
【感想】
劇中の主人公達のセリフにも
「アイミタガイ?」
「初めて聞いた」
とあるのだが、当然俺も初めて聞いた。「困ったときはおたがいさま」くらいの意味のようだ。
作品の主題は、「他人が困っているときに手を差し伸べることは、必ずしも自分が犠牲になることではなくて、巡り巡って自分に返って来るものだ」というところだろうか。
他にも「世間は狭い」的な人の繋がりが描かれる。
まあ、「ちょっと“世間”が狭過ぎだろ」的な都合良過ぎる偶然もあるものの、とにかく人間の温もりを感じられる心地良い作品だった。
真実として、人の心の闇や世間の理不尽さを描く作品も有って良いのだが、たまには善意や優しさが満ちた世間を描いた作品も良いものだ。
「今日は心穏やかな休日を過ごしたい」みたいなりきに超おススメ。
悲しみをいくつかのりこえた大人のための寓話
素敵なレビューが多いので、背中を押されて観てきました。
観て良かった!
他愛もない出来すぎたストーリーですが、少し心が疲れているときはこういう話が刺さるんですね〜
亡き人の想いを発端に、関係者それぞれの些細な行動が思いもかけない人の背中を押して、登場人物全員が一歩前に踏み出してゆく…
不覚にも涙が出ました😢
ソットナク
親友の死を知りつつも、その事実を受け入れて前に進むことが出来ない。彼女のLINEに今もメッセージを送る。
フワッと、そしてそっと寄り添ってくるお話。全ての事象は何処かの何かに繋がってる。悲しいながらも幸せな気分にさせてくれるお話。
とても面白かったです。
アイミタガイ ≒ 間接的互恵利他行動 ≒ 情は人の為ならず
1. 情は人の為ならず
ヒトが初対面の他人にも利他的(altruistic)に振る舞う事は、進化生態学では説明するのが難しい。此処で「利他的」とは単なる協力ではなく、「自分が損してまで」相手に得させる事。その為、他人から協力されるだけで何の恩も返さないfree riderに搾取され易く、利他的な行動は理論的には広まり難い筈。
しかし1998年に提唱された「間接的互恵行動」が理論的ブレイクスルーとなる。利他的に振る舞う善人の「評判」が世間に広まり、「評判」が高い善人が初対面の他人からも協力してもらえるなら、free riderに対抗し得るという理論。実験的な検証例もあり、ヒトに利他性が維持されている要因に「間接的互恵性」が重要だと考えている研究者は多い。
本作が取り上げた「相身互い」は「間接的互恵行動」に近い。協力した相手からの見返りを期待する「直接的」互恵行動とは違い、「間接的互恵性」では余程評判が悪い相手でなければ、誰にでも親切にするという平和な社会が維持されうる。他人にかけた情が、回り回って自分に返ってくるという慣用句「情は人の為ならず」とほぼほぼ同義に感じる。
本作で、ヒロイン(黒木華)や親友(藤間爽子)や恋人(中村蒼)の何気ない善意が、自身の関係者に返ってくる様はよく描かれている。手を掴んだ後の親友が、ヒロインを窮地から救うシーンは青春そのもの。こみち(草笛光子)が、無意識に与えた癒やしが、自身が再生するきっかけになる展開もいい。親友の両親(田口トモロヲ, 西田尚美)の切なさは心に刺さる。いい人過ぎないヒロインと、仔犬のように慕う恋人の関係も微笑ましい。
📕
2. 偶然も連鎖させ過ぎると御都合主義に
ただ本作の終盤で畳み掛けられる偶然の連鎖は若干興醒めした。「陰日向に咲く」程あざとくないが、逆にあれくらい派手n方が潔かった。情が世の中を駆け巡って返って来てほしいとは期待するが、本作ほど短い経路で友人や恋人、遺族に返ってくるのは「ご都合主義」が過ぎる。伏線回収と悦ぶ観客がいるのだろうが、現実味が薄れたのが残念だった。
車屋さん(苗字)は全国で約70人。
「相身互い」初めて知った言葉でした。
人は1人では生きていなくて、誰かに助けられて時に誰かを助けているのですね。温かい連鎖が沁みました。
風吹ジュンさんがちらし寿司を作る際に使っていた銅製の卵焼き器は憧れです…。梓と横になって背中にそっと手を置いて言葉をかけたシーンがとても良かったです。
そしてロケ地巡りしたくなるほど、素敵な街並み!
エンディングもまた黒木華さんの歌声がそっと寄り添ってくれます。
この世は良き縁によって生かされている!
久々に繊細で心が優しくなれる美しい映画を見た気がしました。ヒロイン(黒木華)の大親友である女性カメラマンが、外国で亡くなったこと以外は、淡々と進む日常が描かれます。しかし、実はそれこそが本当の幸せを含んでいるということを、見事に端々に表現しているこの作品に、ものすごく感動しました(正直5回ぐらい泣きました)。ドラマチックな人生でなくても、日常はこんなにも多くの愛が潜んでいるのだということを、改めて教えていただいたようです。家に帰ったら、家族や隣人たちをもっと大切にしたくなりました。タイトルの「アイミタガイ」は、実に含蓄が深い言霊です。その意味は、人間は縁によって生かされているということなのでしょうか。劇中では「アイミタガイ」を「持ちつ持たれつ」と表現していましたが、私たちの人間関係において、誰にもお世話にならないで生きている人などいないということなのでしょう。良く因縁(物事の持っている定まった運命)という言葉を使いますが、この作品では見事にそれを日常の中で再現しています。ヒロインの彼氏が電車の中で本を落として起こした人物は実は亡くなった女性カメラマン父親だったとか、ヒロインに結婚指輪を作ろうと出かけた店の店主が、ヒロインの携わった結婚式に出席していたとか、それらの幾つもの出来事の偶然(必然?)に思わず唸ってしまいました(びっくりする設定です!)。この世は全て縁で繋がり偶然など一つもないような気さえしてきます。そして登場人物たち、ひいては人間全てが自然に幸福の方向へ、愛の方向へ、間違いなく進んでいるという表現に滂沱の涙でした(感謝!)。きっと、良い人だけ登場する作品も嘘偽りではないのかもしれません。
持ちつ持たれつ、お互い様‼️
この作品は群像劇としてはこの数年で一番の秀作かもしれない‼️梓と叶海という中学時代からの親友同士の友情の物語‼️叶海が事故で不慮の死を迎えたことをきっかけに、両親の離婚のために結婚に踏み切れない梓とその恋人、倦怠期を迎えた矢先に娘を失った叶海の両親、93歳の老女とそのヘルパーを務める梓の叔母のお話を軸に、登場人物の一人一人が絶妙につながり、観る者を幸福感で満たして素晴らしい感動を与えてくれる‼️中学時代の梓と叶海の夕方6時の憩い、そしてある金婚式での草笛光子さんのピアノがホントに胸に沁みる‼️叶海の両親に初めてお会いした梓の美しい涙‼️こっちまで泣けてくる‼️ラスト、恋人の思いに応えてあげたい梓の手を叶海が引っ張り、行っちゃうシーンもホントに素敵なシーン‼️続く恋人のプロポーズを受け入れる梓役黒木華さんの演技もホントにたまらない‼️出演者も黒木華さんをはじめ、皆さん好演なのですが、いわばこの作品の要とも言うべき叶海役、成年時代の藤間爽子さん、中学時代の白鳥玉季ちゃんの二人の、まるで全編を包み込むような存在感が特に素晴らしいですね‼️そして観客一人一人に語りかけるような黒木華さんによる主題歌も忘れられない余韻を与えてくれます‼️
概ね優しい映画でしたが。。
予告編を見た時はあまり興味は沸かなかったのですが、レビューが良さそうだったので鑑賞してみました。
色々な出来事が繋がっている、という優しい映画でそれなりに良かったですが、
冒頭、主人公の友達(カメラマンの女の子)がレストランの他のお客さんの親子をいきなり勝手に撮影していたのがすぐ気になってしまい。。
いくら撮影を生業としているカメラマンだとしても、雰囲気の良さそうな親子がレストランの店内にいるな〜と思ったとしても。。なんだかいきなり盗撮していたのでちょっと幻滅しました。
(この友達の行動に何も言わない主人公にも違和感。)
学生時代の「主人公を助けるためにイジメの現場を即座に撮影した」というのは理解出来ますが、冒頭の親子へ突然撮影してしまった場面が私にはマイナス点でした。
(もし自分が勝手に被写体にされたら不愉快です。。この映画の唯一残念な所。)
*****
ただ草笛光子さんのピアニスト姿、靴に合わせてドレスも、と新調して90歳を超えても背筋を伸ばして颯爽と1人でステージを歩く姿はとても良かったです。
こういう、高齢者になっても颯爽とした佇まいでいよう、とお手本になりました。
人が繋がりあって生きている、というテーマそのものは良い作品だったと思います。
実は繋がってるってのが好きみたい
お客さんが自分含めて2人しかいなくて、でもいい映画だったなぁと思ったので、その知らない人に話しかけようかと思ってたら、エンドロールで出て行ってしまわれて、声がかけられなかった。そう思えるぐらいいい映画でした。厚生労働省がタイアップというのは気に入らないけど。
超オススメ
「まぁとにかく観て!」って思える作品
中学時代のイジメにあっていた時に助けてくれた同級生と長く良い友人として付き合っていた中、不慮の事故に遭いその友人を亡くしてしまった主人公の話
普段、私は座右の銘として「情けは人(他人)の為ならず」心掛けていて「アイミタガイ」とは意味が違うのですが亡くなった友人が他人に情けをかけていた事により、めぐりめぐってその友人の親御さんの傷を癒やす為に恩が帰ってきたのだなぁと思ったら親御さんが出るシーンは全て泣いちゃった
当然、他にも点と点が繋がる良いシーンが沢山あります
観てのお楽しみです。
出演されている演者の皆さんが最高に良くて風吹さんは年齢を重ねても可愛いなぁなんて思ったり最後の主題歌を黒木さんが歌っているのですが、これがまた良いのです
本当に観てほしい作品
伏線
終盤にかけていろんな伏線が繋がります。どれもグッとくるのだけれど、本を落として目を覚ましたお父さんが娘に最後会えたところ、涙が溢れました。
歳をとったせいか、娘を亡くしたご両親に一番目を奪われました。親より先に逝っちゃいけないんよ、などと映画の本筋とは関係ないことが心に浮かびます。
人間どこで誰とどんなご縁で繋がっているのかわからないんですね。知らないところで誰かに助けられている。普段そんなこと忘れちゃってなんで私ばっかりしんどいの、とか考えちゃう。
忘れないようにします。
人の繋がりって現実もこんなもんかなと
色々人生に重なる部分があり良かったです。
多かれ少なかれ誰もが誰かにお世話になっている。
誰の世話にもなってない人なんていない。
じっくり心に染みました。
アイミタガイの美しい気持ちが心に染みた。背中を押すということの具体...
アイミタガイの美しい気持ちが心に染みた。背中を押すということの具体的なイメージ。西田と田口の関係とかいまいちわからないけれど、田口はいい。
全206件中、101~120件目を表示