アイミタガイのレビュー・感想・評価
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この世は良き縁によって生かされている!
久々に繊細で心が優しくなれる美しい映画を見た気がしました。ヒロイン(黒木華)の大親友である女性カメラマンが、外国で亡くなったこと以外は、淡々と進む日常が描かれます。しかし、実はそれこそが本当の幸せを含んでいるということを、見事に端々に表現しているこの作品に、ものすごく感動しました(正直5回ぐらい泣きました)。ドラマチックな人生でなくても、日常はこんなにも多くの愛が潜んでいるのだということを、改めて教えていただいたようです。家に帰ったら、家族や隣人たちをもっと大切にしたくなりました。タイトルの「アイミタガイ」は、実に含蓄が深い言霊です。その意味は、人間は縁によって生かされているということなのでしょうか。劇中では「アイミタガイ」を「持ちつ持たれつ」と表現していましたが、私たちの人間関係において、誰にもお世話にならないで生きている人などいないということなのでしょう。良く因縁(物事の持っている定まった運命)という言葉を使いますが、この作品では見事にそれを日常の中で再現しています。ヒロインの彼氏が電車の中で本を落として起こした人物は実は亡くなった女性カメラマン父親だったとか、ヒロインに結婚指輪を作ろうと出かけた店の店主が、ヒロインの携わった結婚式に出席していたとか、それらの幾つもの出来事の偶然(必然?)に思わず唸ってしまいました(びっくりする設定です!)。この世は全て縁で繋がり偶然など一つもないような気さえしてきます。そして登場人物たち、ひいては人間全てが自然に幸福の方向へ、愛の方向へ、間違いなく進んでいるという表現に滂沱の涙でした(感謝!)。きっと、良い人だけ登場する作品も嘘偽りではないのかもしれません。
持ちつ持たれつ、お互い様‼️
この作品は群像劇としてはこの数年で一番の秀作かもしれない‼️梓と叶海という中学時代からの親友同士の友情の物語‼️叶海が事故で不慮の死を迎えたことをきっかけに、両親の離婚のために結婚に踏み切れない梓とその恋人、倦怠期を迎えた矢先に娘を失った叶海の両親、93歳の老女とそのヘルパーを務める梓の叔母のお話を軸に、登場人物の一人一人が絶妙につながり、観る者を幸福感で満たして素晴らしい感動を与えてくれる‼️中学時代の梓と叶海の夕方6時の憩い、そしてある金婚式での草笛光子さんのピアノがホントに胸に沁みる‼️叶海の両親に初めてお会いした梓の美しい涙‼️こっちまで泣けてくる‼️ラスト、恋人の思いに応えてあげたい梓の手を叶海が引っ張り、行っちゃうシーンもホントに素敵なシーン‼️続く恋人のプロポーズを受け入れる梓役黒木華さんの演技もホントにたまらない‼️出演者も黒木華さんをはじめ、皆さん好演なのですが、いわばこの作品の要とも言うべき叶海役、成年時代の藤間爽子さん、中学時代の白鳥玉季ちゃんの二人の、まるで全編を包み込むような存在感が特に素晴らしいですね‼️そして観客一人一人に語りかけるような黒木華さんによる主題歌も忘れられない余韻を与えてくれます‼️
概ね優しい映画でしたが。。
予告編を見た時はあまり興味は沸かなかったのですが、レビューが良さそうだったので鑑賞してみました。
色々な出来事が繋がっている、という優しい映画でそれなりに良かったですが、
冒頭、主人公の友達(カメラマンの女の子)がレストランの他のお客さんの親子をいきなり勝手に撮影していたのがすぐ気になってしまい。。
いくら撮影を生業としているカメラマンだとしても、雰囲気の良さそうな親子がレストランの店内にいるな〜と思ったとしても。。なんだかいきなり盗撮していたのでちょっと幻滅しました。
(この友達の行動に何も言わない主人公にも違和感。)
学生時代の「主人公を助けるためにイジメの現場を即座に撮影した」というのは理解出来ますが、冒頭の親子へ突然撮影してしまった場面が私にはマイナス点でした。
(もし自分が勝手に被写体にされたら不愉快です。。この映画の唯一残念な所。)
*****
ただ草笛光子さんのピアニスト姿、靴に合わせてドレスも、と新調して90歳を超えても背筋を伸ばして颯爽と1人でステージを歩く姿はとても良かったです。
こういう、高齢者になっても颯爽とした佇まいでいよう、とお手本になりました。
人が繋がりあって生きている、というテーマそのものは良い作品だったと思います。
実は繋がってるってのが好きみたい
お客さんが自分含めて2人しかいなくて、でもいい映画だったなぁと思ったので、その知らない人に話しかけようかと思ってたら、エンドロールで出て行ってしまわれて、声がかけられなかった。そう思えるぐらいいい映画でした。厚生労働省がタイアップというのは気に入らないけど。
超オススメ
「まぁとにかく観て!」って思える作品 中学時代のイジメにあっていた時に助けてくれた同級生と長く良い友人として付き合っていた中、不慮の事故に遭いその友人を亡くしてしまった主人公の話 普段、私は座右の銘として「情けは人(他人)の為ならず」心掛けていて「アイミタガイ」とは意味が違うのですが亡くなった友人が他人に情けをかけていた事により、めぐりめぐってその友人の親御さんの傷を癒やす為に恩が帰ってきたのだなぁと思ったら親御さんが出るシーンは全て泣いちゃった 当然、他にも点と点が繋がる良いシーンが沢山あります 観てのお楽しみです。 出演されている演者の皆さんが最高に良くて風吹さんは年齢を重ねても可愛いなぁなんて思ったり最後の主題歌を黒木さんが歌っているのですが、これがまた良いのです 本当に観てほしい作品
伏線
終盤にかけていろんな伏線が繋がります。どれもグッとくるのだけれど、本を落として目を覚ましたお父さんが娘に最後会えたところ、涙が溢れました。
歳をとったせいか、娘を亡くしたご両親に一番目を奪われました。親より先に逝っちゃいけないんよ、などと映画の本筋とは関係ないことが心に浮かびます。
人間どこで誰とどんなご縁で繋がっているのかわからないんですね。知らないところで誰かに助けられている。普段そんなこと忘れちゃってなんで私ばっかりしんどいの、とか考えちゃう。
忘れないようにします。
人の繋がりって現実もこんなもんかなと
色々人生に重なる部分があり良かったです。 多かれ少なかれ誰もが誰かにお世話になっている。 誰の世話にもなってない人なんていない。 じっくり心に染みました。
アイミタガイの美しい気持ちが心に染みた。背中を押すということの具体...
アイミタガイの美しい気持ちが心に染みた。背中を押すということの具体的なイメージ。西田と田口の関係とかいまいちわからないけれど、田口はいい。
アイミガタイの空に
性善説で世界は出来ている映画。 名古屋と言うちょうど良い都会で、田舎のような全員知り合いみたいな世界でも無く、本当ちょうど良いサイズで人の繋がりと奇跡で産まれる幸せを描く。 もうね、顔も名前も知らないどっかの誰かに、少しずつ助けられ、幸せを得てんんのよ。 何処かで誰かに助けられ自分も知らずにだれかを助けてる。 この映画の登場人物全員が善人。 世界がこうで有ればサイコーだな!! ん? んじゃさ、開始早々主人公を事故に巻き込んだ車のドライバーは何んなん?? 顔も名前も出てこないから、彼か彼女か知らんけど、あのドライバーはどう言う因縁で不幸をを産んだの? アイミガタイの理念なら、主人公からの発信因縁、主人公近くからのいじめ暴力じゃないと事故巻き込むとか理屈が通らない! 映画のカメラに映らないだけで、主人公に不幸を与えられてたって人生なの?あのドライバー? あの後交通刑務所に収監されて、口にねじり棒突っ込まれたり、意地悪な署長に帳簿のごまかしとか手伝わされ、下水道で脱獄試みたりすんの? 幸福の連鎖だけ描かれてもさー。 アイミガタイ。 余りに美しくウェルメイドだったけど、そっちのお互い様感は都合よく無視してね? ゴメン、この映画に関わったので悪人なのは、心の汚れた俺一人だけです。
これは良い 泣ける ◎◎◎◎◎
これはすごく良かった
ファンタジーじゃないリアルな不思議な感じの話でした
悲しい泣きではなく、感動の泣きのため心地よい
見やすさ◎
ストーリー◎
キャラクター◎
没入感◎
個人的好み◎
オモイはカタチになる
と言う近代以降の日本人が忘れた感覚を フルに描き出した映画 泣かせるぞ。と言わんばかりの展開は それやりすぎやし盛りすぎやで。 って突っ込みを入れたくなったが アイミタガイと言う言葉を実感するには 必要だったんだろうな。 と容認したわ◎ 精神やスピリットは 物質とはまた別物のフォームのない存在だと 思われているが、 インフォメーションはフォームに入って 実態を持つことを指す言葉だと言うし オモイはカタチを持つ。のは事実である(^^) ええ映画やったわ🎬
どんどん繋がっていく伏線の数々が秀逸
ウェディングプランナーの梓さん
出張先で亡くなってしまった親友の叶海さん
梓の交際相手の澄人さん
この3人の関係した人たちがそれぞれの出来事を伏線として、回収されるとどんどん心が和まされる。
悪人はこの話にはいません(強いて言うと梓さんの客の女性が未婚の梓よりも結婚しているプランナーを希望するのは悪い奴と思うけど、悪意で言った理由でなく梓さんの結婚への変心を後押しするのに出て来ていただけ)。
叶海さんの善きと思いしていたことから、そして澄人さんの善きと思いしていたことが主人公の梓さんへそれぞれ繋がっていく伏線が秀逸でした。
梓さんの親友の死で心折れそうにしていたのに、叶海さんの生前していたことが梓さんの心を前向きにさせる力となり生きてゆける様を綺麗にまとめた傑作でした
観たことを心より感謝したくなる映画
悪人ゼロ、みんなイイ人ばかり、その上何にも起こらない、設定上主人公・梓(黒木華)の親友・叶海(藤間爽子)が交通事故で無くなってしまうことだけは大事件ですが。にもかかわらず観終わって押し寄せる豊かな情感はどうだろう! 映画もいろいろタイプはあるけれど、観てよかった!と心のポケットがひとつ増えたような善なる歓びを得られる作品は得難い。 アイミタガイとカタカナで記されるタイトルの意味を主人公達は「初めて聞いた」と言ってますが、えっ?こんなの知ってるものと私は思ってまして、梓の叔母(風見じゅん)が言葉の説明を映画の中でし出した時は、さすがに白けました。そんな映画のキモを言葉で解説なんてあり得ないでしょと。「相身互い」は正確には「相身互い身」で、同じ身分や立場の者達はお互いに助け合う意味で、昔の武士の言葉の名残らしい。映画では「お互いさま」と受け身のように言ってますが、積極的に助けましょうのニュアンスの方が強い。翻って「情けは人の為ならず」となるわけで。 黒木華がメインではあるけれど、完全に群像劇で、①結婚式場に務める梓(黒木華)と中学からの親友である叶海(藤間爽子)の友情、②梓と彼氏である澄人(中村蒼)の恋の進展模様、③途方に暮れる叶海の両親(田口トモロヲ&西田尚美)に突然児童養護施設の所長(松本利夫)が訪れる、④要介護の高齢者こみち(草笛光子)の面倒をみるヘルパーさん(安藤玉恵)、⑤梓の叔母である(風吹ジュン)との関わり、⑥梓と叶海の中学時代の追憶と不思議なピアノ演奏、⑦澄人の喋る電車の居眠り男のハナシ、⑧宝石店の主人と孫の関係、などをベースにそれこそエピソードのそれぞれがアイミタガイとばかりに関連し絡み合う脚本が秀逸。 近鉄の全面協力で三重県の桑名市がベースとなっている。夕暮れ時の温かい照明に包まれた電車の走行シーンは温かく、まるで前述のエピソードを連結しているよう。すれ違う人々、駅で車内でホームで、みんな赤の他人として振る舞っているけれど一皮めくれば、あれやこれや繋がりがあるかもしれず、ただ知ろうとしてないだけ。原作の短編エピソードを繋ぎ合わせた脚本ですが、相互の人物の絡みは脚本時点で点と線を結び合わせたのでしょう。上出来の繋がりの連続に嫌味や作為は全く感じさせず、ただただ心優しくなるのです。これが新宿駅でしたら有り得ないのです、だから人口約14万人の桑名市が活きるのです そのために「ピアノを聞いたことがある」の種明かしに中学時代までさかのぼり、電車で居眠り叔父さんのハナシを、さて誰でしょうとフックをかけ観客に過去シーンを提示する。ご都合主義なんて貶さないで下さい、人生なんてこんなもので、広いようで社会は狭いのです。だからお互い様に助け合う意味がある。 それにしても黒木華は引っ張りだこの人気者で、実力のみならず最近妙にキレイになりましたよね、山田洋次監督の「小さいおうち」(2014)の頃は昔風が売りでしたのにね。圧巻は「九十歳。何がめでたい」(2024)でも魅力炸裂の草笛光子でしょう、宴会場で堂々たるピアノ演奏の素晴らしさ、すっと伸びた美しい背中を惜しげもなく輝かせるブルーのドレス、作品が締まるとはまさにこの事です。驚きは初めて観ます友人役の藤間爽子で、コケティッシュなキュートさで、出番は少ないのに強烈な印象を残す。引っ込み思案な梓をグイグイ推すポジティブが役柄とともに活きてます。これから伸びる逸材でしょう。 観ないと損します、本当に。
素晴らしい作品に拍手喝采👏
登場人物の自然な繋がりが見事に描かれたストーリーとベストマッチな配役を演じたアクターの皆様に感動しました。間違いなく今年のベスト5に入る名作。心を揺さぶられ涙腺崩壊でした。 タクシーの車屋さんエピソードがツボでした。この辺りから涙目に😿電車エピソードが繋がった時は😹 相手を信頼するエピソードがトドメの一撃でした。 究極のハッピーエンドを久しぶりに堪能しました。 観て良かった。もう一度観たい作品です。 是非映画館で🎦 127
何度もじんわりと
ぼろぼろ泣くという感じではなくて。 娘の死、親友の死を乗り越えるなんてまだまだ出来ないが、少しずつ前に進もうとする姿に胸を打たれる。 親友なのに親に会ったことないことにちょっとびっくりしたけど。 それ以外は押し付けがましさのない偶然により人の縁が繋がっていくことで強張っていた心が柔らかくなっていく。 そんな感じの優しい作品だった。
いやあ、泣いた、泣いた。
心が疲れちゃった人や、温かい話が観たくなった人。そんな人におすすめです! 写真家の友人を若くして事故で失った結婚式場の女性プランナーの主人公と今ひとつ頼りない彼氏。主人公同様に悲しみから抜け出せていない友人の両親。大好きなピアノをある出来事以来封印している90歳を超えた女性の家に家事手伝いに行くことになった女性。こういった人々の毎日を描いた映画。 俺は、なんだかさまざまなシーンにハマってしまって、ずっとずっと涙を流してました。いやあ、泣き虫爺さんも極まれりだわ。 悪い人はいない、汚いこと、嫌なこともない映画。情けは人のためならずを描く映画。そんな映画をどうぞ! おまけ1 音楽の妙。結婚式場で使われる曲たちは、やっぱり素敵な曲ばかりなんだね。 おまけ2 ラストの "I meet a guy." もしゃれたエンディングで好きです。 おまけ3 > 情けは人のためならず 人のためにではなく、巡り巡って俺に返ってくるからやっているんだ、という気持ちで押し付けがましくない人生を送ろうと思います。 誰かが人のために何かをすると、世界の平和係数がほんの少し上昇する。きっとそんなことなのだろうなと、これだけは、かなり若い頃から思ってます。平和係数は、いつか科学で解明されるだろう、とも。
期待度○観賞後の満足度◎ 観る前は“相身互い”という言葉はもっと人間関係が密な時代・場所に合うように思ったが、人間関係が希薄になっている現代だからこそ意味がある題名かなと今は想う。
《原作未読》 ①人肌というか、程よい温度の程よいペースで人と人との繋がりを紡ぐ物語。 先ず感心したのは演出の安定度と堅実さ。且つTV監督と映画監督を兼ねる人の演出に往々にして有るような味気なさがない。 ②本来の“相身互い”の意味からすれば近江八幡?に住む梓のお祖母さんとそのお隣さん(ボヤを起こしたお祖母ちゃんの住む)との関係が一番しっくり来る。 主要登場人物群の中で敢えて“相身互い”の身の上と言えるのは梓と叶海の両親であるが、本作中ではラスト近くでやっと相見えることになる。それまではLINEで一方通行の梓のメッセージが、親友を無くして前に進めない梓と、最愛の娘を無くして前に進めない両親(特に母親)との“相身互い”の絆となっている(ここが本作の脚本の巧さであり弱点でもある)。 ③それ以外の登場人物達の繋がりは、どちらかと云うと“袖振り合うも多生の縁”“風が吹けば桶屋が儲かる”みたいな感じだが(正確にはちょっと違いますが)、誰かの好意が誰かに幸運をもたらし誰かの後押しが誰かが人生の新しい一歩を踏み出す勇気と結果をもたらす、と云うと事を描きたかったのだと思えば、まるでアガサ・クリスティのミステリみたいに狭い世界の中で実は皆に何らかのリンクがあったというような現実では起こり得ないことでも映画脚本としては巧く構築されていると思う。 ④だから、
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