「何度もじんわりくる作品」アイミタガイ Qooさんの映画レビュー(感想・評価)
何度もじんわりくる作品
アイミタガイ
何度も目が潤みました
いつも元気で明るく、中学の時に引越してきてからずっと梓を支えてくれたカメラマンの叶海は、不運にも海外赴任先で亡くなってしまう
その親友の叶海が亡くなってからもメッセージを送り続け、いつも支えてくれ、背中を押してくれた叶海の死を受け入れられずにいる梓
いつもタイミングが悪く頼りないと思われている澄人は梓の恋人で、梓との将来を考えているが、両親が離婚していて結婚願望がない梓に2人の将来について口にすることができずにいた
梓の叔母の介護先のこみちさん
93歳で気難しそうだが、3歳からピアノを始めたことを叔母に教えてくれる
ウエディングプランナーの梓は、担当している金婚式でピアノを演奏してくれる年配の方を探していて、叔母からこみちさんのことを聞いて紹介して欲しいとお願いする
しかしこみちさんは、15歳の時に戦争に出て行く若者たちへ、生きて帰って来て欲しいと願ってピアノを弾いて送り出してしまったことを後悔していた
そんな自分は人前でピアノを弾く資格はないと
そのこみちさんの弾くピアノを中学の時の梓と叶海は、6時のピアノと呼んで親しんでいたこと
そのこみちさんのピアノに救われていたことを梓はこみちさんに伝える
そしてこみちさんは引き受けてくれることに
叶海の両親は、叶海が亡くなって悲しみに暮れていたが、叶海が生前にした事を知ることで、前向きになっていく
叶海が生前 養護施設の子供たちに送った写真が、その施設のトイレに飾られているのを見て泣いていた両親のシーンにも涙
叶海の母が、叶海の残した携帯に届く梓のメッセージを見守っていたが、叶海の母もまた、それに救われていたのだろう
優しく梓を迎え入れてくれる父方の祖母
祖母の言葉の「アイミタガイ」
お互い様っていうんかなぁ・・・
これもじんわり
澄人が梓への指輪を密かに見に行っていた優しい宝石店の店主
叶海や叶海の両親、澄人に祖母、叔母、こみちさん、宝石店の店主
すべてが繋がりあっていて、救われ、それに背中を押され踏み出すことができた梓
「アイミタガイ」ってこういうことなんだ
「誰かを思ってしたことは、巡り巡って見知らぬ誰かをも救う」ということなんだ
何度となく涙が出て感動しました
こみちさんの弾く「ラブ・ミー・テンダー」がとてもこころに染みまたも目が潤みました