「行っちゃえ、梓!!」アイミタガイ MARさんの映画レビュー(感想・評価)
行っちゃえ、梓!!
親友を失ってしまった結婚願望のない女性がその現実を受け止めきれず、変わらずにラインを送り続けているとある時既読が…。
あまり邦画は観ない質なのですが、評判が良いようなので急遽鑑賞!!
いやぁ〜なんと言いますか、目頭が熱くなる映画は数あれど、しっかりドッと溢れてきたのは何年ぶりか…。
登場人物達のさりげない繋がりは、出来過ぎと言っちゃえばそうだが、この伏線回収は爽快ですね。
親友を失い…娘を失い…旋律を奏でる心を失い…両親とは疎遠になり…
それぞれに哀しみを抱えた普通の人々が、巡り巡る人生の中で補い合うように大切な何かを取り戻していく様に熱い涙が溢れてくる。
おばあちゃんの言っていたアイミタガイの意味にはグッときますね。ワタクシも今現在、職場で自分だけが貧乏くじを引かされている…なんて悩んでいますが、冷静に見渡せばささやかでも助けてくれようとしてる人達も確かにいるわけで。
明日からも頑張ろうと思わされました。
ベストキャラは…やっぱり澄人ですかね。
「良い友達を持ったね…」の表情。好きな梓を慰めたい気持ちは勿論、そんな中にも、自分が1番でないのかな?と思う寂しさ、やりきれなさも垣間見え…。
ちょっと不器用で間の悪いところは、失礼ながらワタクシ自身を見ているようで…(笑)
本当に純粋で応援したくなる青年でしたね。
それでいて梓の好むこの関係性も…何となくわかる気がするし、2人とも自分と重なる部分があってとても共感できました。
なにはともあれ、しっかり泣けてちょっと笑わせてくれて、力強く背中を押してくれる傑作だった。
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