劇場公開日 2024年11月1日

「ちらし寿司のような優しい映画」アイミタガイ うえぽんさんの映画レビュー(感想・評価)

ちらし寿司のような優しい映画

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

封切りの日に観てきました。

好きです、この映画。心がじんわり温かくなる、そんな映画です。小難しい表現や複雑な人間関係もなく、安心して最後まで観られます。洋食でも中華でも、ましてやファストフードでもなく、和食。しかもおばあちゃんの作ってくれるちらし寿司のような、優しい映画です。今の私が求めていた映画です。

ちらし寿司といえば、そう、主役が主張しすぎない、脇役もそれぞれが主役のような、そんな映画でした。主人公の周りの人間も丁寧に描かれて、みんな好きになります。嫌な人がほとんど出てきませんが、そこも良かった。

主人公の友人の死が映画の主軸なのですが、彼女を起点にいろんな人と人が繋がっていく、または繋がっていた、という展開には胸が熱くなりました。脚本にもいろんなピースがハマっていく爽快さがあります。これをご都合主義だと鼻で笑うような人は観てはいけません。これでいいんです、この映画は。

こういう映画って大当たりしないかもしれませんが、悲しいことがあったり、寂しかったり、悩んで前に進めなくなったり、ちょっと疲れていたり、そんな弱っている人に寄り添ってくれる映画を必要な人がいます。

うえぽん