「まずは何と言っても、泰子を演じる広瀬すずがおそろしく素晴らしい。も...」ゆきてかへらぬ ginさんの映画レビュー(感想・評価)
まずは何と言っても、泰子を演じる広瀬すずがおそろしく素晴らしい。も...
まずは何と言っても、泰子を演じる広瀬すずがおそろしく素晴らしい。もはや三井のすずちゃんとは呼ばせない、堂々たる大人の女の演技。それと中也役の木戸大聖も、泰子に介抱される身体の細さと気弱な強がりが、写真で見る中原中也そのものを彷彿とさせる。
中也から小林の元へと移り住む泰子。だが小林は一向に泰子に触れようとしない。
泰子「惚れたら女は体ごと惚れるのよ。そんなことも知らないで論文書いてるの?」
小林「…渇きの原因は中原だったんだ。君の体を通して中原に触れたかった。」
泰子「私への愛は、続いているの?」
「私の体を裸にして心の中まで分析するのね。
私は作品じゃないのよ」
青春の無邪気な輝きと、突然訪れる早すぎる永遠の別れ。
何だこの既視感は… そうだ、昔観たトリュフォーの"突然炎のごとく" ではないか。
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