「心はどこに存在するのか…」本心 DOneさんの映画レビュー(感想・評価)
心はどこに存在するのか…
池松壮亮さんらしい演技で向き合った作品。
鑑賞後考察論評等を読み漁ると原作とは少し乖離がある模様。そうなるとどこに主軸を置くのかで見方が変わる映画になるがなにせ柱となる軸が同時に走っているので感想は十人十色かと思う。
家族愛、加速する利便性、使い捨てられる労働者に貧困。そして税制優遇による自死の合法化。
全て現実的である。
道徳面に目を潰れば自死の合法化は社会保障費を抑える為にひどく理に適ったシステムだと素直に思ってしまうし現実にあれば迷わず申請してみると思う。
そんな事に関心してる内に物語は進んでいってしまう。
だが驚くほどにこの映画でそれを利用する人が少ない。それくらい皆打ちのめされて生きていると思うのだが私の目から見れば。。
あまりまとまらない感想になってしまったが。
こういった世界になったとき、愛というものが見えなすぎるのは悲しい世界に思う。
以下ラストに関する考察
いやあなんで気付かなかったんだろうこんな単純な事に…
最後の彩花の手は朔也の妄想だったんだな。。その手を掴んで欲しかった、それが唯一彼の「本心」だったっていう、事かぁ…最初見た時彩花は結局朔也以外無理か…と彩花がただ帰ってきて母との対話を終えた彼に寄り添った形でエンドロールかと思ったんだけど、よくよく考えたら彩花はもう帰ってこないのに。どう考えても、朔也が行動してくれなきゃ彩花はもう彼のもとには帰ってこれないもの…朔也が自由死を選んだ余地もあるのかと思ったけど、多分彼にそれは出来ない。希望と言えばそれくらいしかないかな…
あと三好彩花役三吉彩花さんはもう、ここのところモデルさんのイメージで芝居の方はどうなのかと思ったけどなんでこんなにいい役者がこんなに露出が少ないのか…