本日公休のレビュー・感想・評価
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見逃さないで良かったと思える、一度は観て欲しい映画。
作品の冒頭、発進しようとする車が後ろの車両や前方の障害物に何度も接触する。
運転しているのは化粧はさほど濃くないので派手とまではいえないが、髪型は妙にきまっている中年女性。乗ってる車はVOLVO。
彼女はぶつけたことなどお構いなしに走り去って行く(ように見える)。観ている方は「このオバハンは…」という気分に思わず駆られてくる。
映画を見続けると、実はこのオバハ…もとい中年女性こそが作品の主人公で、彼女の人柄も次第に伝わってくる。
そして、もう一度冒頭の場面。
同じシーンなのに、今度は「ああ、気を付けて」と思ってしまうし、「どうか道中ご無事に」と願ってしまう。
それが人情。それが人間。
でも、やっぱり途中でアクシデントや事故に遭う主人公。「これからどうなる?」と、観てる方はハラハラドキドキ。
ハラハラドキドキは映画における大切な要素のひとつ。
そんなハラハラドキドキが、派手なアクションシーンもラブロマンスもCGも海外ロケも見栄えするスターもなしに成立することを証明出来たのは、俊英フー・ティエンユー監督の手腕ゆえか。
彼のことも出演陣のことも、まったく予備知識なしに観たが、それでも見逃さずに済んで良かったと思わせる作品。
コスパやタイパ優先で利便性重視の時代に取り残されがちな古い世代。
主人公アールイ(阿陸)もそのうちの一人だが、観ている側の多くは「これからも頑張って」と願わずにはいられない。
でも、映画のラストには、そんな鑑賞者の思いに対するアンサーがちゃんと映像的に用意されている。
それもまた、この作品の大きな魅力のひとつ。
最近は社会派作品やドキュメンタリーも含め、殺伐とした映画ばかり観ていたので、鑑賞後は心が洗われる気持ちに。
細かい説明など抜きに、一度は観て欲しい作品。
QBハウスは台湾にもある
今まで何となく見落としてしていた本作。なのに先週末、不意にそのタイトルが目に留まって見過ごせなくなたため、すでに公開から3週遅れとなりましたが、サービスデイの本日にシネスイッチ銀座で鑑賞です。午前中の回でしたがシアターは残念ながらガラガラ。。まぁ、3週目なのでしょうがないですかね。
「男は習慣の生き物だから」作品序盤のあるシーンで次女リン(ファン・ジーヨウ)が言うセリフですが、確かに。私も数年前まで30年以上同じ美容室に、店名が変わっても、移転しても通い続けた口。現在は経済的なこともありQBハウスへ乗り換えましたが、本作を観て「QBハウスは台湾にもある」ことを知りちょっぴりサプライズ。
海外は疎か旅行そのものにあまり興味がない私。ところが本作の舞台である台中はノス味深めで懐かしさを感じ、ちょっぴりそそられる雰囲気。(あと、出来ればちゃんと「ローカル飯の食事シーン」があるとよかったけど)ただ、そんな場所だからこその交通の便が悪さはまさに「地方ならではの事情」であり、ほぼそのことがきっかけでいろいろ起こる「ある1日」が作品の大筋。時系列の入れ替えなど軽いギミックはありますが、基本的には働き者で情が深いアールイ(ルー・シャオフェン)の優しさとちょっとした可笑しみを感じるストーリーで、終始ほのぼのと観られます。そして、親と子達の双方向それぞれの目線で描くことで、肉親だからこその愛と甘え、お互いの距離の取り方などがより浮かび上がって見え、そのぎこちなさが観ていてもどかしかったり切なかったり。そして決して劇的さはないだけに、むしろじんわりと沁みてついつい亡母のことも重ねたり、とても感慨深く鑑賞しました。
比較的、台湾映画はあまり観てきていないため、初めて観る方、或いは出演作は観ていても記憶できていない俳優さんばかりでしたが、皆さん印象に残って素敵な方ばかり。そしてそんな中にお一人、登場時こそかなり奇抜な髪形で気づきませんでしたが、アールイによる散髪でようやくチェン・ボーリンだと判りました。やはり知っている俳優には思い入れも格別。折角なので、これを機に他の出演者の過去作品も掘り下げてみたくなりました。
と言うことで、「気づいてよかった」とても素敵な一本でした。
優しさに溢れた眼差しと音楽
「誰にでも頭はある.だから理髪師は失業しない」←お師匠さんの教え (笑)
2回目は横浜みなとみらいキノシネマで(10月20日).
優しくやわらかく温かい映画.
理容師の母親をずっとみて,お客さんとのやり取りをずっと聞いて育った監督が,自宅の理髪店を舞台にして創った映画.しかも,3年かけて!
主人公の女優さんは「こんな脚本をずっと待っていた」と24年ぶりに銀幕に復帰した大女優のルー・シャオフェンさん(ぴったり).4ヶ月間ヘアカットの猛特訓を経て撮影に臨んだとのこと.
しかも,実際のお店にいる猫も出演.好演.
こんな映画,面白くなくないわけ ないでしょう!(滞在を一日伸ばして観て,本当によかった).
2回目はルー・シャオフェンさんの顔と猫をずっと観てました.
家族,息子,娘,婿.出会う人々,散髪屋さんのお客さん達,登場するみんないい.
台詞もいい.日常に溢れて,そして洒落ていた.
「私の散髪はモルヒネのようだ.習慣性があるって」
「お世話になった以上のお礼がしたい」
「あなたといると自分がわがままにみえる!そんなの私じゃない!!」
「洗濯物の前にポケットの確認を! ……,変わらないのね.優先順位を考えないのね…」
「帰省か……、彼氏とは別れるべきだ」(大笑)
「(髪はご希望どうりにしました…)明らかに違うのは顔だけです」(笑)
「本当に気に入っているなら、中古でも問題ない」
「まっすぐ行って.人生みたいに」
「漬物がないと口寂しい…」
ほーんとに観てよかった.
「本日公休」を掲げて出かけるエピソードがひとつのクライマックスだけど,それだけではなくて最初から最後まで理髪店のお母さんの日々,日常.
「時間はあっという間に過ぎる」→だからこそ、この日常、淡々とした毎日がかけがえなくて.
『この瞬間が永遠なんだ』という言葉を思い出した.
思うようにいかないけど…
みんなが,母さんが,すべての関係がかけがえなく,いとおしい.そんな気持ちになった.
唯一無二の映画.
そうそう,音楽がまた最高なんですよね.
台湾映画、これも良かった
台中の理髪店の店主アールイは40年にわたって常連客を相手に店を営んでいた。夫を病気で亡くし、3人の子どもたちは既に独立していてたが、頼りにしてたのは近所にいて自動車修理店で働く次女の元夫チュアンだった。ある日、離れた町から通て来てくれてた常連客の先生が病で散髪に来れなくなったことを知ったアールイは、本日公休、の札を掲げ、愛車で先生のもとへ出張散髪に行く事にした。そして・・・てな話。
常連客だけで理髪店の営業が成り立つのかどうかは別にして、いい店だなぁ、って思った。
アールイ役のルー・シャオフェンが時々ドジするけど、ほっこりとした良い演技を見せてくれた。
最近台湾映画を観る機会が増えたけど、どれもなかなかレベル高くて心打つ作品が多い気がする。
長女シン役のアニー・チェンも次女リン役のファン・ジーヨウも可愛かったし、アールイの若い時の女優も美しかった。
オープニングの発進シーンに
65点ぐらい。いい話。
青空屋根の小さな理髪店
台湾の下町、壁一面の大きなガラス窓から差し込む日差しの元、今日もはさみの音とお客さんとの会話が店に響き渡る。
理髪店を営むお母さんのもとに集まったその子供たち。ところが母親の姿はどこにも見当たらない。お母さんはかつての常連さんに整髪をするため車で向かった。
前に主張サービスの話を聞いた次女はそれじゃあ燃料代、手間賃などもらわないと割に合わない、ちゃんとコスパを考えてと母親に諭す。でもお母さんは通常料金でいいんだという。そういうことではないのだと。
女手一つ、はさみ一つで店を切り盛りしてきたお母さん。三人の子供たちを育て上げた。店には日にお客は二、三人。けして何十人ものお客が訪れるような店ではない。それでいいんだと、常連さんさえいてくれれば十分食べていける。
お母さんは常連さんへの電話でのお知らせを欠かさない。もうすぐお孫さんの入学式では?髪を整えに来てください。そろそろ髪が伸びてる頃ではありませんか。まるで郷里のお母さんが自分の息子や夫を気づかいするかのような電話での優しいお知らせ。SNSの時代、メールの一斉送信とは違うお母さんの手間暇かけた心遣い。
そんなお母さんの店に常連さんは足しげく通う。常連さんたちはけして離れていかない、その命が尽きるまで。
お母さんの店は地域のコミュニティだ。お客同士も知った仲、時には食料を持ち合って食堂まで兼ねる。
そのかつての常連さんの中で命が尽きようとしている人のためにお母さんは慣れない運転で遠路はるばる向かう。そこでは新たな出会いも。そうして紡いできた人間関係。
10分で整髪が済んでしまう今どき流行りの都会の理髪店。お客はまるでベルトコンベアに乗せられたかのように流れ作業で整髪がなされる。短い時間では会話が弾む暇もない。店もお客もコスパ重視。時間に追われ売り上げに追われて、どちらもそんな暇はない。会話を求めたければチャット。安らぎを求めたければリラクゼーションルーム、サービスは細分化されている。料金が安い店は重宝されるがさらに安い店があればお客は離れていくだろう。お母さんの店のようなコミュニティは失われつつある。
SNSの発達で人々は瞬時に世界とつながることができるようになった、でもそれは広くて浅い関係。お母さんの店では狭いが深い人間関係が築かれる。
今日もお母さんの店でははさみの音と常連さんの談笑する声が響き渡る。
かつてどこにでもあった失われつつある風景がそこにはあった。
心あたたまるノスタルジックな作品。なにげに資本主義社会やSNSに対する問いかけもなされている。
髪を切る、ただそれだけ
お得意さんの散髪にはるばる出かけていくおばちゃんのロードムービー。
台湾好きという贔屓目抜きにしても良い映画。
理髪店と近所の常連さんとの付き合い方って、どこも一緒なのかな?体が悪いとか、熊が出たとか、他愛もない話をしながら散髪。プライベートな付き合いはなくても床屋さんって、なんかいろいろ知ってる不思議な存在。
道中出会った野良チェン・ボーリン。
ずいぶんとボサボサで登場だったので、トラブルになるのかと思ったら、ほっこりパートだった。
散髪してさっぱりしたら、やっぱりカッコいい。
到着して髪を切るシーン、すごく良い。
当たり前のことなんだけど、ずっと眠ったままで返事はしなくても、髪って伸びるんだな。
回想シーンで後頭部越しに髪の毛が少しずつ薄くなっていくのが、2人の長い付き合いを物語る。
家族も知らない優しい父親像が知らされ、子供たちもちょっと優しい気持ちになれたかな。
台湾名物ともいうべきバイクではなく、整備士だったり駐禁だったりと車がポイントなのも珍しい。
トーク上手な美容師って、赤封筒の幽霊の方か、気づかなかった。
かつて大切にされていたことが確実にここに
事前に情報を入れずに観てもらいたい感動の「もらい泣き映画」!(ハー...
事前に情報を入れずに観てもらいたい感動の「もらい泣き映画」!(ハードル上げすぎか?)
約4か月間ヘアカットの特訓を積んで主人公アールイ役に挑んだのは1999年以来、映画の出演から遠ざかっていた名優ルー・シャオフェン。なんと24年ぶりの復帰だという。
「こんな脚本をずっと待っていた」と出演を即決したらしい。
途中に観客のすすり泣く音が沢山聞こえてきた。上映館は多くないが映画館で観て良かったと思う作品でお勧め。
なんか『ひかりのまち』(マイケル・ウィンターボトム監督 原題:Wonderland 1999年)をまた観たくなった。こちらもお勧め映画だが、今サブスクに無いのでTSUTAYAディスカスかGEOの宅配で。
理髪店
タイトルなし
「居心地の良い」映画
別れても好きな義母
本日公休って、どうせビールのCMみたいな炭酸系のあっさりした映画なんだろうと思ったら違いました。
赤い大きな字で書かれた「家庭理髪」にしんみり。
歯医者のコ先生。許先生でした。
台湾映画はいいですね。
安心して人に勧めたくなる映画。
娘2人と息子がいて、バツイチの娘とその子供や元娘婿とその彼女だったりと前半中盤にかけてかなり混乱しましたけど·····
醤油顔のイケメン好きの方にはとくにおすすめしたい映画です。
田園風景。
自動車教習所。
縦列駐車にS字クランク。
レモンの輪切りの手作りドライフルーツ。
おばあちゃんの味です。
スマホの時代なのに〜😭
主役の女優さんは1990年の女性理容師のフランス映画(邦題:髪結いの亭主)と同じく巨乳でした。
大方斐紗子似でとても親近感を感じました。
癒されます。何度も観たい。
お金じゃない
稼ぐことにばっかり必死になって、お金の奴隷になってるのは台湾だっていっしょだと思うけど·····
差別化を計るためには技術プラス話術。コメディタッチなヤリ手の店長には舌を巻きましたよ。
渡部建か!
メモ。メモ。
ジュリア·ロバーツそっくり???
「この髪型に合ってないのはお顔だけですけど、すっごくチャーミングですよ~」
綾小路きみまろか!
自分の店を持ちたい美容師さん必見の映画😎
キュービーハウスもチクチクと皮肉られてしまった。
忘れてしまった日本の原風景を思い出させてくれる台湾映画にまたもややられました。
ロス・インディオス&シルビアのシルビアを偲んで。
驚いた!
こんな映画が、台湾で作られているなんて!フー・ティエンユー監督が、彼の母親をモデルに書いた脚本をもとに、台中の実家の理髪店を舞台に撮影を行った本作。店の雰囲気は、TV受像機を含めレトロではあるが、車、道路、スマホなど基本的に現在の台湾が背景。
冒頭、長女のシンが、久しぶりに実家の理髪店を40年間続けている母アールイを訪ねるところから物語が始まる。母は、その日店を休んで(本日公休)、どこかに出かけたらしく(しかもスマホを置き忘れていて)、次女リンや、長男のナンに聞いても、行方はわからない。
そこで、話は時空を越え、長女は台北でスタイリストをしていて、一見仕事は華やかだが、物価は高く、暮らしは大変、次女は台中の美容院で働くが、気が強く、別れた気の優しい夫チュアンは、息子を引き取って、アールイのことも気にかけている、長男はまだ気が定まらないことなどが語られる。
手帳と電話を使って、いつも常連と連絡を取っては、理髪店を守ってきたアールイは、30年間使ってきたボルボを駆って、今は病に倒れて、遠くの町に引っ越してしまった常連客の元を訪れ、出張散髪をしようとしていた。さまざまなことがあった1日を終え、アールイが家に戻ってみると、3人の子たちが心配して、母の帰りを待っていた。やがて、いつもの常連客を相手にする日々が戻り、穏やかに新年を迎えようとする。
一番良かったのは、常連客の後頭部の変化を通じて、歳をとることが示されたところ。アールイには鍛え抜かれた技術があり、髪の状態により、最適の調髪の方法を見抜き、実行することができる。アールイは、このように老いを認めている一方で、若い人が歳をとった者の意見を聞かないことも十分理解している。第一、育て上げた3人の子たちの独立を認め、その経済的な繁栄をいつも祈っている(宗教の影響もあるのだろうが)。
我が国では、こんな三世代を越えた映画は見られそうもない。なぜだろう。
60歳を越えたかと思われるアールイには、何とも言えない活気がある。同年の友人たちと近場に出かけたりするが、自分の車を、前後の車のバンパーに当てて、強引に公道に出てゆく。まるで、ヨーロッパの人たちみたいに。交通キップを切られた時も、てっきり、あの行為が原因かと思った。
日本の国際映画祭に出品されたためか、日本のCMを撮影している場面があった。戦前の日本の台湾への影響だろうか、「オーライ」と言う言葉が聞こえ、理髪店の店先を飾っているサインポールも。
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