私にふさわしいホテルのレビュー・感想・評価
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私にふさわしいホテル
番宣を見て、原作を読み、楽しみにしていました。ちよっとだけ原作を飛ばしたとこがあったような気がしますが、山の上ホテルの室内、調度品、ロッカーキー、電話、のんさんの帽子に衣装、昭和レトロ満載でした。スーツケースのコロコロを引かず、いつも、手でもってるのは、何か意図があったのでしょうか?
野暮(望み)の為に、あれだけのことを真面目に言えて、演技できる!さすが演劇部。
三人とも、めんどくさいやつ!って思いながら、かかわらずにはいられない、コミカルでこんなことありえないよ!と思いながらも、世の中の出来レースにほくそ笑む人、嘆く人、いろいろですが、はちゃめちゃながらもすべてを前向きに行動して、手中におさめる、のんさんの演技に勇気をもらえました。
絶妙な喜劇&ファンタジー
日本映画専門チャンネルで特別宣伝番組も放送された、この作品。
とても良かった!!
「編集者とバチバチ意見をぶつけ合って、業界で成り上がっていく」といった内容の作品も、私は好き。
だけど、この作品のように「実際はそんなわけない喜劇大半のファンタジー性がありながら、心にも響く要素もある」も素晴らしいかった。
見ているこっちが恥ずかしくなりそうなくらいのドタバタコメディにも、トンデモな笑いからくる安いコントにもならない、テンポや演技力。
『こち亀』の両津勘吉のように奇妙奇天烈ともいえる策を次々と投げ込んでくる主人公なので、ストーリーのツッコミどころも多いのだろうけど、それを感じさせない、観終わった後の清々しさ。
私は、のん(能年玲奈)さんの大ファンだけど、滝藤賢一さんに何かの賞を......と思ってしまった。
『さかなのこ』を観た時のように、自分にとって最高ともいえる作品だからと、他人にススメるかは別。
それでも、この作品も観終わった後に純粋に楽しくなれるものだったと思う。
のんの魅力全開。東十条(滝藤賢一さん)との戦いが面白い。新人作家の境遇が能念玲奈の不遇と重ならなくもない、かも? 途中で橋本愛さんが突然出てきたのでグッときた。「あまちゃん」は見てないけど。
のんちゃん演じる新人作家がエネルギッシュで良い。
中島加代子(のん)は言う 「満たされない悔しさが、力、 エネルギーの源泉」。
僕は、能念玲奈が橋本愛と共演するとなんとなく嬉しい。「あまちゃん」後にブレイクした俳優では有村選手が出世頭だけど、のんちゃんも事務所とのゴタゴタが無ければ有村架純と人気を2分していたハズだと勝手に思っている。
まあ,とにかく3人とも大好きである♪ヽ(´▽`)/
加代子が自費でホテルに缶詰め中、大学の先輩で大手出版社の編集者·遠藤(田中 圭さん)が訪ねてくる。上の階に因縁の作家·東十条がいることを知った加代子が、東十条の部屋に正体を隠して乗り込みバトルが勃発。加代子と東十条はそのあと何度も対峙するのだが、そのたびに加代子は名前を変えていて、あくまでも別人だと言い張る。もちろん東十条にバレバレなのが笑える。
東十条の家族も取り込んで、夕食の鍋までつつきだしたのが一番笑えた。「ベイビーワルキューレ」から高石あかりさんが参戦してた。
最後には加代子が作家として賞を取れたり、遠藤がかつての遠藤に復活するのも良いと思った。
序盤で遠藤が東十条に差し入れしたフルーツサンドを、終盤に加代子の差し入れとして持ってくる場面もなかなか良いです。
(僕もセンビキヤのフルーツサンド食べたいよう。たぶん2千円ぐらいしそうな気がする ^٥^···)
東十条クラスになると名入れの専用原稿用紙を使うんだなというのが発見だった。
(追記)
千疋屋のフルーツサンドイッチ
・日本橋本店 2310円(税込) ← 「ヒェ~」 ( ゚Д゚)
・麻布台ヒルズ店 2200円(税込)
・その他店舗 2090円(税込)
・テイクアウト 1836円(税込)
ところで、僕はこういうクリエーターが主人公の作品を見ると、クリエーターにとっての才能と努力と運について考えたりする。それについての正解はないと思っているが、みんなそれぞれ一家言あるのだろうな、などと思ったりする。
オシマイ (^^)。
のんちゃんが美しく面白い
のんはあまちゃん時しかドラマや映画では観たことがあまり無く、アニメの この世界の片隅に すずの声が素晴らしかった印象。
ストーリーもいいとは思いますが、のんの演技が映画の中で人を騙す為に他人を演じているので、わざとらしくなって(笑)しまうのが最初は気になりましたが。
ホントのんちゃん綺麗やし、着物姿やアップのシーンでは色気が漂ってます。見惚れてしまうほどです。
前半は滝藤賢一とのコントみたいでしたけど、ドラマとして面白かったですね。
才能は無いけど成り上がる為には手段は選ばない女流作家とか新鮮。
周りを固める演者も滝藤賢一、田中圭、若村麻由美さんなど芸達者ばかりで最近売り出し中の高石あかりさんも出演されてます。
年末を過ぎると上映館や回数も減る予定見たいなので、今のうちに観ることをおすすめします。
サンタvsトナカイ?
原作未読
最初から笑うつもりで行きました
結果吹き出して咳き込んでしまいました
なので皆さんマスクして観ましょう
難しいことは別にして🙇♂️とりあえず笑って年を越してはどうでしょう
正月映画にふさわしい作品です
さて主要3人(加代子、東十条、遠藤)全て曲者ですがやはり加代子さんが一番怖い😱
いろいろカッコいいこと言うけどやりすぎだから(笑)
(個人的なツボ)
5百万円の着物を着てシャトーマルゴー飲むのはいいけど、こぼしたらとヒヤヒヤ
パトロンからもらった5百万円の着物を1日3千円で貸す方と借りる方、どちらも怖い
自分の父親に向かって「エロ親父(エロジジイだったかも)」と連呼する将来の朝ドラヒロイン
【”文壇大御所VS新人女性作家との果てしなき戦いの数々!”今作は、全く変わらぬ透明感が素敵なのんさんのコメディエンヌとしての魅力満載の”文壇あるある”クスクスコメディなのである。】
ー 私はのんさんの主役出演映画は全て欠かさずに映画館で見ている。
理由は、且つて彼女が公共放送の朝のドラマで天真爛漫なヒロインを演じた事で、東北の民が大きく勇気づけられたからである。朝のドラマなので録画して見ていたが、”物凄い透明感を称えた眼がとても綺麗な女優さんだなあ、笑顔が可愛いなあ。”と思ったモノである。
今作で嬉しかったのは、のんさん(ある時期まで、私はレビューで頑なに能年玲奈さんと書いて来たが・・。)が身に纏う透明感と眼の美しさが全く変わっていない事と、橋本愛さんが出演している事である。
あとは、今は休業しているが「山の上ホテル」の内装と、あの401号室と憧れの501号室がタップリ見れた事である。-
■ある出版社の新人賞を受賞したにもかかわらず、文壇大御所、東十条宗典(滝藤賢一)の書評での酷評により新人作家相田大樹こと中島加代子(のん。以下加代子と記す。)は単行本すら出版できない。そこで、彼女は山の上ホテルの501号室に籠り執筆する東十条に近づくために、401号室に部屋を取りアプローチをしていく。大学の”演劇部”の先輩で大手出版社の編集者遠藤(田中圭)の助力を時々借りながら・・。
◆感想<Caution!内容に触れているのと、且つての"文壇あるある"を入れてます。)
・序盤、中島加代子がホテル従業員に紛争して山の上ホテルの501号に籠って執筆する(文壇あるある①)東十条を邪魔するシーン。”文豪コール!逍遥、四迷に鴎外、露伴!”と叫びながら、シャンパンをシャカシャカ振りながら東十条の原稿にぶちまけるシーン。クスクス可笑しい。
そして、加代子は東十条に一晩中話しかけて、原稿入稿を落とさせて、空いた枠に自分の作品を入れる事に成功するのである。ど根性だなあ。
・その後も加代子は、東十条の愛人でもある銀座のバーの和服姿が似合う明美(田中みな実)と東十条が飲んでいる所(文壇あるある②)に闖入し、ボトルを4本も空にしたり!(お値段、80万!ウーム、銀座のバーは矢張り高いなあ。)、一番可笑しかったのは、ナント東十条の奥様(若村麻由美。凄く嬉しい。)と仲良くなり、彼の家に東十条が買ってあげた明美の和服を借りて押しかけるシーンである。ジワジワと責められる東十条、攻める加代子。序でに彼女は、東十条の娘(高石あかり)とも仲良くなるのである。
それは、”鮫島賞”の最終選考に残った加代子の策略であった。東十条は選考委員の一人で最も影響力のある彼を、選考会に登場させない加代子の高等戦術である。(文壇あるある③:今はどうだか知らないが、且つてはお気に入りの銀座のホステスを取られた文豪が、それを根に持って取られた作家に、絶対に賞を取らせなかった事、多数である。特に名は記さない。)
・だーが、二人は遠藤が高校生作家(服部樹咲)を説得している時に、東十条と加代子を貶した事から、一時休戦し、今度は二人で遠藤に嫌がらせをするために、しょぼいサンタとトナカイに扮装するも、娘2人からしょぼさを指摘され、撃沈するのであーる。クスクス。二人は何だかんだ言って、仲が良いんじゃないのかなあ。
■加代子は、何だかんだ言いながら、徐々に文壇での地位を上げて行くのである。その活動の中で書店での”サイン会”もやったりするわけだが、カリスマ書店員(橋本愛)にポップを書いて貰うように交渉したり、サイン本を置かせて貰ったりするが、偶々居合わせた新刊泥棒を捕まえた時に出て来た本が、東十条のモノであった事に逆上するシーンも可笑しかったなあ。
■けれども、東十条も加代子に刺激を受けて、自宅の書斎に籠って”ヒジョーに読みにくい字を万年筆で書き殴りながら(文壇あるある④:且つては悪筆の文豪専門の解読編集者がいたそうである。)、夜鍋で執筆するのである。
<数々の努力の結果、相田大樹こと加代子は”鮫島賞”選考結果を、編集者遠藤達と喫茶店で待ち、黒電話が鳴った途端に遠藤はその受話器を相田大樹に渡すのである。(文壇あるある⑤。今はラインかなあ、且つては皆で黒電話が鳴るのを睨んでいたそうである。)
そして、相田大樹こと加代子は見事に”鮫島賞”を受賞するのである。
その2年後に、彼女は山の上ホテルの501号室で、原稿用紙を広げるのである。
今作は全く変わらぬ透明感が素敵な、のんさんのコメディエンヌとしての魅力満載の”文壇あるある”クスクスコメディなのである。>
■追記
・エンドロールが終わるまで、席を立っちゃ駄目だよ!!
のん色。
新人賞を受賞したが大物作家・東十条宗典からの酷評で“鳴かず飛ばず”な新人作家・中島加代子の話。
作家がよく利用し、憧れでもあるホテル「山の上ホテル」に宿泊した加代子、編集者に勤め学生時代・演劇部の先輩でもある遠藤から、加代子の宿泊してる401号室の上階501号室スイートに東十条が宿泊してると聞き…、ルームサービスで届いた遠藤からの差し入れのシャンパンを東十条へ届け復讐しようとコメディタッチで見せてく。
とりあえず本作予告でもある“文豪コール”から笑わせてもらいました。2022年は「Ribbon」で監督、脚本、主演を務め、「さかなのこ」「天間荘の三姉妹」で主演を務めたのんさん!…の新作はまだ?と、待ちに待ちましたが新作公開観れて良かった!
原作小説は未読だけど、中島加代子役はのんさんだからこそ面白いって感じですかね。学生時代の演劇部ってのも効いてて色々なキャラの彼女も見れて本作観てる間はずっと微笑んで観れた。
復讐の相手でもある東十条と加代子のやり取りは全て笑えたし、のんの目力、彼女が映る全てのシーンの画力に惹き込まれ面白かった。
のんさん好きなので評価甘めです(笑)
ホテルに泊まるためには、売れる以外の何かが必要な気がしますね
2024.12.27 MOVIX京都
2024年の日本映画(98分、G)
原作は柚木麻子の同名小説(2012年、扶桑社)
大御所に酷評された新人作家の奮起を描いたヒューマンコメディ映画
監督は堤幸彦
脚本は川尻恵太
物語の舞台は、1984年頃の東京都心
そこにある「山の上ホテル」は文豪たちが愛したホテルとして名高く、そこに宿泊して執筆することは作家にとっての夢だった
そんなホテルに自腹で執筆ごっこをする新人作家・加代子(のん)は、相田大樹のペンネームにてプーアール社の新人賞を獲得したが、その際の書評にて、大御所作家・東十条宗典(滝藤賢一)から酷評されてしまっていた
それが原因なのか、数年経っても単行本を出すこともできず、鳴かず飛ばずの中、時間を浪費していた
ある日のこと、山の上ホテルの4階に泊まった加代子のもとに、大学時代の先輩・遠藤(田中圭)がやってきた
彼は因縁の大作家・東十条の担当者で、今晩はこの上の階に詰めていると言う
明日の朝までに原稿が上がらないと「飛んでしまう」のだが、それをさせないためにこの場所に足を運んでいたとも言う
その後、遠藤からルームサービスを受け取った加代子は、あろうことかホテルのサービスマンになりすましてルームサービスをごり押しして、東十条の部屋へと入ってしまう
そこで面白おかしい話をして時間を削り、それによって彼の原稿は「飛んで」しまった
そして、その穴埋めに加代子の短編が掲載されることになったのである
その後は、一連の騒動が相田大樹と遠藤が仕掛けたものだと思い込む東十条が激昂し、プーアール社にて連載を始めて、加代子の妨害をさらに強める様子が描かれる
プーアール社の新人賞を獲ったゆえに他の出版社からデビューをすることができず、さらにプーアール社すらも東十条の言いなりになってしまう状況になっていた
そこで加代子と遠藤は、ペンネームを「有森樹李」と変えて、新しい作家として文鋭社の新人賞に挑戦することになった
作戦は成功し、ようやくデビューへの道が開けると思ったものの、同時期に同名の天才・有森光来(服部樹咲)が現れ、またもや重箱の隅に追いやられてしまうのである
映画は、ホテルに固執する加代子を描いているものの、内容は「VS東十条」の舌戦が繰り広げられるだけとなっている
東十条が加代子を文壇から突き落とそうとする理由はほとんど描かれず、ここまで固執すると「自分の立場が危うい」とでも思ったのかと勘繰ってしまう
だが、すでに地位を築いている東十条がぽっと出の新人作家を潰す理由は乏しく、逆恨みから騒動に巻き込まれ、さらに深追いしてしまっただけのように思える
書評というのは専門家の書評もさる事ながら読者評も大事なもので、彼女の作品は読者の支持は得られていると思う
なので、プーアール社が頑なに出版しない理由づけが必要で、そういった干されている場面をもう少し描いても良かったように思えた
因果を考えれば、東十条の酷評作家を売り出すわけにはいかないという謎のプレッシャーがあるのかもしれないが、リアリティ皆無でも、そのあたりをきちんと描いて、加代子の憎悪をもっと膨らませたほうが丁寧だったかもしれません
いずれにせよ、キャストの演技を観る映画で、そこがハマらないとキツい内容のように思えた
物語は、新人作家を潰そうとする大御所というあり得そうで無さそうな設定で、もう少し東十条が加代子に対して脅威を持っているなどの理由づけが欲しい気もする
世代が違うので作品の良さがわからないというのは理解できるので、作品に対する酷評についての論争があるとか、二人の作家としてのガチの諍いが見たかったように思えた
加代子語録が誕生するぐらい言葉には力があると思うので、それを受けて立つ大御所ぐらいの貫禄があって、その鼻っ柱をポッキリと折るぐらいの結末があったほうがスッキリしたのかな、と思った
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