私にふさわしいホテルのレビュー・感想・評価
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笑えて泣ける映画でした
初日には観に行けなかったのですが、年内に絶対観たい作品だったので、31日に何とか観に行く事が出来ました。上映時間が午前のみ…という事で仕事上、なかなか難しい所もありましたが、調整してやっと…。のんちゃんと滝藤さんのやり取りがまた面白くて私は終始、クスクス笑ってました。が、田中さんとの最後の方の場面では、ウルウルとなる場面もあったりで。私は、さかなのこ🐟️3回観に行ってますが、こちらの作品も年が明けたらまた観に行こうと思ってます。そのくらい大好きな作品でした。
ホテルの話じゃないんかい!面白いけど
2024年劇場鑑賞336本目。おとといソニックで爆睡してこれから再鑑賞しなければ今年最後の映画になる予定だった作品。
主役がのんという以外、内容を全く知らずに行ったのでてっきりホテルウーマンの話か、宿泊客としてののんが人生変わっていく話だと思っていたらそこまでホテルの話じゃありませんでした。関係ないわけでもないのですが。
新人賞は取ったがある大物作家の書評のせいで本が出せないのん演じる主人公が、大学時代の大手出版社に勤める先輩編集者を巻き込みなからその大物作家と場外乱闘するコメディです。観ている間他の女優だとどう演じるだろ、いや無理だなと思わされる、のんならではの唯一無二の演技は最高でした。逆にのんの演技がケレン味ありすぎて映画のストーリー自体が薄味に感じてしまった(結構なことやってるはずなんですが)のがちょっと残念でした。
誰も止められないマッドな文学賞争奪狂想曲
売れない女流作家が閉鎖的な文壇や文学賞を相手に暴れまくるスラップスティック・コメディの快作で、めちゃ笑えました。一冊も単行本を出してない女流作家ののんが、文豪御用達ホテルに自主カンヅメするトホホな出だしからして笑えます。ところが、遺恨のある大作家が同宿していると知るや、作家への凄まじい妨害工作が大爆笑です。その後も、文学賞を取るために、文学賞受賞会場や銀座のクラブ、果ては作家の家にまで入り込んで、滝のように出てくる嘘八百、なりふり構わないブチ切れ暴走振りが、むしろ潔いくらいでずっと笑いっぱなしでした。一方で、主人公の行動を通じて、作家も編集者も女性に対して独善的なイメージを押し付ける、一種男尊女卑的な文学界の体質を描いているところが、この作品のテーマであり主人公の行動原理なのがわかります。役者では、まさにのんの独壇場です。マッドな暴走パフォーマンスと女性的な可愛らしさとあざとさの演技は、抜群です。ご本人自身が理不尽な芸能界へのフラストレーションを爆発させているように思えるのは考え過ぎかな。田中圭、滝藤賢一の受けに回ったバランスの取れた演技もよかったです。
間違いなく、天才のん様無くしてこの傑作なし😹
私にふさわしいホテル
応援している女優さんが主演の作品なんですが・・
短編小説のような
稀代の個性
作家特有の心理を余すところなく描いた特上コメディ
今年最後の劇場鑑賞は、のん主演の「私にふさわしいホテル」。のん主演の映画としては、個人的に「さかなのこ」以来でしたが、いや~面白かった!予告編に出ていた”文豪コール”は、かなりサブイ感じだったので一抹の不安はあったものの、実際観たらそんな不安は杞憂に終わり、終始笑いが散りばめられていて大変満足出来ました。また、”男尊女卑の文学界で若手女流作家が大御所男性作家に下剋上”的な宣伝文句もあったので、いわゆるフェミニズム色の強いお話かと思いきや、完全にコメディに振り切った作品で、あらゆる点で予想が裏切られる作品でした。
「さかなのこ」の時ののんは、”さかなクン”という唯一無二の実在のキャラクターに性別を超えてピッタリとハマっていましたが、本作でも超絶に個性的な若手作家の役が、彼女でなければ成り立たなかったのではないかと思うほどのハマり役でした。特に彼女ならではと思えたのは、お世辞にも良いとは言えないペンの持ち方や箸の持ち方をはじめ、ちょっと舌足らずな喋り方などが目に付きましたが、これがのんの素の状態なのか、はたまた今回演じた変幻自在の”中島加代子”という登場人物の描写の一環なのか、その境目が全く分らない程に自然に演じられていたところが絶妙でした。ただ、銀座のクラブで「夜霧よ今夜もありがとう」を唄う彼女を観たら、全ては計算しつくされた演技なんだと思わざるを得ない素晴らしい歌声で、これには脱帽でした。
また、敵役の東十条宗典を演じた滝藤賢一も素晴らしかった。とにかくナチュラルなのんに比べると、かなり作り込んだ演技でしたが、時に中島加代子と丁々発止にやり合い、時に騙され、時に共闘するという役柄で、こちらも滝藤賢一の懐の深さが光っていました。
いずれにしても、役者の演技が光った本作でしたが、やはり柚木麻子先生の原作がとても魅力的だったのだと思われます。コメディとして描かれてはいましたが、売れない作家の悲哀とか、自分の作品を自分の分身の如く可愛がる作家の心理とか、ライバル作家の弱点を調べつくす執着心など、筒井康隆先生の「大いなる助走」でも描かれていたことであり、きっと作家全般が持っている特性なんだろうなと感じたところでした。
最後に触れておかないといけないのは、舞台となった「山の上ホテル」。神田駿河台の丘の上に鎮座する同ホテルは、本作中でも紹介されていたように、多くの文豪が愛したホテルでしたが、建物の老朽化のため今年2月に休館していました。その後11月になって、隣接する明治大学が同ホテルの土地建物を取得するという発表があり、再開を目指すと報じられました。見た目も美しいこのホテルで撮影が出来たことも本作の成功の鍵だったと思われますが、1日も早く営業が再開されることを願って止みません。
そんな訳で、本作の評価は★4.4とします。
文壇コメディ
キャラ造形がすごい
能年玲奈が演じる中島加代子のキャラクターがすごいよね。
泣き落としてみたり、脅してみたり、ふざけてるのかと思えば、しんみりすることも言って。
このクルクル変わるキャラクターを造ったのがすごいな。ほぼ、それが全てな気がする。
このキャラクターを産み出した柚木麻子はすごいね。演じた能年玲奈もさすが。でも演出をつけた堤監督がすごいんじゃないかと感じた。堤監督すごいね。一回「引退したのかな?」って感じだったけど、近作はすごい。
だいたい能年玲奈、田中圭、滝藤賢一の三人でまわすんだけど、さすがに全員うまいね。隙がない。
脇も固めすぎというくらい「このチョイ役に、そのキャスト」と驚くね。橋本愛の使い方は本当に驚いた。
ストーリーは実は「文壇くだらねえ」って話になってるんだけど、能年玲奈のキャラクターで押し切られるから、そこまでテーマが説教臭くならないの。
文壇政治ばっかりやってた滝藤賢一も最後は取り憑かれたように創作するしね、小説家に対する愛情も感じる。
きちんと役者の良さを引き出した作品で、観てて清々しいよ。
主演の可愛いがワルなコメディエンヌぶりに振り回される
原作は一切未読。
のん の役の振り切りぶりに圧倒されっ放し。確かに見る人を選ぶと思うが、私にはハマった。
相対するのが田中圭に滝藤賢一なら、相手に不足なしのキャスティング。
そこに盟友橋本愛、来年の顔になるであろう髙石あかり、BISHUでこれからが楽しみな服部樹咲、スポットの参加でも強力な田中みな実、若村麻由美などの面々で、
可愛いがワルな主人公の活動を表に裏に(結果的に)支える・繋がる独特な進行。
往年の出版界・小説の在り方を振り返る形にもなっていて、それに対し物申したい気持ちが色々と伝わってきたし、実際に風穴を開けてきたストーリー。
また、のん の作品中の多彩な出で立ちに、時代背景を含めファッションショーを観られた気分でもあった。ラフなものから正装まで多数あり、特に着物は絶品だった。
日本屈指のコメディエンヌ。
「のん」は本当に美しい
イノセンスをのんに女に押しつけるな~!
滝藤賢一とのんの組み合わせだから見ようと思った。のん出演の作品はそもそも初めて見た。驚きと新鮮のダブル・サプライズだった。演技上手いし躍動感あり自意識過剰でない。身体能力高く滑舌よくスタイルよくて顔も美しくて可愛い(目玉に特に笑えた。目がとてもきれい)。とっかえひっかえの衣装とヘアメイクと小物類全てに笑えた。ダサい靴下&靴からメイドからトナカイからぶりっ子風から微妙な帽子からシャープな黒ドレスから着物からシャネル風スーツまで!全部着こなして自分のものにしていた。才能だ。
大学の部活が演劇部という設定がよかった。だからあの手この手も説得力あるし大学卒業後の部活の先輩後輩の関係性がリアルで共感できた。なんか残るこの「恨み~!」のんも忘れるな~!コメディができる俳優は素晴らしい!とりわけコメディエンヌ!これからもがんばれ~、のん!
おまけ
田中圭も滝藤賢一も抑えた大人の演技だったので、策士「のん」とのバランスがとれていました
一流のシチュエーションコメディA Top-Notch Sitcom
本当に笑った。
久々に振り切った、のんさんを観た思い。
彼女は一流のコメディエンヌだなあと
改めて実感した。
滝藤賢一さんのとやりとりは秀逸で
実際にあったらアウトなやり取りも
チャップリンのコメディのように
魅せてくれる。
二人の派手なやり取りは
それでいて創作の源泉とは?
みたいなこともさり気なく入ってくるし、
失礼極まりない振る舞いも、
実は尊敬の裏返しだったり。
振り切った邪悪さは
あそこまで行くと無邪気。
「あまちゃん」のブラックなアキ
荒巻プロデューサーに食ってかかる
あの懐かしい感じが
指数関数的に強力になっていて
笑わずにはいられなかった。
堤監督の演出かあ。
仲間由紀恵さんと阿部寛さんのやり取りを
それこそ何百倍にもした感じに仕上がっていた。
田中圭さんの
敵だか味方だかフワフワしている
立ち位置も秀逸だった。
書店員役でユイちゃん(橋本愛さん)も出てきて
脇が豪華すぎてもうお腹いっぱいだ。
冬休みに観るべき
オススメの一本です。
I laughed so hard.
It’s been a while since I’ve seen Nōn go all out like this.
Watching her made me realize once again that she’s truly a first-rate comedienne.
Her interactions with Kenichi Takitō were outstanding, delivering Chaplin-esque comedy that made even scenes that would normally be unacceptable seem utterly charming.
Their bold exchanges also subtly explore themes like, “What is the source of creativity?”
And though their behavior is outrageously disrespectful on the surface, it often turns out to be a form of respect in disguise.
The sheer audacity of their antics is so extreme it loops back into innocence.
It reminded me of the darker side of Aki from Amachan—the way she fiercely took on Producer Aramaki—but now, that energy has been amplified exponentially, and I couldn’t stop laughing.
This must be the work of Director Tsutsumi.
The interplay between Yukie Nakama and Hiroshi Abe has been cranked up hundreds of times over into this masterpiece.
Kei Tanaka’s character, with his ambiguous stance—enemy or ally?—was also brilliantly portrayed.
And then there’s Yui-chan (Ai Hashimoto) appearing as a bookstore clerk—what an extravagant supporting cast! I felt completely satisfied.
This is one film you absolutely need to watch over the winter break. Highly recommended!
舞台を観ているようだ
映画なんだけど、まるで舞台を観ているような展開の仕方で、ちょっと臭い感じだったり、先の展開が読めて、笑う準備をしたりが逆に最高に面白い映画にしている。
映画館では笑いをこらえないといけないような感情が働いてしまうが、思わず笑ってしまうような事もあり、エンターテインメントとして素晴らしい映画だと思う。
あと原作を読んで感じた世界観と完璧に一致していた。
これ程原作と世界観が一致した映画は今までなかった。
小説家が小説家の世界を皮肉たっぷりに書いた原作だけど、回りに持ち上げられて書くことの情熱を忘れてしまった大御所が初心を思い出す事で下克上を果たす最後のオチは感動すらした。
終始のんさんと滝藤賢一さんの二人のハチャメチャなシーンばかりだが、それだけでは成立していなくて、そこにごく普通(褒めてます)の編集者役の田中圭さんがこの映画を締めている。
あと、のんさんの衣装が七変化でみんな似合っていて素晴らしかった。
これをのんさん以外がやるとファンサービスのファッションショー映画になってしまいそうだが、根っからのコメディエンヌなのか才能なのか、のんさんだから成り立つんだろうなと思う。
パート2もいいけど、同じ演者で舞台でこの作品を観たい。
そして遠慮なくみんなで大笑いしたい。
なにこれ
(以下は、映画そのものへの評価ではなく、あくまで私の趣味嗜好、つまるところ「好き嫌い」について書いていますので、あまりお気になさらず。)
「のん」という俳優を見る時、作品によってすごく魅力的に見えることもあれば、最後まで馴染めないこともあり、本作はまさに後者だった。
エンドロールまでまったく私は彼女に共感できないどころか、嫌悪感さえ感じていた。
自分の書いた小説が大御所作家にけなされて鳴かず飛ばずなのを僻んで、その作家の部屋に上がり込んで原稿を汚すとか、同じくプロとしてどーなのよ。
もちろんコメディなのは分かる。
それでも、登場から彼女は自分のことしか考えてなくて、まわりがそれに振り回されるっていう構図が、私にはどうにも「オモシロ」として受け入れられないし、これに類する身勝手な大人って現実社会にはたくさんいるワケで、もちろんその人に対する時そこに「オモシロ」の要素は皆無。
で、この映画の中で何か彼女が葛藤したり成長したりするかと言えば、決してそういう話でもない。
映画の流れとしても、登場人物がシーンごとに自分で「しゃべる」ことで話を説明していくので、台詞がとても多い。
細かなお芝居的な演出も感じなかったし、せっかく有名俳優が名を連ねてるのに全然生きてない。
マジで最後まで観てるの辛かった。
ということで2024年最後の劇場観賞はこれで終わり。
来年もよろしくお願いいたします。
なんか違和感が面白い
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