私にふさわしいホテルのレビュー・感想・評価
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山の上ホテルと衣装は良かったが
主人公に共感できず、ワクワクするような展開もなく(はちゃめちゃなのに単調)、コメディのツボも合いませんでした。めちゃくちゃ笑ってる人がいて、こんなにも笑いのツボが違うんだなー、笑えない自分が寂しく感じました。
衣装は可愛くて、のんさんはどんな装いもよく似合ってました。特に記者会見のシーンは髪型も衣装も素敵でした。
山の上ホテルへはよくお茶に行っていたけれど宿泊したことはなく、天ぷらも食べたことはありません。貴重な部屋の細部を映してくれて(特にエンドロール)有り難かったです。家具や小物、どれもアンティークで美しい。耐震補強して、調度品はそのままで再開する日を心待ちにしています!
のんさんの魅力あふれる秀作だと思われました、気になっている人は是非‥
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作を大変面白く観ました。
特に、主人公・中島加代子(相田大樹/白鳥氷/有森樹李)を演じた、のんさんの魅力があふれる秀作になっていたと思われます。
今作の映画『私にふさわしいホテル』は、作品内容としては以下の3点の良さが個人的にはあったと思われます。
1.主人公・中島加代子の、文学(あるいは対立する大物作家・東十条宗典(滝藤賢一さん))に対する深いリスペクト
2.1のリスペクトありながら、あくまで主人公は自分だと、自分発信に変換するこだわり
3.(自身の具体的出自ではなく)表現された作品こそが重要だとの主張
まず、私的感じた作品の1点目の良さの具体的内容は以下だったと思われます。
主人公・中島加代子は、相田大樹の著者名で新人賞を取るのですが、大物作家・東十条宗典からその作品を酷評され、以降の作家生活に苦労し、東十条宗典への恨みを晴らすことを誓います。
しかし一方で、主人公・中島加代子は、大物作家・東十条宗典の作品を全て読んでいて、東十条宗典の好きな歌まで把握していて、根底には東十条宗典への、あるいは文学全般に対しての、≪リスペクト≫があります。
この、主人公・中島加代子の、その≪相手や場への多大なリスペクト≫が、1点目の作品の良さだったと思われます。
私的感じた作品の2点目の良さは以下です。
しかし、主人公・中島加代子は、相手や場への多大なリスペクトがありながら、決してその相手や場への【依存的な態度】は取りません。
主人公・中島加代子は、相手や場へのリスペクトを、あくまで[自分発信へと常に置き換え]、自分からの表現に転換して行きます。
この(1点目の、相手や場へのリスペクトとは真逆とも思える)、あくまで[自分発信へと常に変換する]主人公・中島加代子の表現のやり方が、2点目の良さだと思われました。
そして、私的感じた作品の3点目の良さが以下だと思われます。
主人公・中島加代子は、大物作家・東十条宗典と一時休戦をして、2人を蔑ろにする発言をしていた編集者・遠藤道雄(田中圭さん)に反撃するために、クリスマスの日にトナカイとサンタの扮装をそれぞれして、遠藤道雄の子供たちを騙して彼のホテルの部屋に乗り込もうとします。
その作戦は遠藤道雄の子供たちに嘘サンタだと見破られ失敗するのですが、その帰りの歩道橋の上で、大物作家・東十条宗典は、主人公・中島加代子の出自を聞き出そうとします。
しかし主人公・中島加代子は、大物作家・東十条宗典の作品の中の愛人の子供だと嘘のかわし方をしながら、<出自よりも作品の方が大事だ>、との趣旨の主張をします。
この場面での、主人公・中島加代子の、<出自よりも作品の方が大事だ>との主張は、私には優れていると感じられました。
なぜなら、どんな人もそれぞれの出自を持っていますが、いざ人々の関係性や社会の中に入って行くとそこで歪みが生じます。
そして、その人の(出自そのものではなく)出自と、関係性や社会とを、<橋渡しする歪み>の方が重要になると思われるのです。
つまり、1観客の私には、個人の出自と、関係性や社会とを、<橋渡しする歪み>こそが、<表現であり作品>であり、その<(出自と、関係性や社会を橋渡しする)表現や作品>の方が大切じゃないか!と主人公・中島加代子は主張していると、感じられたのです。
[2.自分発信の強さ]と、≪1.相手や場へのリスペクトの深さ≫は、それぞれ真逆ですが、両者が強く深くあればあるほど両者の歪みや矛盾は増大し、<3.両者を取り結ぶ表現>は強度と深度の要求を増して行くと思われます。
その(個人の出自と、関係性や社会とを)<橋渡しする歪み(矛盾)である表現(作品)>こそ重要なのだ!、という主人公・中島加代子の主張は、今作を通じて根底の一貫性があり、私達の普遍性にも通じていて、静かな感銘を受ける内容になっていたと思われました。
以上の私的感じた作品の3点の良さが、今作の映画『私にふさわしいホテル』を全体を通して優れた作品にしていると思われ、さらに、主人公・中島加代子を演じたのんさんの強さと深さと幅のある説得力ある演技によって具体化され、今作を秀作にしていると、僭越ながら思われました。
惜しまれるのは今作の時代背景が1980年代の話であった所で、仮に今作の設定が現在に置き換えられ、今の文学状況も踏まえた上での現在の私達をリアルに突き刺す内容になっていたとすれば、今作は(私的)傑作にもなり得たとは、一方で思われました。
しかしそれを差し引いても今作は、のんさんの魅力も爆発している素晴らしい秀作であったと、僭越ながら思われました。
のん
楽しい
A277 のんちゃんホンマにかわいい
2024年公開
のんちゃん7変化。どれも可愛い。
コメディとして突き抜けた演技をそつなくこなす。
オーバーアクションも嫌味なく
文豪コール大笑い
これほどレベルの高い女優さん他にいる?
原作がいいのか脚本が素晴らしいのか
セリフが生き生きしているが
これものんちゃんあってのものか?
のんちゃんに振り回される静の田中圭。
同じくヒステリックな滝藤賢一。
うまく絡んでいる。
音楽も静かながら個性を主張していて良き!
堤幸彦っていつも狙いがミエミエなのが
今一つですが、これまたのんちゃんのお陰で
失速ぎみ三谷幸喜風良作に。
それと干されていたのんちゃんの心の叫びが
よーく聞こえてきます。
なのに
なぜ2週間でおしまい?
80点(のんちゃんの可愛さにプラス10点)
鑑賞 2025年1月8日 イオンシネマ草津
パンフ購入¥900(小さいのにたけー)
配給 日活/KDDI
原作は読んでいません。のんさんを観たくて行った映画です。二つの時...
原作は読んでいません。のんさんを観たくて行った映画です。二つの時代(昭和40年代後半?と令和)での物語かと思いますが、50年違う両時代の主人公を老けメイクも無しでのんさんだけで通したり、出だしの風景では地下鉄丸の内線の車両は新型なのに、遠藤(田中 圭)との会話では学生運動数年後のようで時代混乱します。観る側の立場からもう少し丁寧に作ってもらえたらという印象を受けます。
のんさんは「新しい世界に飛び込んで、先輩に怒られ、愛され、育てられていく少し天然入った成長新米女子」と「何でそんな事をするの?という行動を行い、すぐにキレて騒動起こす女子」の二つの女子を演じることでは唯一無二の女優さん。しかし前者は三十代になって、新米女子はそろそろ微妙になってきており、今後は後者一本、正にこの映画の役どころにピッタリと期待していたのですが、敵役である東十条(滝藤 賢一)が原作はもっとひどかったのかもしれませんが、映画ではそれほど極悪人に見えず、「いいぞ、いいぞ、やっちゃえー」とはなれず、総じて主人公の悪騒ぎ・空騒ぎに映ってしまった感が否めません。
とはいえ、あいかわらず表情豊かで、色々な姿(ドレスや着物、髪型など)を見せてくれるのんさんを観るだけでもファンには価値ある映画でした。(七変化しているし、三谷幸喜監督の「スオミの話をしよう」みたい(笑))
中島をくいとめて
もちのろんです‼️❓倍返しじゃー‼️❓
いやはや、はちゃめちゃなのに面白い、いや、はちゃめちゃだから面白い、この演技はのんにしか出来ない、いや、のんに合わせた演出なんだろう、のんの演技が七変化、のんの衣装が姿が七変化、映画館が久々に笑いに包まれる、でも、ある種の緊張感、侍タイムスリツパーの時と同じような緊張感、立ち位置は違うが同種の匂い感じる、あゝ、アカデミー賞級の演技だ、素晴らしい、最高。
ところでのんに合わせる田中圭と滝藤の演技もすごい👍、不自然を自然に演じる姿がすごい、滝藤の家族もすごい、コメディなのに鬼気迫るのんに合わせるのがすごい、橋本愛もピンポイントに凄い、あゝ、笑えて腸捻転で、苦しくて、どうしてくれるんじゃー、ありがとうございました😭
のんにふさわしい役柄
大好きなのんちゃんが作家を演じる昭和文壇コメディー「私にふさわしいホテル」。舞台となった文豪御用達の御茶ノ水「山の上ホテル」は2024年2月で一時休館となり最後のロケとなったこの映画のエンドロールに館内各所の姿を留めた。所謂文壇大御所の意見に左右され新人賞を受賞しながらハブられ続ける主人公(中島加代子)に惜しまれる二十代を芸能界で干されてきたのんがあまりにもリアルにシンクロしてこれまでにない痛快はちゃめちゃリベンジ下剋上劇が生れた。原作者の柚木麻子が絶賛するように、主人公が1ミリの反省もなく自己中を貫き通し、担当編集者とも睨み合うだけで恋愛要素を全く排したことが素晴らしい。きらきら輝く瞳で暴れまくるのんを応援するのみ。
小難しく考えずに能年さんのはじけっぷりを楽しむべき作品!
能年さんの魅力がたっぷりの作品ですね。
単体の映画としてはハイクオリティなものでではなく、細かな欠点を挙げようと思えばいくらでも見つけられるでしょう。
しかし、ある種のノスタルジーも含んだ大人のドタバタコメディとしては十分に成立していますので、シンプルに楽しんだ方が得られるものは多いかと思います。
有望な新人として注目されながらも、諸事情でその後活躍できず……というのはある意味でそのまま能年さんにも当てはまります。彼女の七変化や橋本愛さんとの共演シーンも含めて、あるがままの彼女を楽しみ、「続編」的なものへも期待を膨らませましょう!
カリスマ書店員ってば!
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