「のんが大好きです」私にふさわしいホテル アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
のんが大好きです
「あまちゃん」は唯一ちゃんと観続けた朝ドラである。その頃、私は単身赴任でマレーシアに住んでいたが、時差の関係でNHKは1時間遅れで見ていた(つまり出勤前に見れるという事)。日本人はだいたい同じ習慣だったので毎日の会話は「今日のあまちゃんだけど」で始まっていた。なので最終回の後の「あまちゃんロス」はしばらく続いたものでした。
のん(能年玲奈)はその頃から自分の娘みたいに思ってたので、ちょっとやさぐれた性格が悪い今回の映画の役では、何をやるにしても温かい心持ちで応援しながら、ニヤニヤして見ていました。
昭和のまだワープロもパソコンもない頃、作家が山の上ホテルのお決まりの部屋で缶詰になり万年筆で原稿用紙に小説を書き、編集者からの差し入れの千疋屋のフルーツサンドを食べる。
銀座のクラブやら文壇バーでウイスキーを飲み悦に浸る。売れっ子作家がもてはやされ華やかだった出版業界が存在していた時代。今も物語の書き手は沢山いるけど、この業界の世界は全く違ってるんだろうなぁと思います。
原作は読んでいないが、柚木麻子が作家になったばかりの頃、映画の加代子(のん)と同じようにデビューしても単行本を出させてもらえない鬱憤で書いたそうでうですが、よくぞこんな、はちゃめちゃな文壇内幕物語を作ってくれたもんだと感謝します。そしてそれを堤幸彦監督が楽しいドラマとして映像にしてもらいました。ありがとうございます、。
そして柚木麻子原作の次回作は、なんとこの映画で書店員役をやった橋本愛が主役でなんと!のんが有森樹季役で共演とのこと。2作続けて「あまちゃんコンビ」が見れるなんて、なんて素敵なことでしょう。とっても楽しみにしています〜