劇場公開日 2025年3月20日

悪い夏のレビュー・感想・評価

全121件中、1~20件目を表示

3.0或いは自分が「当事者」だったら

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

作品制作のサイクルが早く、とても多作な印象が強い城定監督。それでも毎作品「一定以上の面白さ」が期待できるため、出演者が好みであれば劇場鑑賞する機会も増えてきました。そして本作は主演・北村匠海さん、助演に河合優実さん、窪田正孝さん他かなりの豪華布陣。そのせいもあってか月曜10時35分の丸の内ピカデリーは、(この劇場にしては)まあまあの客入りだった気がします。
今作は生活保護受給(俗にいうナマポ)にまつわる「悪事」をネタに、メインキャラクター8名の少しずつ「ズレ」た関係性で展開されるストーリー。私は今回もあらすじは勿論、予告編も見ずに本編に挑んだわけですが、独特な世界観にもかかわらず、すぐに入り込めて理解が追いつく構成力で「やっぱり巧い」と思える城定監督。
そして、今作も流石の「キャラクター演出」は城定監督の真骨頂。役を演じられた俳優さん、皆さん本当に素晴らしく甲乙は付けがたいのですが、敢えて一人挙げるとしたら山田役・竹原ピストルさん。助演でありながら、繋がりが多いキャラクターのため必然的にスクリーンタイムも長め。そして、中盤以降は混沌化していくストーリーを展開させるキーマン。それぞれ立場によって、相手との対し方を絶妙に変えながらの演技は見ものです。
ところが、ここからは少々苦言として。
まずは、トントン拍子で進むストーリーについて。テンポはいいのですが、イマイチその進展に対して、実際の時間(日数)経過がどの程度なのかが掴みにくい。その為、状況の変化に対し、キャラクター毎の心情やそれぞれの距離感・温度感の変化に、やや強引さや唐突さを感じることも。上映時間114分とけして短いわけでもないので、これは編集の問題なのかな。。ちょっと惜しい気がします。
それと、今作は物語の題材や設定が具体的だからこそ、「リアリティー」について引っかかりを感じる点が少なからず。当然、社会問題を扱ううえで難しいところだとは思いますし、取り敢えずエンタメとして「こういうもの」と割り切り観続けましたが、或いは自分が「当事者」だったら。。原作は未読ですが、フィクションにも守るべき一線はあるはず、、ですよね。
と言うことで、純粋に「エンタメ」として見れば今作も「城定監督らしい」作品として裏切りません。次作も期待しています。

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TWDera

3.0男女8人夏物語

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

もっと大きな犯罪組織が絡んで警察も本格的に捜査に出ると思ったがそれほどでも無かったなあ。一番まともだと思った宮田がなんということだ。
これはフィクションでも、実際はあの手この手で生活保護狙う人たくさんいるんだろう。

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あらじん

3.0想像を上回る展開がまるでない

2025年3月24日
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単純

寝られる

想像を上回る展開がまるでなく
演出もメリハリがなく単調で話しが長い

少ない登場人物達だけがわちゃわちゃやって、
あれだけドタバタやっても近隣の気配すら感じられず
モブ感が薄く、最後の全員集合は展開通りのドリフ(笑)

“生活保護”とシリアスなテーマを扱っているのに
笑わせてたいのか?なんなのか?

タランティーノ的な落ちにしたいのならもっと
窪田に狂気性を持たせないと、それが出来る役者さんなのに
いい役者さんが揃ってるいるのにもったいない
やっぱ監督次第ですね。

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HIROKICHI

3.5あるよな・・・。

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

萌える

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テレビだいすき

3.5ごちゃごちゃ

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

中盤まではかなり面白かったです。
ごちゃごちゃして面白い映画はレザボアドッグスの一強かと。
木南さんの演技は1人だけ別映画のようにすごすぎて浮いていました。
窪田さんも最低なのにカッコ良い。
河合さんも何考えてるか分からないてこの3人の演技を見るだけでも見て良かったです。
竹原ピストルは最近見る映画によく出ていてお腹いっぱいです。
ラストまで飽きずに見れたので良い映画だと思います。

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ルゲ式

3.5宮田の目的に驚き

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

萌える

市役所の生活福祉課に勤めてた気弱で真面目な佐々木守は、同じ課の先輩の宮田から、同僚の高野が生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているらしい、と相談を受け、断りきれず真相究明を手伝うことになった。佐々木は、そのシングルマザー・愛美のもとを訪ね話をしたが、愛美から高野との関係を否定された。実は彼女はヤクザの金本とその愛人の莉華、佐々木の担当してた生活保護受給者の山田とともに、不正受給計画に巻き込まれていた。そうとは知らず、佐々木は愛美と娘の美空にひかれてしまい、・・・さてどうなる、という話。

まず本作でも愛美役の河合優実のエロく気だるいが可愛い演技が素晴らしかった。
それと、宮田の目的に驚いた。なんとまぁ、ドロドロとした関係の事。
最初は、佐々木がとにかく気の毒だったが、生活に困窮し万引きを繰り返していた佳澄への塩対応にはゲンナリ。その佳澄役の木南晴夏も流石で上手かった。
ラストは佐々木もハッピーになれたんだと信じよう。

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りあの

4.5そこまで全員悪人とクズとは思えない

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

2025年劇場鑑賞96本目。
エンドロール後映像無し。

予告で登場人物全員悪人かクズ、みたいな感じでしたが、三分の一は不可抗力みたいなところあるよな、と同情。一番の原因のクズで悪人は毎熊克哉演じる高野です。

結構人がゴミみたいに殺される胸くそ悪い話かと覚悟していきましたが、そこまででもなかったのは救いでしたかね。北村匠海演じる主人公はあんないい奴だったのに崩れるともろかったですね。でもあんな対応していて誰も止めなかったり気づいていなかったりしているのが一番ヤバいと思いました。最後らへんのある展開は予想通りでした。

ハメられた主人公が知恵を使って出し抜くカタルシスみたいな感じじゃなかったけどまぁまぁのラストですかね。

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ガゾーサ

4.0貧困日本の実態に迫る傑作にあと一歩

2025年3月23日
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泣ける

笑える

悲しい

 日本アカデミー主演女優賞を獲得した、壮絶演技が冴えた「あんのこと」の河合優実が出ているならと早速鑑賞、意外や大当たりの社会派ドラマでした。原作があるようですが、とにかくプロットの構築が見事で次々と展開が想像を絶する方向へ雪崩をうつ凄まじさ。アパートの一室で執り行われる濃密ドラマ、人物の出し入れから話の拡がりまで、息つく暇もありゃしません。貧困日本の現実を炙りだす社会派傑作まであと一歩の秀作です。あと一歩は最後の最後に描かれるシチュエーション・ドラマの醍醐味を面白くし過ぎたため。

 生活保護受給者の定期的訪問チェックが主な仕事の市役所生活福祉課に勤める公務員3人。真面目そうな若手職員に扮する北村匠海、あらま毎熊克哉が公務員役とは驚いたら後に案の定の展開に、先輩に見えないけれど女性職員役に乃木坂46の伊藤万理華。対する生活保護対象者に、ギラギラ厭らしさ満載の竹原ピストル、22歳の若さで5歳の子持ちシングルマザーに河合優実、そして万引きに手を出す絶望のシングルマザーに木南晴夏の布陣。これに関わる悪の権現が近頃真っ正面からの主役を敢えて外し過激な悪役の多い窪田正孝と荒んだシングルマザー役の前内夢菜が絡む。

 貧困ビジネスなんて言葉が象徴するように、金の流れる方向に悪は確実に寄り添い金をせしめる構図がある。背景には到底先進国とは言えない転落国たる日本の実態が横たわる。まさに劇中に言う窪田のセリフに「どうしたってまともに生活出来ないのが日本の現実ですから」と。ひとたびシングルマザーに陥ったら転落の一途なんて酷過ぎる。まさに登場人物の3人の女性がそのシチュエーションなのだから。収入の50%以上を税としてむしり取って、非正規労働ばかり拡大して、裏金をつくり脱税したって一切お咎めなしの国会議員ばかりでは、福祉国家なんて出来っこないでしょ。

 生活保護に使われる金は当然に税金が原資、不正受給を暴くのが私たち福祉課の仕事と大見え切るシーンがあるが、政権与党に与えられた税金による予算を平気で私的選挙等に使う事には、誰も監視せず口出ししないわけで、理不尽を通り越して絶望しかないから、本当に馬鹿馬鹿しく聞こえてしまった。こんな金まみれの渦中に、北村と河合による本物の愛情が生まれてしまった事により、悪のリングが思わぬ方向へ転がりだすのが本作のキーポイント。

 壮絶イケメンの北村がよくぞ、死んだような眼差しの役にチャレンジしたものでお見事です。対する河合は「あんのこと」を引きずったような役で、自分でどうしていいのか皆目判らない苦悩をそのまんまストレートに表現する素晴しさ。次作の「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」では明るめのラブストーリーのようですからいいのですが、杉咲花のように苦難役の連続は避けられるのを祈るばかり。

 冒頭触れたクライマックスシーン。何故か関係者が一同に会する奇妙なシチュエーションには笑うしかなく、突然コメディかと驚くばかり。土砂降り雨での乱闘の挙句、悪い奴らはキチンとお縄で、愛し合う二人はしっかりとさやに納まる結果に文句はないですが、真実の愛と強要された行為の落とし前描写を見事に割愛されたのは釈然としない。さらに木南の心中未遂の悲劇性を最後に北村に絡め、日本の現実を明らかにして欲しかった。そこまで行って名作になれたのに。

 それにしても子役を前に壮絶な芝居を展開することに、心が痛みます。無論、カット割りで激しい芝居とセリフは子役の耳には入っていないでしょうが。河合の子供の置かれた状況がまさに彼女自身の子供時代だったとすると
、貧困の連鎖が辛いのです。雨の中、少女の描いたクレヨン画にお父さんらしき男性像が描かれたかすかな希望を育んでいきたいもので。

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クニオ

2.0もりあがらないなー

2025年3月23日
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期待が大きかったのか?
いつになったら始まるのかなーと思いきや、これからかと思ったら急に終わってしまった
何だったのかこの映画は?
っな感じでした
もっと追い込まれるのか思っていたのに!

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シネパラ

4.0後味はとても苦い

2025年3月23日
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悲しい

点数もよく、横溝正史ミステリ大賞受賞作とあり、鑑賞。
原作未読。
朝イチ8:40から、30人程の入り。
ちょっと少ない印象。
タイトル画面が昔の横溝映画ぽくて良い感じ
期待大で観始めたけど、
途中から、子供が可哀想になった。
大人達は皆、自業自得なところがあり、
同情できる部分もあるが、子供達は
犠牲者だと思う。

帰宅後、ネットの解説観たけれど、
原作はもっと悲惨だった。
映画だから、少し緩和されている。

俳優陣は皆さんとても素晴らしい演技。
脚本が猫侍の人だった
又、猫侍を観てほんわかになりたい感じ

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seiyo

3.5ミステリーではなく、生保(なまほ)の実態と…

2025年3月23日
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悲しい

知的

幸せ

一昔前に最盛した貧困ビジネスと、恋愛の融合作品
誕生日🎂を親から祝ってもらったこともないシングルマザー(女の子一人で生活保護付き)を恐喝したケースワーカー(公務員)から始まり…
最後は個人的にはハッピーエンドだよね~と思いましたが、先輩の女性ケースワーカーの信念とやっていることには違和感 結局自分が可愛いんじゃないかよ~ こんな公務員ばかりで無いことを祈るばかりです

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ろくさん

4.0苦しい

2025年3月23日
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 河合優実と北村匠海、見応えありそう。ありました。
生活保護の話は重い。生活保護の話はだいたい夏だな。クーラーつけれない部屋で汗ダラダラの暑い感じが苦しさを増す。
 諸事情で仕事に就けず生活保護を受けることは罪ではないが、この話の中の山田は働けるのに働こうとしないし、愛美も子供がいるとしても働き方を考えればなんとかなるだろう。愛美の不正受給に漬け込んで関係を迫る高野はクズ。生活保護ビジネスを企むヤクザの金本もクズ。
 佐々木も、純粋に愛美を好きになったとしても、立場を考えてもう少し我慢した方が良かった。でも実際こうなった場合は真剣だと言えば許されるの?どうなんだろう。
 古川親子は生活保護受けられず、気の毒だったな。木南晴夏の疲れた表情はさすが!

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アンディぴっと

3.5悪とクズでも愛はある

2025年3月23日
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好きな役者さんが沢山出演されていたので
鑑賞。
タイトル通りに悪とクズだらけの
映画でした。

でも、複雑な家庭環境が生み出した
結果だったり、
出会い、交流を通して気持ちが
和らいだり揺らいだり
そこの微妙な人間らしさを
皆さん素晴らしい演技力で表現されてました。

経済大国日本と言われてきた
この国ですが、
貧困と格差も広がりつつある昨今。

ある意味、社会に問いかける良い映画だと
思います。

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NABEZO

4.0傑作ウシジマ2から11年か。

2025年3月23日
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私的年テン上位当確。
ナミビア、あん、の翌年早々に河合優実の決定打。
一瞬の目線で心情が溢れる。
それをこそ撮る為に書き演出し繋ぐ手腕。
河合のリアルな肉体、
それと対置される万理華と箭内。
絡み合い生き辛く誰も幸せでないかの国、都市。
傑作ウシジマ2から11年か。

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きねまっきい

3.0駆け込み乗車はお止めください

2025年3月23日
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笑える

興奮

萌える

予告編の展開までくるのに残り20分、
でどうすんのかと思ったら
ラストはドリフの全員集合コントかと

城定監督ならではのおっぱいだが、
もう一押しほしかった(笑)

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YOU

3.5最後はパロディ

2025年3月23日
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えーじ

4.0リアルにありそうな胸糞悪い話

2025年3月23日
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おーちゃん

4.0一緒になろう

2025年3月23日
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悲しい

怖い

映画の宣伝が面白そうだったので、10:35から観ました。なかなかの作品です。生活福祉課に勤める佐々木守は、同僚宮田から先輩高野が生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているとの相談を受ける。真相究明を手伝う佐々木は、シングルマザー愛美を訪ねる。彼女は裏社会金本と愛人莉華、手下山田と犯罪計画に手を染めようとしていたが愛美にひかれてしまい、佐々木の悪夢のような夏が始まる。佐々木役北村匠海、愛美役河合優実、金本役窪田正孝、宮田役伊藤万理華の演技が良かった。

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junjun

4.0ラストはまさにカオス

2025年3月23日
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ラストは、カオス状態。宮田のくだりは、予想外過ぎ! 笑。
オープニングから何やら怪しげな雰囲気になり、その後の展開が楽しめそうで期待が膨らんだ。 最初のトラップが未遂に終わりそれをターゲット変えて罠にはめようとする展開。
なるほどそうくるか。で、ラストはもうメチャクチャ。 まあ、男は女には弱いわな。

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ケビタン

4.5ワルばかりだが、社会派エンタメ!

2025年3月23日
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怖い

萌える

クズと予告編にかなりインパクトが有った。普段俺は登場人物があまりに“クズ”だと嫌気がさすのだけど、「クズとワルしか出て来ない!」という開き直ったキャッチコピーにも俄然興味をそそられた。 今注目の河合優実の出ていることもあり、即観賞を決めた。

【物語】
真面目な市役所の生活福祉課の職員佐々木守(北村匠海)。生活保護の申請を受けたり、受給者宅を“ケースワーカー”として定期的に訪ねることを仕事としている。あるとき、同僚の男性職員が生活保護受給者のシングルマザーの弱みに付け込み、肉体関係を迫っているらしいという情報を別の同僚女性職員が受ける。話を聞いた守は関わり合いたくないと思うが、「真相を確かめるべき」と強く主張する彼女に逆らえず、守は女性・林野愛美(河合優実)の家を訪ねる。

彼女のもとを何度か訪ねるうちに愛美に惹かれ、次第に距離を縮めるが、それは裏社会の住人・金本龍也(窪田正孝)らが仕組んだ罠だった。罠にはまった守の人生は暗転する。

【感想】
期待通り、なかなか面白い作品だった。
ある意味社会派作品でありながら、それを説教的ウザさを排してかなりエンタメ的味付けをした作品と言えよう。

良かったのは、何と言っても役者達。
まず、何と言っても河合優実だ。
アカデミー主演女優賞も手にした今をときめく彼女だが、なぜかこういう役が多い。“フテほど”、“あんのこと”、“ナンビア砂漠”も、いずれも“育ちの良いお嬢様”キャラの対極にある“はすっぱ”な女。“フテほど”はそれでも素直で明るく可愛らしいところもある女の子だったが、他の2作も今作も“すれた”女だ。でも、それがハマる。 中でも今回の愛美役はものすごくハマっているだけでなく魅力的だった。 こんな女に出会ったら、守でなくても「近付いたら俺の人生ヤバイかも」と思いつつ惚れてしまいそう。

主演の北村匠海も、「いるいる!」的の真面目な市役所職員を上手く演じている。その空気が終盤の変化に効いて来る。

しかし、北村以上にインパクトを残しているのは窪田正孝。改めて「上手いなあ」と感心。窪田は優しい役や風変りキャラも上手いと思っていたが、今回はワルばかりの登場人物の中でも最上級のワル。深い闇を抱えているような男に底知れぬ恐怖を感じた。圧巻!

もう一人、インパクトを残したのは木南晴夏。
本筋から離れたサイドストーリー的部分で、貧困の極みにいるシングルマザー役を演じた。普段どちらかというと、すっとぼけた明るい役を演じることが多い彼女だが、今回はいつもと違う薄幸の女。“人生に疲れ果てている”感が凄かった。 登場時間は長くないが、一瞬で“不幸”を感じさせる役作りに感嘆。この印象が終盤の展開に大きな意味を持つ。

クズ、ワルに加えて不幸のオンパレードの作品だが、突き抜けて笑ってしまうシーンもあり、後味は悪くない。

興行成績的にはすごく地味な発進になっているけれど、おススメです!

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泣き虫オヤジ