美食家ダリのレストランのレビュー・感想・評価
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【”真なるカオス、そして夢を追え。”今作はフランコ政権に抵抗した兄弟シェフがサルバドール・ダリの熱狂的信者のレストラン経営者に雇われ、独創的な料理を創り出す様を描いたコメディである。】
<Caution!内容に触れています。>
■フランコ政権に抵抗したために、バルセロナを追われた料理人のフェルナンドとアルベルトの兄弟は、ダリが住む海辺の町カダケスにたどりつく。
2人はそこで海洋生物学者のロラと、ダリを崇拝するレストラン「シュルレアル」のオーナー・ジュールズと出会う。ジュールズはダリの熱狂的なファンで、彼が来店することを夢見ていた。
◆感想
・物語は1974年。フランコ政権末期のスペインである。だが、暗いトーンは一切なく、フェルナンドとアルベルトの兄弟は、ダリを崇拝するレストラン「シュルレアル」のオーナー・ジュールズに感化され、今までにないカラフルで、独創的な料理を作り上げて行くのである。
・今作はコメディであるが、登場人物達が時代に流されずに自分の想いを貫こうとする姿が、可笑しくも尊く描かれているのが素敵である。
・紆余曲折はありながら、到頭、サルバドール・ダリが彼らの店にやって来る。そこで彼に提供されるフェルナンドとアルベルトの兄弟シェフ考案の魚介料理が、実に上手そうなのである。
そして、ダリは海に向かってテーブルに座り、供される料理を一品一品、愛おし気に口に運ぶのである。
<今作は、フランコ政権に抵抗した兄弟シェフが、サルバドール・ダリの熱狂的信者のレストラン経営者に雇われ、時代に流されずに自分の想いを貫き、独創的な料理を創り出す様を描いたお料理コメディなのである。>
日本版タイトルがミスリード!?
海辺の街カダケスにあるレストラン「シュルレアル」が舞台なのですが、
冒頭、主人公フェルナンドがシェフとしてつとめるレストランの料理長が
客に料理を灰皿かわりにされたことにブチキレる、そんな胸熱シーンから始まり、
すごく引き込まれました。この冒頭は素晴らしかったですね。
「シュルレアル」のオーナーであるジュールズのキャラクターが面白くて
この人が主人公でも良いくらいにキャラが立っていました。
特にダリを評論家にバカにされるシーンで、ジュールズがブチキレるところが
清々しかったです。
南国ムードあふれるエリアということもあってか、ある意味ゆったりしていて、
物語自体もすごくゆるいんですよね。それが心地よかったですし、
フェルナンドがつくる料理の映像もとても美味しそうで魅力的でした。
食べてみたいと思いましたね。
女性キャラも美しく&情熱的で魅力的で眼福でした。
ラストもダリが来てくれてよかったですね。
ピートタウンゼンド顔だ!
あのシェフ。ボウイやミックジャガーに触れてたのと関係が? オーナー含めイイ顔の役者が多かった。ダリの運転手やオーナーの“サンチョパンサ”が後々効いてくる。
大分タルい展開だと思ったが、最終盤のカオス、意味の解らないスローモーションとかダリっぽく仕上げたのかもしれないな。
“成功とは夢を追って失敗し続ける事”やったな! オーナー。
料理人の素晴らしさ
想像力のある料理人の素晴らしさ・料理の楽しさ、美しさ、奥深さ、感性で料理を芸術に仕立て上げる技、料理の面白さを伝える映画でした
一番面白かったのは、ダリを崇拝するレストランのオーナーが、警察に捕まったシェフの弟を取り返す為に、ダリのお抱え運転手と共謀して、警察署長の弱みに付け込む頭脳的な芝居を打ち、成功する場面! どんな芝居を打つかが見どころで、痛快でした!
とても面白い映画です!
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