「愛に満ちた作品」ボルテスV レガシー naichinさんの映画レビュー(感想・評価)
愛に満ちた作品
超電磁マシーンボルテスVは、70年代に放送された日本のロボットアニメで、僕は直撃世代。
後に長浜ロマンロボ三部作と呼ばれるシリーズの2作目。この長浜忠夫監督が手掛けたシリーズの凄い所は、基本毎週でてくる敵ロボット?を主役ロボが倒すルーティンワークの中に、主役側に縦軸の物語を入れただけでなく、敵側にも縦軸になる物語をしっかりと入れ込んだところ。
特にボルテスVは、味方側に父親探しを含めた家族の物語を。そして敵側をヨーロッパ貴族的に描く事によって、人種差別とそこからの解放と革命を描いた。まさにガンダムへの道へを築いていった作品。
そして、フィリピンでは国民的ヒットとなり、まさかのフィリピン実写リメイク!全90話のテレビドラマとして甦った!(日本のオリジナルアニメは40話なのに!)
今回の劇場版は、日本公開オリジナル編集という事で、原点であるアニメの1話と2話分を映画化。…しかし2話分を90分強に纏めてる為、テンポが悪い…そしてクドい…それは残念…。
そしてお母さん、行動がかなり昔の日本的なんだけど、かなり頭が悪い人に思える。あなたの為に何人の隊員が亡くなった!
そしてハイネル!外道すぎる!全然貴族的じゃない!騎士道精神に反する!!
しかし、それでも、強烈なボルテス愛を感じる!
特にボルテスの合体、戦闘シーンはアニメまんまでもあり、カッコいい!
音楽もオリジナルのリメイクで、何だか当時を思い出した。
割と埋まっている客席は、ほぼ当時の視聴者の様で、懐かしさに満ちていた。
日本では映画化が頓挫したボルテスVをこんなに愛して、そして実写化してくれて、再び出会わせてくれて、本当に感謝しかない。
#ボルテスVレガシー