十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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賊軍を待つ運命は『全滅か?』それとも…
ストーリーの流れや結末は あらすじを読んだ時点で予測出来てしまうのだが、物語の中で登場人物達が見せる《生き様・死に様》には それぞれのキャラクター性が反映されていて、中々に惹き込まれるモノがありました。
また賊軍を待つ運命「彼らは全滅してしまうのか?」それとも「誰かが生き残るのか?」もし生き残るとしたら「誰が生き残るのか?」は、予測する事は出来ないので 最後まで観るしかないですね。
『邦画』としても『時代劇』としても 今の時代にしては「かなり頑張った良い出来」だとは思ったし、出演されている俳優の皆様の演技も「とても素晴らしかった」けど…、☆5つで作品を評価するとなると どうしても平均点レベルになってしまう作品かな と。
平和の裏に犠牲あり
日本版スーサイドスクワッドな時代劇なんだけど、悪人達が自分等の個性や技を活かして戦場を掻き回すとかそういう華々しさとか爽快さは全然なく、なんか若干の胸糞ってかやるせない嫌な気持ちになりました。
何事にも犠牲は付きものって言うけど、もう少し救いが欲しかったわ。
何もめでたくない。
推しの俳優が多数出演していた為鑑賞。
主演の山田孝之、仲野太賀をはじめ脇を固めるのも実力派が多い為、演技は凄く良かったと思う。また、新潟県民の自分から見ても越後訛りが自然な感じで良かったです。
キャストについてだが
山田孝之は好きなんだけど、今回の役はあんまり感情移入できなくて微妙だったかな。
最初から一貫しててブレねえなくらいの印象。
仲野太賀は演技、殺陣共に凄く良かったと思う。今まで見てきた仲野太賀の中で一番かっこ良かった。
赤丹役の尾上右近は飄々とした胡散臭さが良かったけど、もう少し見せ場が欲しかったかな。何かしてるようで何もしてないんよなこの人。
一家心中の生き残りの松浦祐也は流石の演技力。賊軍の中で一番演技が良かったし、越後訛りが上手い。見せ場もそこそこ。
槍使いの爺ちゃんの本山力はザ・いぶし銀って感じの老獪な魅力があってかっこ良かったし、殺陣が一番綺麗。
千原せいじはスケベ坊主が凄く似合ってたな。まぁ実際にリアルで僧侶やってるしね。しっくりくるわな。でもリアルで僧侶をやってるだけにお経は南無阿弥陀仏を繰り返すだけじゃなく、ちゃんと読んで欲しかったな。
おろしやの岡山天音は頭脳派兼救護班キャラの割にそこまで見せ場がなく残念。武士道を皮肉る所と死に際くらいしか見せ場がなかったな。
二枚目は死に際がかっこ良かっただけであとはなんとも。何かこいつだけ闇が無いキャラだったな。闇が無くて印象が薄い。
辻斬りは戦闘シーンは派手に暴れてて良かったものの、演技はいまひとつ。もっと傍若無人であれ。
そして間違いなく今回のMVPのノロ。
彼の活躍はデカかったし、難しい役柄だったけど演技がかなり印象に残った。
あと、推しの佐野和真と佐野岳。彼らのアクションが久々に見れて良かった。
っていうか佐野和真、ガチバンの頃から全然変わらんな。
まぁ賊軍をはじめ、全体的に見せ場のあるキャラは多かったとは思うけど、キャラの印象が薄かったかな。
賊軍はもう少し自己紹介に時間割いても良かったかも。
山田くんにイラっとしながら、太賀いいやつと思いながら、両人あっぱれ♪
官軍と賊軍、どっちがどっちなのか良くわからないまま進行しました。注目はやはり山田君と太賀と時々野村周平かな?ストーリーは簡単ですが、展開が面白いです。
エグイ場面もあり、ビート・タケシの作品かと思わされる感じが自分は否めません。
でもでも、面白かったです。最後に阿部サダが殺されるかと思いきや、娘が自殺するとダメージで…。もう一度いいます。太賀いいねぇ~
この薩長or幕府の時代の中、この物語と同じ事が日本中の至る所であ...
この薩長or幕府の時代の中、この物語と同じ事が日本中の至る所であり、この物語と同じく、義に徹する者は死に、偽に徹する者は生き残ったことでしょう。他の方のレビューからかなり血生臭い映画の印象を受けて観に行きましたが、ブレる藩主(経営者)とその犠牲になる郷士や民(社員や下請け)、その間で挟まれる家老・藩士(中間管理職)と、サラリーマン生活の長い私には会社組織とも重なり、なんだか切なさが先に残る映画でした。
とはいえ、全般的にこれでもかと続く殺陣シーンは迫力があり、特に爺っつぁん(本山 力)と鷲尾兵士郎(仲野 太賀)はエラいカッコ良く、それを見るだけでも価値ありと言えます。また、玉木 宏さんのあいかわらずの「若き征服者」っぷりも堂に入った感があり、笑う映画ではないけど笑ってしまいます。阿部サダヲさん(溝口内匠役)も良い人悪い人の二面を行ったり来たりと上手でした。「家庭に戻れば、みんなイイ人なんだよ」と、ここでもサラリーマン感。
ストーリーもテンポよく、後半、各人にクローズアップしたことで尺が長くはなりましたが、ダルさを感じることもなく駆け抜けて終わった感じです。観に行くかちょっと迷ったのですが、行って良かった映画でした。
輝かしい明治維新にこんな非道なことがあったのだろうか
奇しくも旅行先で戊辰戦争に関するところに行った一年。
戊辰戦争や、明治維新が人気なのようやくわかった。
この時代が激動で大きく変わったということもあるんだろうけど。
九州から北海道まで日本を北上し、戦いや出兵をしているので、
日本のどこかしらに史伝が残っている。
函館戦争ってすごいものだったんだな…。
新発田での裏切りなんて知らなかった…。
十一人が無双する話かと思いきや、
普通に戦って、勝つときは勝つし、負けるときは負ける。
剣術すばらしかった。
白髪の老人はとんでもない剣豪なのでは?と思うほどの迫力。
きれいごと無し、人間の戦いだった。
阿部サダヲ、演技うますぎ…。
良い人から悪い人まで、ひとつの作品でこなしている…。
きれいごとばかりではない、歴史のひとつを垣間見ました。
おもしろかったけど、家で見たら寝そうな映画。
24.11.23 映画
存在感
新発田での攻防というテーマ。笠原和夫の遺したプロット。白石和彌の演出。山田孝之、仲野太賀という主役陣。そして、どことなく黒澤作品を思わせる事前公開映像。
今期の邦画では上位の期待値な作品。
実際に観てみて、確かに、面白い作品でした。2時間半強の大作ですが、冒頭からエンドロールまで飽きずに観ることができました。
こういう性質の作品では、主役よりもむしろ脇を固める役者の魅力が大切だと感じますが、『罪人』が皆良かったですね。
他のレビューでもありましたが、爺っつあんを演じる俳優さん(剣劇が本職らしい)がカッコ良い。
あと、駿河太郎さんは相変わらず、嫌なヤツを演じさせると絶品です。本作でもいい感じに嫌なヤツ。
さらにいえば、音尾琢真さんとか松尾諭さんとか松角洋平さんとか、他作品で活躍されている俳優を『贅沢使い』しているのも、個人的には面白かった。
題材が題材なだけに、女性を出しにくいかと思ったけど、鞘師里保さんは、なんというか、ちょうど良かったです。
(たとえばアノ役を、同世代のほかの女優、、、広瀬すずとか齋藤飛鳥とかだったら浮いてしまう気が)
ナダルは、、、不思議な存在感がありましたね。あと元、豊山関も。
昭和の時代はサラリーマン社会を重ねることで共感を呼びましたが、令和の今は単なる悪者にしか映らないのでしょうね。
原案は『仁義なき戦い』『二百三高地』の名脚本家・笠原和夫氏。
氏の60年前に執筆した幻のプロット(脚本は消失)を白石和彌監督が令和の時代に蘇らせた『十三人の刺客』(1963)『十一人の侍』(1967)『十兵衛暗殺剣』(1964)『忍者狩り』(1964)など東映伝統の「集団抗争時代劇」の系譜を受け継ぐ作品。
戊辰戦争を題材とした映画には岡本喜八監督、三船敏郎氏主演『赤毛』(1969)や同じく岡本喜八監督の『吶喊』(1975)などありますが、幕末・王政復古の混沌した時代に諸大名は幕府か官軍のどちら側に付くか、いずれもドラマティック、悲劇的に描かれていますね。
『十三の刺客』『十一人の侍』もどんなに悪徳な藩主にも武士の一分として忠義を尽くす敵側の家老の悲哀が漂う姿が描かれていますが、本作でも家老溝口内匠(演:阿部サダヲ氏)が忠義を尽くし、藩を守るため深謀遠慮を巡らしますが、昭和の時代は会社の命令は絶対のサラリーマン社会を重ねることで大いに観客の共感を呼びましたが、たぶん令和の若い観客には単なる悪者にしか映らないのでしょうね。
罪人を集めた「賊軍」のプロットは望月三起也氏の『ワイルド7』のようですね。
本作品では10名の個性豊かな罪人たちが集められ、個々の素性は徐々に明かされていくかたちで、感情移入もクライマックスに向けてピークを迎えましたね。
令和の時代にこれだけ骨太な作品を観られたことに感謝ですね。
人の性のエグい部分が最高に良いな!
人の性のエグい部分が最高に良いな!
タイトルにも書きましたが、これが感想です。
『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』『碁盤斬り』『十一人の賊軍』と白石監督の映画を全部観たわけじゃないのですが、究極状態になった時の人のそれぞれの性を、本当に面白く見せる監督だなと思いました。
生まれた時からそんな奴だったのか、仕事がそうさせているのか、もしくは身分なのか…
それぞれ違う立場の人間だからこそ、それぞれ違う矜持があって、それが最後にまとまって11人になるところが、めちゃくちゃかっこいい。
まぁ、最終的に考えれば結構重たい部分はあるのですが、それはそれこれはこれで、一大スペクタクル時代劇として、めちゃくちゃ楽しめました。
個人的に尾上右近の昭和の時代劇俳優みたいな台詞回しが、ツボでした。
歌舞伎調といえば歌舞伎調だけど、なんかそれとも違う 笑
あと、右近は踊りもキレキレでしたね。
歌舞伎役者の性か…
爺っつあんの殺陣がかっこよすぎる
折角良いあらすじなのに残念
予告編から七人の侍を彷彿させるとメチャ期待して観たけども!
さらに、孤狼の血、碁盤切りも良かったから期待しましたけども!
白石監督、しっかりせぇよ。
折角の史実と脚色で、面白い脚本描けたはず。なのに展開鈍い。
第一、山田孝之の無駄遣い。要ります?あの主人公。死刑免れて、タイガに出会い活躍すんのかと思ったら、なんもせんし。
ラストでタイガが切られたあと、花火持って逃げて一発かましてくれると思ったら、あっさりジエンド。
白石監督、出直しや❗️
画がきれいに見えました
最後盛り上がりました。アクション良かった。
「七人の侍」や「用心棒」と比べてしまうのですが、こういう黒澤作品にあった土や汗のにおいが伝わらなかった。俳優の肌や歯がきれいだなあと気になり、そういう意味でリアルじゃなかった。社会の最底辺の人たちが出てるから、体臭でむせるようなくささでしょうね、真夏だし。でも黒澤明がそこまで考えてなくても、画質が悪いから良い意味で汚らしさが画に出てたのでは。逆に今はくっきり映っちゃうから大変。
黒澤作品だと、「お前のためにがんばる」みたいなセリフはなかろうし、あったとしても「ココ、山場だよ」っていかにもなBGMは絶対につけない。そういう点でハードボイルドか感動作品か方向がよく分からなかった。
「弧狼の血」とも共通する感想でした。
国を治めるとは
『役者ナダル』を観ようと出かけた。
映画自体は一言で表すならば、‘思想のない’(注.悪口ではない)、『七人の侍』だと感じた。
肝心のナダルの演技だが、予想に反し、官軍の参謀役(しかも赤熊[しゃぐま]を被っている!)だが役不足。千原せいじ演じる「破戒僧」こそ相応しいと思った。怪力を生かし獅子奮迅の活躍をした挙句、壮烈な最後を遂げさせたかった-まぁ役者としての実績は、ほぼないので仕方ないが、いずれあのキャラクターを十分に発揮した演技がみたい。
以下、野暮を承知で、いつものごとく‘粗さがし’(順不動)。
・牢屋-普通に侍とその他の身分は分けるだろう、ましてや男女雑居など考えられない。
・磔-日本式(脇腹を槍で突く)と西洋式(放置して衰弱死させる)が混交。
・家老の娘-一人で砦までたどりつけるのか。少なくとも一人は従者がつくはず。
・砦からの脱出方法-普通に家老の娘が来た道を逆にたどればいいのにと思った(笑)。
・腹の傷の縫合-医師は、常に針や糸を持ち歩いているのか(牢内でも)?
・銃創-当時は腹部を撃たれ内臓を負傷すれば、まず致命傷だろう。
・花火-長期間放置して湿気てないのか。
・石油-あのような山の中腹からは産出しないと思われる。
・橋の破壊-焙烙玉を門のあたりから投げればいい(何度でも)。
・家老の切腹-当時の作法では小刀を取り上げた(または腹にあてた)と同時に介錯されるはず。
・大砲-数門で一斉に砲撃すれば数分~数十分以内に攻略出来るはず。
・籠政(山田孝之)-数度にわたる‘無意味で稚拙な’裏切り(脱走)。「ユダ」の役回りか?
ps.各役者さんたちの殺陣シーンには迫力があった。
もう少し
見応えあった
正直そんなに期待してなかったのだが、最初のシーンから疾走感があり、のめり込んだ。
闘いのシーンでは、老剣士に圧倒された。戦争なのだから、後ろからの攻撃もリアルだった。
花火師のノロは、足手纏いと思われながらも実は闘いのヒントを与えてくれる者であり、それを支える女性もまた必要な存在。ラストにすべきことを終えまた疾走するシーンは、明日への希望を感じた。
山田孝之、仲野太賀、阿部サダヲ…どの役もそうざるを得ない立場や思いを演じてきったと思う。
いやー面白かったと大満足で映画館を後にした。
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