十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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猿芝居
戊辰戦争下、新発田藩が出兵を渋っていた背景ではこんなことが起きていた的なことをみせるフィクション…てことでOK?
聾唖者の妻を新発田藩士に手籠めにされた男を始めとする咎人が、砦を守る戦いに参戦すれば無罪放免という条件を突きつけられて、任について巻き起こっていくストーリー。
いくらまだ子どもとは言え、ザ・バカ殿のもと、家老が練った作戦を、そうとは知らずに遂行していく10人の咎人と決死隊たちという物語で、何を信じれば良いのか、自分の信念は、みたいな話しではあるけれど…自分が観賞した劇場のせいかも知れないが、暗くて良くみえないシーンは結構あるし、セリフが聞き取りにくいところが多々あり捲り。
ただでさえ登場人物の背景描写が少なくて感情移入し難いのに。
それでも内容的にはなかなか面白いエンタメだったけれど、大まかな流れや起きていることはもちろんわかるけれど、細かいところが入って来なくてめちゃくちゃストレスが溜まったし、余計に長く感じた。
正真正銘の娯楽時代劇の傑作
原作はなく、脚本家の故・笠原和夫が 60 年ほど前に執筆した原案を元にしている。幕末の歴史的な状況を下敷きにしたフィクションであるが、山縣狂介や岩村誠一郎、溝口直政、溝口内匠といった実在の人物が登場する。当時は悲劇的すぎるとして映画化が見送られたものを今回ようやく映画化に至ったものである。「虎狼の血」の監督と脚本家による映画化であるので、戦闘シーンのリアルさに期待して見に行ったら、はるかに期待を上回る出来だった。冲方丁の小説版があるが、この原案をノベライズしたものであり、にもかかわらず結末が違っている。
新発田藩は上杉家が豊臣秀吉の下命で会津に移封された後に、溝口家が入府して6万石(後に 10 万石)を 12 代にわたって領した小藩である。長岡の牧野家 14 万石が徳川譜代で幕府に対する忠誠心が高いのと比較すると、かなり様相が違っている。新発田藩は、徳川幕府を守ろうとする奥羽越列藩同盟に仕方なく加盟したが、若年の藩主直政は官軍入りを希望しており、列藩同盟に一旦は参加すると表明した以上、表立って列藩同盟を裏切ることもできないという微妙な立場に立っていて、これはかなり史実に沿っている。
列藩同盟の先遣隊が城下にいる間は同盟軍として官軍の侵入を防いで見せなければならないが、出て行った後は官軍を迎え入れて全面的に官軍と合流することで重臣たちは合意していた。同盟軍がいる間だけ、城下への入り口にある小さな砦を守って官軍の通行を阻止しろという藩命を受けた3人の若い藩士が、手下に使って良いと言われたのが 10 人の囚人たちである。囚人たちの罪状は、殺人や放火から海外密航未遂など様々であるが、業務が成功した暁には無罪放免という条件が餌になっている。中にはイカサマ博打など微罪の者もいて、命懸けの業務には割りが合わないのではと思わせられる者もいる。
藩士と囚人という立場の違いや、藩士同士や囚人同士でも軋轢があることが描かれていて、決して一枚岩ではない様子が見られる。序盤で特筆すべきことは、それぞれの藩士と囚人のキャラクターと行動原理がしっかり立っていることで、黒澤明の「七人の侍」を彷彿とさせるほどである。原案が書かれたのは「七人の侍」公開から 10 年目の頃に当たるので、二匹目のドジョウを狙ったのかも知れない。話の濃密さは全く引けを取らなかったと言って良い。見事な脚本である。
砦は深い渓谷に隣接しており、渓谷にかかる吊り橋が重要な役割を持っている。その使い方がまた絶妙だった。橋を落とせば守備は楽になるが、官軍を迎え入れるためには落とせないという事情がある。更に、血縁もない囚人の一人を兄と慕う土着の青年が加わり、花火師の息子なので焙烙玉(手榴弾のようなもの)を作れるという設定も重要なポイントになっている。石油まで湧き出しているという話になっているが、生憎石油は秋田周辺まで行かなければ実際には出ない。
岩村誠一郎は、長岡藩で河井継之助と交渉した時に、能力不足のため河井の説いた中立の立場の合理性を全く理解できず、一方的に交渉を無意味なものにして長岡城下を凄惨な戦場へと化したという前科がある。今作でも考えの足りない猪武者という描き方であるが、これも史実にかなり忠実だったと思われる。このような無能な男が威張り散らしたせいで、長岡も会津も酷い目に遭わされたのである。
「碁盤斬り」ではほとんど戦闘シーンがなく、物足りない思いをしたが、本作では「虎狼の血」の監督らしさが全開になっている。リアルな処刑シーンや晒し首に加えて、戦闘中に切り落とされる指などが非常にリアルに描かれているので、デートなどで観に行くのは全くお勧めできないが、この時代の戦闘とはどのようなものであったのかが窺い知れるような演出になっていて、非常に感心した。
致命傷を受けても戦意を失わないのが本当の侍である。仲野太賀が演じた鷲尾兵士郎の奮闘は凄まじかった。侍でもないのにそうした行動を見せた山田孝之が演じた囚人の政も見事なものであった。更に、本山力が演じた長州藩で槍術師範だったという老武士の腰の据わった立ち回りも非常に見応えがあった。阿部サダヲが演じた新発田藩家老の溝口内匠は、全ての陰謀の主体であり、最後の最後まで目が離せない存在だった。
音楽はあまり時代劇らしからぬ曲風だったのが惜しまれたが、エンディングで全く関係のない歌謡曲を流さなかったのは偉かった。
(映像5+脚本5+役者5+音楽4+演出5)×4= 96 点。
仲野太賀の代表作となる
首を次々と斬り落とす阿部は、死刑に至る病ほどは怖くない。己の役目を淡々と果たすだけ。阿部は政道を重んじ、仲野は武士道を重んじる武士を演じる。派手な銃撃や爆発の音、血飛沫や肉片が飛び散るシーンが多く、それが苦手な人には勧められない。砦を守ることになる10人の罪人たちの背景がほとんど描かれないために、なぜそこまで頑張るのかが疑問。次々と倒されていくのに、あまり悲しく感じない。山田のように、みんな逃げたら良いのにと思う。新発田藩の犠牲になったのは罪人だけでなく、若い武士たちも。娘婿さえ犠牲にするのは家老の務めか。数々疑問はあるが役者の演技は見応えがある。特に仲野太賀にとっては代表作となるだろう。最期のシーンは心に残った。
あの動乱の世で
アクション活劇としてはもちろん楽しめましたが、あの動乱の時代に、何を守るべきか、何を目指すのか、それによってどう動くのかが大きく変わる世の中。
もちろん平和な世の中をどちらも目指していたのだろうと思うけれど。(思いたい)
そんな時代に、このような出来事がきっと知らないだけでもっとたくさんあったのだろうと思います。
そしてきっと新発田のような男もたくさんいたのだろうと思います。
映画の中では、私は完全に賊軍目線だったので、新発田貴様ぁ!!!となりましたが、結局、どんなに悪く思われてでも自分の大事な人々や自分が治める土地の人々を守ろうとしたのも事実。
まぁそれにしてもあんなやり方ないじゃん!!!酷いじゃん!!!!!!とはなってましたけど。
そんな様々な人の命の上にこの日本が成り立っているんだなぁとしみじみ。
とても楽しめましたが、人体の欠損表現が派手で痛々しいところは苦手な人もいるかもな〜と。
仲野太賀さんが熱い男でカッコよかったです!!!!!
思いの外…迫力があった
…個性のある罪人の面々
女ひとり男たち全員で十人の死刑囚
どうせ殺されてしまうならと…
…戦って
勝った暁には
罪人のレッテルが外される
と言うことで戦う事を余儀なくされ
砦を守るために戦う
銃をもたされ刀を振って
使ったことが無いからもたもた感が
…否めない
そんな罪人たちの
多勢の敵にどう立ち向かうの~
と思いめぐらしながら
響きわたる爆音に驚きながら
罪人免除を心待ちしながら…
全滅しないなりとも戦える
知恵をもった
チームで上手く乗り越えながら
…もう少しで無罪放免となる
と思いきや…
味方の攻撃に
政と兵士郎も命を落とす
十一番目の賊軍として散った
・・・
家老(阿部サダヲ)も初めは
良さそうな感じだったのに…
容赦ない男でした
山田が演じる政は途中隙あらば
逃げる逃げる…逃げるオモシロキャラ
太賀の兵士郎は剣士に忠実な男
あにゃと政を慕う男ノロ
いかさま男尾上右近
刀を握る姿がカッコいい老サムライ
一つの見所(久しぶりの時代劇)
唯一の女なつ役の
里保ちゃんが時代劇に合う
顔立ちと立ち振舞いがあっていた
武器も刀だけてなく銃や鉄砲、砲弾
長岡藩だけに花火もアリ
爆発音はスゴイです!
見応えありましたと言うより
疲れた~
泥臭い演出はよかった
越後のスーサイド・スクワッドが護った城下と己の意地
本作は戊辰戦争の渦中にある新潟。
長岡城が落城し、いよいよ「旧幕府」か「新政府」かの二択を迫られた
小国・新発田藩。
進軍してくる新政府軍・出兵を迫る奥羽越列藩同盟
勢いに乗るニューリーダーか、調子に乗る地元の先輩たちか
家老を演じる阿部サダヲは窮地に立たされていた。
そこに白羽の矢を立てたのは道場主演じる仲野太賀
そして、新発田藩に恨みを持つ罪人演じる山田孝之含めた
死刑前の重罪人たち
彼ら11人の「士」はミッションを与えられる。
しかしそれは越後のアマンダ・ウォラーたる阿部サダヲの謀略とも知らず・・・
アクションとサウンドが特に印象的な本作。
終始かっこいい仲野大河と
コメディリリーフ全開の山田孝之の好演
大軍勢を出し抜く奇策の数々に、愛すべき個性豊かな「賊軍」たちの散り様
もはや彼らをただの「賊」だとは思わない。
ただでは死なない兵(つわもの)どもの
ジャイアントキリングに刮目せよ
頑張れニッポン!
仲野大賀のポテンシャルに★5!!あと鞘師♪♪
仲野大賀君、これが初時代劇・初殺陣てマジか
朴訥で泥臭く、骨太で真っ直ぐな新発田藩士
主演の看板を背負い、それにふさわしい演技・後半殺陣の立ち回り
素晴らしい役者
幕末戊辰戦争の混乱や凄まじさ・凄惨さをこれでもかと見せつけられた
今年は『将軍』しかり、『侍タイムスリッパー』に『八犬伝』、そしてこの『十一人の賊軍』
日本の時代劇、なんだかいまむっちゃ熱くない??
バチクソ面白かったけど、自分の観た回は全然人が入ってなかった。何で??(苦笑)
群像時代劇、鉄板だけど、やはり嵌ると傑作が産まれるな
でも観終わった後に爽快感は無いなww(これが初期に映画化されなかった理由)
でももう2~3回は観たい。映画館で!
あと初めて知った鞘師。こちらも元AKBの子と知って驚き。すっごい新人女優さんが出て来たなと思ってました
両者とも、今後に要注目!!!
撮影が実に素晴らしかった!
時代劇なので、とうぜん観ました。
劇場で何度か予告編を観る中で、大きな期待と"爆発効果"をお約束の如く、入れてくる東映時代劇の薄弱さに、「将軍家光の乱心 激突(1989年)」のイメージが重なり、ハードルを少し低めに構えていた事もあるが
第1シーンから、この映画の素晴らしい展開と考証力に、圧倒され、映画に飲み込まれていきました。
特に撮影の素晴らしさは圧巻で
池田直矢 撮影監督、そして照明を担当した 舘野秀樹さんは、無名なようで、なかなか調べても略歴が出てこないが、今後が大いに期待できる両氏でした。<撮影賞><照明賞>
出演者も全員のキャラクターが立ち、山田孝之さん、仲野太賀さん、佐久本宝さん、本山力さん、そして 阿部サダヲさん
名前を全員書ききれなかったが、どの方も素晴らしい存在感を示し、これだけの人数のキャラクターをみごとに成立させた
池上純哉さんの脚本力と演出をされた 白石和彌監督のレベルは相当高い。<脚本賞><監督賞><助演賞>
戊辰戦争で、官軍が使ったのは、かの有名な"アームストロング砲"で、
劇中にでてくる大砲は、いかにも"チープなハリボテ"なのが残念だったが、
アームストロング砲は、鋳造砲ではなく錬鉄製の 後装式ライフル砲 で、
尚かつ 球弾ではなく、現代にも通じる榴弾であった。
映画的には、砲撃シーンがとても迫力があったので、良かったが、その辺の細かい事を言うのは、つまらぬこと
逆に、足軽が使う長銃が、旧式火縄銃と最新式の前装式エンフィールド ライフル銃等で、外見は少しアレだが、混在して使われている考証点は素晴らしかった。
阿部さんが 演じた‘’家老‘’だけれど、
家老の重席は、失態の責任は他に振れるレベルなら、無理矢理にでも なすりつけ 自分は、踏み止まり、悪に徹しきれなければならないと、日頃から、考えています。
家老が、命を差し出すのは、主君の命の身代
に成れる場合だけに限ります。
この場合、代わるのは、命であって、名誉や責任等ではありません。その時は、主君の名誉を回復させる1点に全力を尽くす役目が存在するからです。
家老とは、そう言う 悪な役職です。
同じく 東映から2025年に公開される「室町無頼」は大いに期待しようと思う。
捨て駒
百五十年前の戊辰戦争を死刑囚・軍団の活躍をスペクタルに描く
大傑作時代劇。
白石和彌の時代劇の圧倒的なリアルと壮絶・面白さ‼
新発田藩の生き残りを賭けた家老・溝口(阿部サダヲ)の非情な演技。
いつものユーモラスな阿部サダヲと正反対の狡猾で情け容赦ない
裏の実質•藩主。
戊辰戦争で新潟の新発田藩が、家老のずる賢さと冷徹な目で
城と民を守りきった逸話を題材にした。
嫌々ながら恩赦を餌に戦うことになった罪人十人(賊軍)の、
目の覚めるような戦いぶりを、
血みどろ泥まみれ大爆発・爆音スペクタルで魅せる
池上純哉の脚本の力強さ、
脚本を絵にするリアルに輪をかけた剛腕監督・白石和彌。
ゆりやん以外は全て細腕の名もなき女優たち。
十人の賊軍は種々様々な男たち。
いやぁ非常に面白かったです。
橋向こうに攻めてきた官軍(新政府軍)。
【砦の死守】
家老(阿部サダヲ)は官軍への寝返りを画策する。
【砦を死守】
秘策としての捨て駒に、死刑囚(の十人を)恩赦と引き換えに、
働かせる。
その決死隊のリーダーに選ばれたのが、道場主で剣の達人・仲野太賀。
賊軍の中心人物は逃げ腰の捻くれ者の元籠屋・山田孝之。
おロシア・岡山天音は、橋を落として官軍を阻止しろ派。
これも一理ある。
隠し玉はノロと呼ばれる頭のトロイ花火師。
ノロの作る花火の火力は凄い威力で、十人は吹っ飛びます。
嘘が真か?重油の流れ出る山があって、そこを掘ると原油が
噴き出して来る。
それも利用して大々爆破をするくだり。
血が沸き肉踊った。
ドルビーシネマでも轟音シアターでもなかったけれど、
爆破シーンは3D以上に派手なスペクタルで怒涛の爆上がり。
丁度、長い縄で編み込んだ吊り橋。
嵐で大揺れの吊り橋の落ちる物凄さ。
その手前で官軍は大砲や火縄銃をバンバン撃って来る。
武士の生き様は死に様。
鷲尾(仲野太賀)と家老・溝口の対時。
溝口は相変わらず汚い奥の手を使う。
怒りを二乗するのは憤り。
仲野太賀の剣は冴え渡った。
歴史には死屍累々・数多の捨て駒がいる。
そんな捨て駒が吠えて散った。
十一人目の賊軍は俺だ‼️
「碁盤斬り」で黒澤明と較べたら、失笑されたけれど、
もう誰も笑わないよね。
時代劇だということを忘れて、スクリーンにすぐ没入できます。
映画三本分・血と生首・山田孝之
人足姿の山田孝之が疾走するオープニング、つかみは完璧。しかし中身は、少なくとも映画三本分のストーリーと登場人物を、人斬りと爆弾と血と生首で混ぜ合わせた150分。長い。
山田ら10人の「罪人」が、無罪放免の約束と引き換えに決死の戦いに身を投じる話かと思いきや、途中から、彼らと行動を共にする侍(仲野太賀)を主人公とする正義のヒーロー譚のようになっていく。さらにこの戦いをつくった張本人-戊辰戦争で苦悩する弱小藩のマキャベリスト家老(阿部サダヲ)-の話もほぼ同程度の重みをもって描かれる。ぐちゃぐちゃドロドロ血みどろ。
しかし個々のストーリーや登場人物は十分に魅力的だ。罪人たちの傭兵軍団にしぼって一段掘り下げれば、もう一つの(闇の?)『七人の侍』ができそう。この軍団、山田の演じるタフな一匹狼を筆頭に、インテリ、二枚目、ムードメーカー、老人、「バカ」、女、と分かりやすくキャラ設定され、それぞれの役者がいい味を出していて(特に、インテリ役の岡山天音、ムードメーカー役の尾上右近)、観客をぐいぐい引き込む。そして何といっても山田孝之。実際はそんなことはないのに、ド迫力のクローズアップを見続けたような印象が残る。巨大スクリーンを一人で支配してしまう。千両役者と、それを撮りきったカメラに喝采。
映像は凄い
プロットからして予想はしていましたが、想像以上に「七人の侍」でした。それも薄味の…。
作戦が上手くいったら無罪放免をエサに集められた罪人たちと、彼らを率いる侍で決死隊を結成し、激闘を繰り広げる。最初は牽制し合っていたけれど、次第に絆がうまれ…的な、テッパンで男臭く熱いストーリーのはずなのですが、イマイチ燃えてこない。決死隊が闘う動機がイマイチ弱かったり、全体像(城代側のあれこれ)が若干複雑で状況把握がし難かったり、登場人物が多いことで一人一人の掘り下げが弱く感情移入や愛着が湧いてこないのでクライマックスの盛り上がりも微妙だったり…。(やたら強い爺ちゃんはカッコ良かった)
と、結構不満も多かったけれど、戦闘シーンは迫力がありビジュアル面では満足度は高かったので、映画館で観て良かったです。
主役は完全に仲野太賀さんだったな〜。
こうするしかなかった!
というバカ殿を抱えた家老の孤立無縁の民を守るための苦肉の策に…。
2人の主人公と罪人の女性以外は時代的に御法度の罪人。この時代、領民を守るための苦肉の策と考えれば…。
仲野太賀の演技の伸びに脱帽です。
結構エグい
白石監督の作品らしい描写でした。
虎狼の血、仁義なき…観てまして、冒頭の入り方とか闘いの様子とか迫力とリアルさがあって怖かったです。
時々クスッとなるような事もあり、面白いんですが戊辰戦争をよく知らないので説明が簡素でストーリーがよく分からないとこもありました。
仲野太賀さん…この人すごいですね!ほんとにどんな役もこなしてですね(笑)
山田孝之さん、玉木宏さん…目力ありすぎて目だけで心情とか表現されてさすがです。
芸人さんも出演されててお笑いの時とは180度違う人に見えました。
千原せいじさんがお坊さん役だったのですがお経が「南無阿弥陀」しか言わないのがちょっと気になりました(笑)
身分や立場で優先する物が違う時代があったと分かる作品です。
士の砦
幕末モノとゆーことで、なかなかふだん観ないのですが、今もっとも勢いのある仲野太賀がW主演とのことで。
戊辰戦争で新政府軍と旧幕府軍の間で板挟み状態となった新発田藩はどちらに就くかで揺れていた。御家老の溝口は家臣の鷲尾にとある提案を持ちかける。
2時間半の中で起きる罪人たちによる決死隊の孤立無援の戦が泥臭さと人間の性を見事に描いている。家老溝口の言葉に望みを託し、官軍(新政府軍)と同盟軍(旧幕府軍)の睨み合いの渦中に起きる謀。
希望があれば藁にも縋る。縋った先に待っていたものは…少しテンポが悪く感じるけど、その分丁寧に状況の変化が描かれてるのも良い。
要所、要所での見どころ、クライマックスにかけて鷲尾と砦の罪人たち、それぞれの生きる理由を胸に立ち向かう様が!残酷さも厭わず、ただただ生への執念と誠の士の姿を見れた気がする。
阿部サダヲの異次元さに気づけるかどうか
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