「ままならないし、正しくないし、綺麗じゃない」十一人の賊軍 路傍立石さんの映画レビュー(感想・評価)
ままならないし、正しくないし、綺麗じゃない
なにしろ賊軍の物語だ
主人公たちは罪人であって英雄じゃない
危険な作戦に命を賭け、寡勢で大軍に立ち向かい、民草を戦火から救うために戦う、という字面だけを追えば文句なしに英雄譚なのに、よくぞここまで、というくらいに主人公サイドが悪因悪果に見舞われる
だから、いつ誰が命を落としてもおかしくない危うさがあって、続きが気になる、惹き込まれる、という感覚があったように思う
タイトルに書いたとおり、ままならないし、正しくないし、綺麗じゃない
だから、とても、人間らしいと感じられた
ままならない
思い通りにならない
正しくもないし、綺麗でもない
それでも、汚くても諦めなかったから、立ち向かったから、賊軍だったのだと思う
個人的には好きな作品だけれど、自分が好ましく感じた部分をそのまま好ましからざるものと感じる人も少なくなさそうなので、その分として星は一つ減らしておいた
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