「仲野太賀の代表作となる」十一人の賊軍 セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
仲野太賀の代表作となる
クリックして本文を読む
首を次々と斬り落とす阿部は、死刑に至る病ほどは怖くない。己の役目を淡々と果たすだけ。阿部は政道を重んじ、仲野は武士道を重んじる武士を演じる。派手な銃撃や爆発の音、血飛沫や肉片が飛び散るシーンが多く、それが苦手な人には勧められない。砦を守ることになる10人の罪人たちの背景がほとんど描かれないために、なぜそこまで頑張るのかが疑問。次々と倒されていくのに、あまり悲しく感じない。山田のように、みんな逃げたら良いのにと思う。新発田藩の犠牲になったのは罪人だけでなく、若い武士たちも。娘婿さえ犠牲にするのは家老の務めか。数々疑問はあるが役者の演技は見応えがある。特に仲野太賀にとっては代表作となるだろう。最期のシーンは心に残った。
コメントする