「捨て駒」十一人の賊軍 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
捨て駒
百五十年前の戊辰戦争を死刑囚・軍団の活躍をスペクタルに描く
大傑作時代劇。
白石和彌の時代劇の圧倒的なリアルと壮絶・面白さ‼
新発田藩の生き残りを賭けた家老・溝口(阿部サダヲ)の非情な演技。
いつものユーモラスな阿部サダヲと正反対の狡猾で情け容赦ない
裏の実質•藩主。
戊辰戦争で新潟の新発田藩が、家老のずる賢さと冷徹な目で
城と民を守りきった逸話を題材にした。
嫌々ながら恩赦を餌に戦うことになった罪人十人(賊軍)の、
目の覚めるような戦いぶりを、
血みどろ泥まみれ大爆発・爆音スペクタルで魅せる
池上純哉の脚本の力強さ、
脚本を絵にするリアルに輪をかけた剛腕監督・白石和彌。
ゆりやん以外は全て細腕の名もなき女優たち。
十人の賊軍は種々様々な男たち。
いやぁ非常に面白かったです。
橋向こうに攻めてきた官軍(新政府軍)。
【砦の死守】
家老(阿部サダヲ)は官軍への寝返りを画策する。
【砦を死守】
秘策としての捨て駒に、死刑囚(の十人を)恩赦と引き換えに、
働かせる。
その決死隊のリーダーに選ばれたのが、道場主で剣の達人・仲野太賀。
賊軍の中心人物は逃げ腰の捻くれ者の元籠屋・山田孝之。
おロシア・岡山天音は、橋を落として官軍を阻止しろ派。
これも一理ある。
隠し玉はノロと呼ばれる頭のトロイ花火師。
ノロの作る花火の火力は凄い威力で、十人は吹っ飛びます。
嘘が真か?重油の流れ出る山があって、そこを掘ると原油が
噴き出して来る。
それも利用して大々爆破をするくだり。
血が沸き肉踊った。
ドルビーシネマでも轟音シアターでもなかったけれど、
爆破シーンは3D以上に派手なスペクタルで怒涛の爆上がり。
丁度、長い縄で編み込んだ吊り橋。
嵐で大揺れの吊り橋の落ちる物凄さ。
その手前で官軍は大砲や火縄銃をバンバン撃って来る。
武士の生き様は死に様。
鷲尾(仲野太賀)と家老・溝口の対時。
溝口は相変わらず汚い奥の手を使う。
怒りを二乗するのは憤り。
仲野太賀の剣は冴え渡った。
歴史には死屍累々・数多の捨て駒がいる。
そんな捨て駒が吠えて散った。
十一人目の賊軍は俺だ‼️
「碁盤斬り」で黒澤明と較べたら、失笑されたけれど、
もう誰も笑わないよね。
弾が飛んできた時思わず横に避けました!うちのしょぼい映画館にしては音も大きくて迫力がありました。
雪が降り始めるところなのに都会なのですね!羨ましい。
琥珀糖さんのレビュー観て観たい映画がいっぱいあるのに観れなくて残念。
他作へのコメントありがとうございます。仕事が介護で入浴介助等あるため体力的にいっぱいいっぱい。すぐに寝落ちするためレビューが書けずにいます。(笑)あとで書こうとしても次に見た作品で上書きされて、ろくすっぽ覚えてない始末。情け無い(笑)
11人、面白かったですね!
お久しぶりです。見つかっちゃいましたw
素晴らしい作品だったので、久しぶりにレビューを書きたくなってしまいました。
こちらこそ、よろしくお願いします!