「意外と」十一人の賊軍 ぺもさんの映画レビュー(感想・評価)
意外と
予告映像を見たら、
「別にドラゴンアッシュ嫌いじゃないけど、
時代劇にロックとか正直安っぽい
B級映画みたいなかんじだなぁ・・・」とおもい、
ただせっかく地元が舞台だし見てみようかと
あまり期待しなくて観たのですが、けっこう面白かったです
「黒い油」が出てくるのも
地元民ならあそこは油が出てたこともわかったり
(それだけですぐゲームみたいに
スーパー爆弾が作れるようになるかどうかはわからないけど)、
「長岡藩」は小さいわりに譜代だから
周りの藩に対して偉そうだったとか、
ただドンパチやってるだけじゃなく
意外と郷土調べてやってるのかなと
それと意外と単純な話ではなく、
例えば残酷なことをしてるような
阿部サダヲの役の新発田藩の家老も、
佐幕一行に「こいつやべぇ」と思わせるために
首を切りまくるのを、
死にそうなコレラ患者ではなく
(十分酷いし、移らないのかな?とか少し思ったけど)
本物の農民を首を斬っていれば
ことは上手く運んだのだろうけれど、
農民を首を斬るのはさすがに忍びなく
(一揆に悩んだ土地柄だから、
それも警戒したのかもしれないけど)
その慈悲がヘンな風に動くような、
善いことが善いことにならないのは
それは時代背景なのか
世の中一筋縄ではいかないものなのか、
むずかしいよなぁと思わせられたり
コレラ患者だったことを
佐幕派に看破されたことで、
サダ家老は「半端なことするとヤベェ!!」となり
皆殺しという流れのひとつの理由にも
なったのかなとも
(いやそもそも農民と罪人は違うか?)
大方の庶民にとっては
結局こういうのも
ヤクザ同士の抗争と大差ないというか
なによりも「巻き込まれたくない」ってのが
一番だったのかなとも
あの中で一番それを思ってたのは
残酷で卑怯者に描かれてるけれど
いろんな思惑がありつつもサダ家老なのかな?とも思えるのは、
ただのヤクザ映画とは違うかな
多少は誇張も入ってるんだろうなと思ったり
いやそれとも実際はもっと酷いのかな?とも思ったり
いったりきたりしつつ、
鼓膜が破れるような爆音や
地雷で手足があっさり吹っ飛ぶ
リアルな戦場も自分にとっては非日常だから
なにがリアルかも想像できない
想像力の欠如した自分ではあるけれど、
しみじみと平和で良かったと
ありきたりで平凡な
小市民な感想を持った次第です