ホウセンカのレビュー・感想・評価
全111件中、101~111件目を表示
【“民法162条。そして頭の中で書いた数々の地図と大逆転。”今作は、或る極道の男が一人の女と血縁のない幼子を不器用に愛した、優れたるプロットに瞠目しつつも、実に心に沁みる作品である。】
ー 今作は、絵柄が、今風のモノではなく、どことなく”つげ義春”を思わせるフライヤーを手に取った時に、”この作品は面白いかもしれないな。”と思っていた作品である。
フライヤーを見ると舞台は1987年と書いてあるが、昭和の時代が舞台なのである。
そこで、余り笑顔を見せない男は、不器用ながら一人の女と、血縁のない幼子と小さな眺めに良いアパートで幸せそうに暮らしているのである。
男は、時折、フラッと町(街ではない。)に出掛け、手書きの地図を描いているのである。そこには、誰の所有物か分からない土地もあり、男はそこに金庫をドサッと置いて名前を書くのである。
今作が、何処か懐かしくも不思議で、温かいテイストに包まれているのは、その絵柄もあるが、喋るホウセンカとの少し可笑しい遣り取りであり、女と行うオセロゲームでいつも男が負ける姿であり、電子レンジの”チン!”と言う音と、紙を破く音で奏でられる、”スタンド・バイ・ミー”のメロディである。それが再後半に見事に効いてくるプロットが、実に秀逸なのである。ー
<今作は、上記の要素が、男が女と幼子を愛する姿と、時が経ち男が獄中で過ごす間にホウセンカと交わす会話とが、絶妙に優れたるプロットで描かれている所が魅力なのである。
そして、男が獄中でホウセンカを命尽きて落とす姿と、対照的に幸せそうな年老いた女と立派に成長した父の顔を知らぬ青年の姿との対比のシーンでは、目頭が熱くなるのである。
今作は、或る極道の男が一人の女と血縁のない幼子を不器用に愛した、優れたるプロットに瞠目しつつも、実に心に沁みる作品なのである。>
オラフだっ!
フラワーロック
強殺で無期懲役の男が、死期の迫る獄中でホウセンカの花と過去を話し振り返る話。
独房でうなされる男が、枕もとに置かれていた空き缶に植わったホウセンカにろくでもない人生だったなと話しかけられ、30年前の出会いからのことを振り返りみせていく。
飲み屋で知り合った女と引っ越して来た家に一緒に暮らしてはいるけれど、子どもとも血縁は無いし夫婦でも恋人でもなく同居人。
そんな下っ端ヤクザの幸せと、彼が慕う兄貴分が、組事務所の金庫を襲うことになって行く物語をみせて行くストーリーで、ちょっとテンポがまどろっこしく感じるところもあったけれど、色々な方向に哀しい人情物語がとても良い。
終盤のホウセンカ掘り起こしてヒントがなんちゃらとかちょっとムリが…というか結局ヒントなくね?というストーリーの繋がりの希薄さと、阿久津はそれで良いけど、那奈はそれで良いのか?という終わり方でちょっとモヤっとしたけれど、なかなか面白かった。
大切なひとのことを想い、もっと大切にしたくなる
イマイチ…理解出来ない
花のホウセンカと囚人阿久津の会話で物語が進む不思議な設定で、興味深い。
人それぞれ
大切なもの譲れないものがあるとは思う。
でも…
自分のほぼ人生を牢屋で過ごしてまで守りたいモノ(人)なのか…?
私は阿久津にはなりたくない。
なれない!
そして那奈には、もっとなれない。
自分たち親子の犠牲で、一人の男を牢屋に閉じ込める生活をさせて、あんなにハツラツとした老後を過ごせるのか…?
自分たち親子のことしか考えていないのに、最後
(愛されていた)って、今更幸せを感じるものなのか…?
阿久津と那奈の一緒に暮らすようになった背景とかが無いからなのか、那奈の心の機微がイマイチ理解出来なかった。
阿久津より那奈の方が、共感出来なかった。
地味だけどよかった
期待とは違った満足度
スクリーン映えはしませんが、素晴らしい作品です。
鳳凰は幸福・平和・繁栄の象徴
観るほどに沁みる“大人のアニメ映画”
ホウセンカのピエール瀧の話っぷりがいい
全111件中、101~111件目を表示






