「阿久津実という男のセクシュアリティについて」ホウセンカ ゆーしさんの映画レビュー(感想・評価)
阿久津実という男のセクシュアリティについて
先にお伝えしておくのは、これは私の妄想であり、与太話です!!
そうじゃないだろ、と思われる方もおられると思います。
そう思った感性はとても大事ですので、是非自分のレビューで書いてみてください。
さて、表題についてです。
この阿久津実という男のセクシュアリティですが、
この男、実はヘテロ・セクシャルではないのではないか、という疑惑があります。
もっと具体的に言いましょう。ゲイ・セクシャルかもしれない、と思っているのです。
まず映画上の事実を羅列します。
阿久津実という男はヤクザです。
堤の兄貴を慕っていて、彼のやり口や行動が手に取るように分かります。
永田那奈という年頃の女性と同棲していながら、セックスをするようなモンタージュや描写が一切ありません。
ジュリアナ東京のようなクラブで、阿久津は派手な女性に目もくれず、カウンターに座りマスターの印象的な表情に注目しています。
羽振りがいい頃であっても、那奈に何か買うかと相談するくらいで、創作におけるヤクザの女遊びや豪遊をしません。
ここからは、制作陣のキャラクター造形における癖の比較のようなものです。
オッドタクシーの主人公、小戸川宏は不器用ながらも白川美保への愛を隠しきれません。そして愛を語るシーンだってあります。
ホウセンカの主人公、阿久津実は不器用で、那奈に対しての愛はそこそこで、愛を語るシーンは最後のシーンを除きありません。その最後のシーンも書き置きな上、「愛」ではなく、実は「変」の字です。
キャラクター造形の根幹は似てるのですが、内実が大きく違うことが分かるでしょうか?
ここまで揃っていて、私は阿久津実という男の違和感に気づくのです。
彼はなんで不器用な振りをしているのだろうか、と。
どういうことかと言いますと、堤の行動を見てヤクザの組織構造を理解したり、舎弟の信頼を得たり、金を手に入れたあとの交渉をしたり、しています。
これらの行動は、不器用と片付けるには、違和感が残るのです。
そして、阿久津自身もぶっちゃけ性格的にヤクザに向いてないです。
彼は優しいのではありません、自分にも他人にも無頓着なところがあり、生き方が雑なのです。
生き方が雑だと、ヤクザの世界では死を招きます。
うっかり、が許されない世界です。
これだけの、不整合を飲み込むひとつの道があるのです。
「阿久津実はゲイセクシャルだと成立する」んです。
阿久津の上記の事柄や行動原理は、(作中でも語っている通り)堤の兄貴に作用されているものです。
阿久津は堤の兄貴に談笑の最中に笑顔を見せましたが、那奈に見せたことはあったでしょうか?
全てが阿久津実をゲイ・セクシャルの証拠として仕上がっていくのです!!
なーんちゃって、、、。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
私は、木下麦さんのキャラクター造形が、此元和津也さんの話の運び方が大好きです。
こんなレビューしてすみません、最初に書いた通り与太話として読んでください。
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