「美談にしようとしてるが冷静に考えるとかなりバカな男のストーリー」ホウセンカ Oliverさんの映画レビュー(感想・評価)
美談にしようとしてるが冷静に考えるとかなりバカな男のストーリー
"恋愛はバカにならないとできない。頭で考えてはダメ。"
これはよく聞く言葉ではあるが、
まさにこの映画の主人公はバカすぎて、その行動が故に素晴らしい恋愛を成し遂げて愛を貫いたとは思う。
他人の子どものために自分の残りの人生を棒に振るうとはかなりバカでないとできない事だろう。
その子どもに何か自分が人生において救われたとか、そういった描写もあれば何となくは分かるが、いやそれでもよその男との間にできた子どもの為に人生を賭けて救おうとは普通は思わんだろう。
たまに連れ子ごと愛する、そういう人達は世の中にいるとは思うが、ホウセンカの言う通り、生物学的には理解ができないには納得がいく。冷たいかもしれんが。
自分がそういった立場になれば分かる境地かもしれんが、
正直本質を見ないようにして、ただ愛がどうたらと言って正当化しているだけな気がする。
ただ愛するのは勝手だろう?と言われるかもしれんが
この映画の主人公のように、いくら惚れた女とはいえ、よその男との子どもをぶらさげてまるごと受け入れてもらおうとしている烏滸がましい人のために全てを犠牲にするのはただのバカだとは思う。
しかしながら男としては、一途な愛を貫くのはなかなか普通の男にはできない事で、素晴らしい恋愛をみせてくれた。
浮気性なしょーもない男が蔓延してるこの世の中で、彼のような真の漢はおそらくアニメの世界にくらいにしか存在しないだろう。いたとしたら誇ってもいいくらいだ。
最後のシーンはなかなか素敵である。
そしてホウセンカがなかなか人間に対して的確な言葉を放つので、人間の在り方について考えさせられる。
同じ場所での人間と土地の変化から月日の早さも感じ、映画のストーリーのように人生はあっという間に過ぎていくのだろう。
今は未来から巻き戻して来た過去だと思い、今だったら若くて自由に何だってできる精神で即行動するしかない。
この映画のように人生に詰んだ老人を見るといつもそう思う。
盤上では詰んでるように見えるが、オセロをひっくり返せば大逆転できる。
人生いつだってsilver liningがあるのだ。
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