「「100メートル走」という陸上競技を題材に繰り広げられる物語。特に“10秒の世界”に凝縮された人生観の変遷と、意欲的な作画は一見の価値アリ!」ひゃくえむ。 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
「100メートル走」という陸上競技を題材に繰り広げられる物語。特に“10秒の世界”に凝縮された人生観の変遷と、意欲的な作画は一見の価値アリ!
本作はアニメ化もされた「チ。 地球の運動について」で知られる漫画家・魚豊の連載デビュー作。「100メートル走」という陸上競技を題材に繰り広げられる物語です。
登場人物たちが人生をかけて臨んでいる「日本記録を持つようなトップランナー」を中心に描いているため、セリフが達観しているなど興味深く、物語として面白くなっています。
「100メートル走」は“10秒の世界”なので、凝縮された人生観となっていて、特に主人公の変遷が丁寧に描かれています。
最終的に到達する「正解」とは何なのか、そして、それを踏まえたラストシーンは必見レベルでしょう。
また、意欲的な作画も多くあって見応えがあります。
本作では、小学生時代、中学生時代。高校生時代、そこから10年後の社会人時代を描いているので、登場人物の名前はしっかり覚えておきましょう。
主人公の「トガシ」、トガシが小学生の時に出会う転校生の「小宮」。トガシと小宮が小学生時代に出会う中学生部門1位の「仁神(にがみ)」。15歳でインターハイ優勝し日本新記録を打ち立てた絶対王者「財津」。社会人時代のトガシの実業団チームにおけるエース「海棠」。この5人はキチンと覚えながら見るようにしてみてください。
「ルックバック」や「ピンポン THE ANIMATION」が好きな人には刺さりやすいと思われる一見の価値のある作品です。
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