「等身大の会話劇の男と女」ビフォア・サンセット Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)
等身大の会話劇の男と女
ウィーンで知り合ったアメリカ青年とフランス女性がパリで再会する数時間の会話劇。それぞれの9年間の心の軌跡を探る等身大の台詞が生きた言葉で語られる。アメリカ青年が作家になって、ふたりの出逢いと別れを小説にする創作は凡庸だが、大人になった男女の恋愛心理が興味深い。特にジュリー・デルピー演じるフランス女性の生活感のある、人生観も漂う台詞と表情がいい。イーサン・ホークのアメリカ青年は、設定もその後の人生経路も目新しさがなく、演技上の深みは出し難い役柄ではないだろうか。短編小説なら絶対読まないであろうジャンルを、映画ならでは見せてしまう演出は粋だし、作品の価値も貴重だ。
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