「昔(と言っても1975年)『サンチャゴに雨は降る』という映画があった。あのチリでの激動の時代を記録に留めたジャーナリストの人が認知症になったという事に一抹の寂寥感を覚えた。期待度◎鑑賞後の満足度◎」エターナルメモリー もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
昔(と言っても1975年)『サンチャゴに雨は降る』という映画があった。あのチリでの激動の時代を記録に留めたジャーナリストの人が認知症になったという事に一抹の寂寥感を覚えた。期待度◎鑑賞後の満足度◎
①前半は認知症でありながら穏やかな様子のオウグストを見せておいて、中盤からそれとは違う荒れる姿を見せる構成が上手いと思った。
②知性と教養とに溢れた人にも認知症は差別区別なく訪れる。
本を書くほど知性があったアウグストが記憶を失くして行くことへの恐怖を抱えつつ、と妻の事さえ忘れてしまっても何とか残っている記憶にすがっても前向きに余生を過ごそうとする姿と、現役の国民的女優であり文化大臣を務めたこともあるバウリナがそんなアウグストを根気よく支え続ける姿には、涙よりも微笑みが浮かぶ。
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