ひどくくすんだ赤

劇場公開日:2024年7月26日

ひどくくすんだ赤

解説・あらすじ

娘の命を奪われた母親を描いた短編映画「うまれる」で注目された田中聡監督が、地球を守る戦隊ヒーローのリーダーとして栄光の道を歩むはずだった男の、転落した人生を描いたオリジナル作品。

58歳になる吉田は、交通誘導員のアルバイトをしながら、目的もなく孤独な日々を過ごしている。彼はかつて、史上最強のヒーロー「稲妻戦隊サンダーファイブ」のリーダー、サンダーレッドとして仲間と一緒に怪人から地球の平和を守っていた。しかし自らの愚かな行動により、すべてを台無しにしてしまった。そのことに後悔の念を抱き続けている吉田は、自分が犯した罪を許してもらうため、かつての仲間たちのもとへ罪滅ぼしの旅に出る。やがてサンダーファイブが解散した真実と、吉田の旅に隠された真の目的が明らかになる。

吉田役は「シュシュシュの娘」「あんのこと」ほか数多くの映画、ドラマに出演する俳優の松澤仁晶が務めた。

2022年製作/46分/R15+/日本
配給:ニチホランド
劇場公開日:2024年7月26日

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映画レビュー

2.5少し残念でした

2025年7月5日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

今回の映画には、いくつかのパーツでリアリティの欠如を感じました。
コスチュームやロケーションなど、全体的に作り込みが甘く、細部に説得力が欠けていたのが残念です。やりたいこと、伝えたいテーマははっきりと伝わってきただけに、そのクオリティのばらつきが惜しく思えました。

作品全体に「予算不足」が透けて見える点。映像から伝わるリアリティの薄さは、企画段階でもう少し温めて時間をかけてから作っても良かったのではないかと思いますし、もっと金を出してあげてほしかった。

前作の「生まれる」は住宅地の公園、町並み、学校の教室、そして子どもと母親たちが登場するシーンには、明確なリアリティが宿っていました。これらの場所は、あまり予算をかけずとも成立しうる場であり、だからこそ監督の感情、特に「悲しみ」や「怒り」といった強い感情がバイオレンスによって昇華される過程がリアルに描く事ができたように思います。

幻想的な映像の美しさや技巧で勝負するタイプの監督ではないと思うので。復讐とか暴力をストレートに描くとき必要になるのはロケーションのリアルさ、その場の空気の凍り付くようなリアルさは圧倒的に大切になると思います。
役者の表情から痛みややるせなさを正面から捉えることで観客の感情を揺さぶる作風です。だからこそ、感情の描写の背景の積み重ねに“無理やり感”が見えてしまうと、一気に冷めてしまいます。
予算が届かないなら前作のようにもっとシンプルなテーマで模索してもいいのではと思います。

今作は、全体的に各パートの詰めの甘さが見えてしまい、肝心のバイオレンスシーンにも心を打たれることがありませんでした。
とはいえ、監督の持つ才能や情熱に揺るぎがないとも感じています。今後この監督を支えるスポンサーやプロデューサーには、ぜひ才能を掴んでほしいサポートしてあげてほしい、造りたいものを実現できる体制と予算を用意してあげてほしい。

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んこ

多分、作った輩は「別人28号」

2025年6月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

2.5題材としては良かったが…

2025年2月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

怖い

初っ端から戦隊ヒーローの現実を突きつけられ、これからの展開への期待感を上げられたぶん、エンディングまでの尻すぼみ感がすごかった。
テーマや世界観としては面白いものを感じただけにもったいなかった印象。
とはいえ、主役の俳優さんの演技には惹かれるものがありました。

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まるるるるるるる

3.0戦隊ヒーローのその後

2024年9月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

戦隊ヒーローはあくまでも映像の中が前提だが、今作は実際に怪人?から守っていた戦隊ヒーローのその後が描かれている
設定は非常に興味深いと思い鑑賞
1時間弱の作品なので、全てを描くには時間が少なかったという印象だが、ヒーローの悲哀と苦悩がこういう見せ方になるのか?と面白かった。
2時間バージョンも出たら見てみたい。
鑑賞後扉の先に主演の松澤さんがいてビックリ。
それだけでも見た甲斐があった。

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ダルメシアン07

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